表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

桜木の夢

遅くなってすみません

待っていてくれた人がいるならば心からありがとう

どうぞ、不束者ですが少しでも楽しんでいただけたら幸いです

m(_ _)m

ー私は昔から歌を歌うのがすごく好きで、よく音楽の先生にも褒められてた。

私が小学校6年の最後の春休みに叔母さんが中学に進級するお祝いにって歌手のライブに連れて行ってくれたんだー


11月になって少し肌寒い風がスッとぼくらをなでる


桜木は一言一言迷いながらも話してくれていた

ぼくはそれを静かに聞く

桜木は続けた


最初は聞いたこともない歌手のライブだったからあまり乗り気じゃなかったけど

せっかく叔母さんが連れて行ってくれるんだからって思ってとりあえず行った


でも、実際ライブを聞いてそんな気はなくなった

迫力がある生の歌

歌手とお客さんが盛り上がり会場が一つになる一体感


テレビ越しでしか歌手の歌を聞いてこなかった私はものすっごく興奮した

ふと周りをみると皆幸せそうな顔できいていた

静かな優しい曲の時なんて泣いている人までいる


ー歌ってこんなに人の心を動かせるんだ


『凄い カッコいい!!』


私もなりたい・・・! ー



「まぁ私も特にオチはないんだけど…私のきっかけはこうかな…」

桜木がぼくの方をもう一度向き直した


(なんだかこんなにアツく話している桜木って初めてかも)

「うん・・・桜木なら絶対になれると思う」

ふっと自然に口から漏れた

桜木は信じられないのか不信そうな顔を一瞬した。

「お世辞とかじゃなくて?」

「うん、だって前に桜木の歌をきいた時こんなに綺麗な歌声初めてだって本気で思ったから

まだ耳に僅かだが残ってるし、一度聞いてこんなに心に残るなら相当なんじゃないかな」


何故かたくさん言葉が出てきて止まらない。

でもそれはきっとそれだけぼくが彼女の歌を好きだからで・・・深い意味なんてきっと無い


多分。

「・・・」


ぼくが気づくと桜木はかなり前まで進んでいた。

「あっ! ごめん…」

ぼくは急いで横に並ぶ。


「えっと、違ったらごめんだけど 桜木が行ったライブって高城リタの?」

「うん、そう」

何故かまた顔を合わせてくれない。

少し調子に乗りすぎたのだろうか



また、二人の間に沈黙が生まれた

そのまま黙って歩いているとついに桜木の家の近くまで来てしまった


「今日はいろいろありがとう」

「い、いや・・・全然いいよ」

(あぁ、もう終わりか・・・)

少し名残惜しい自分がいる。

早く別れないと桜木に迷惑なのに


「「・・・」」

何故か桜木も帰らない。


できるならもう少しいたい気も…してくるけど、本当にそろそろ帰らないと桜木が危ないかみしれない。

ぼくは静かに深呼吸をして


「ま、また明日・・・」

と言うと

「また明日・・・」

と一礼して帰っていった


意外とあっさりとした別れ方だった


桜木が帰ったあと急に緊張が解けたみたいにドッと疲れがきた。


本当にぼくは病気かもしれない。

(本当の本当にたけるに相談しよう・・・)


月と街灯に照らされた夜道を歩きながらそう密かに決意した。











18話でした。

久しぶりで少し感覚がつかめていない感じはしますが何とか書き上がりました

また感想などくださいね( ´ ▽ ` )ノ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ