6、お気楽女子高生の謀 ─ 日高 真昼 高校二年生(16) ─
「真昼、何書いてるんだ? まさか、ラブレター、とかか?」
「弟よ、姉がそんなに恋多き女に見えるかね?」
「んじゃ、何書いてんのさ?」
「これは秘密のお手紙なのさ、ふふふん♪」
「へー?」
「あたしに何かあったときに、読むのじゃぞ?」
「なにそれ」
「遺言、かな?」
「は? 真昼、お前まさか自殺とか考えてんのか?」
「んにゃ。これはあたしが急な事故とかで死んだ時用なのじゃー。そなたには隠し場所を教えておくが、決して有事の際にしか開けてはならぬぞー? 何でもないときに勝手に見たらコロス。てゆうかお前のエロ本の隠し場所おかーさんにバラス」
「みねーよ! それにエロ本なんて持ってねーよ!」
「むむむ? 今度中三だというのにエロ本のひとつも無いとは……まさか姉をオカズにしてるんじゃなかろうな?」
「ない。それはない。絶対」
「汚さなければパンツくらい使ってもよいぞー?」
「真昼のアホ!」
「話をもどして、この手紙の隠し場所はA-30だぞよ。忘れるな?」
「ああ、子供の時よくやってた、あれだな?」
「ちなみに弟、貴様のエロ本はC-12じゃな?」
「ぎゃー!」
「姉の情報網を甘く見る出ないぞ、くっくっく」
「なにが情報網なんだか……」
「他にもいろいろ秘密の手紙を仕込むから、楽しみにしておれよ、くくく」
「なー、真昼、いつまでその変な口調続けんのさ?」
「えー? おもしろくなかった?」
「つまんねー」
「じゃふつーにしゃべろう」
「なぁ、真昼、なんで急にそんな変な手紙とか用意しだしたんだ? 誰かに狙われてるとか、恨みを買ってるとか、なんか殺されそうな覚えでもあんの?」
「んー? 実は最近妙な視線を感じることがあるのよ」
「なんだよそれ」
「まぁ気のせいなんだろうけどね。なんかあったらイヤじゃない?」
「なんかって……怖いこと言うなよ」
「まぁ、ストーカーだとかそういうのじゃないにしてもさ、人間、いつ何があるか分からないし、何かあってからじゃ遅いから、生きてるうちに何かしとかなきゃなって」
「ふーん」
「もしあたしが殺されたりとかしたら、犯人がわかるような手紙とかも仕込む予定!」
「心当たりがないのにどうやって犯人書くのさ?」
「それは秘密♪ ところで弟よ。今日は四月一日だって知っていたかね?」




