表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

under 500

新聞の求人欄

「隅田くん、いらっしゃい!どうぞ入って」


「お邪魔します」


「あれっ、ヤスくんと一緒じゃないの?」


「えっ、新聞の求人欄見てない?」


「見てないけど」


ヤスくんは条件に合う仕事がなかなか見つからなくて悩んでいたが、今日やっと見つかったのだろう。


求人への応募の作業をしていて、ここに来られないのなら仕方ない。


とりあえず、良かった。


「新聞持ってきたから、ちょっと待って」


リュックのチャックを乱暴に開け、小さく折り畳まれた新聞を取り出した。


そして、白い絨毯の上に広げて、音を立てながら新聞を捲ってゆく。


「これだよ、ここを見てみて」


人差し指で示した先には見慣れない光景があった。


「休人欄?」


「そうだよ。ここにヤスの名前が書いてあるだろう」


「休人って何?」


「そっか、まだ世間に馴染んでないもんな。簡単に言うと肉体共々この世から消えて人間を休むことだよ」


「そ、そうか」


半年後に自然とまた現れるらしいが、ヤスの悩みも、この世の中も、この先の未来も、恐ろしいとしか言いようがない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ