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18、とある少女の遺言       ─ ??? ─

 まず初めに。これは遺言のつもりで書いています。なので、もしこの手紙が発見された時点でまだあたしが生きているのなら、苦笑いをして元の場所に戻して置いてください。

そして、この手紙を見つけたことを忘れてください。


 よろしいでしょうか? この先、あたしが死んでいることを想定して続けます。

 これを書いている時点では、事故や病気などで急にあたしが死んでしまったことを想定しています。今のところその気はまったくありませんが、あたしが自殺をしようと思った時にはまた別の遺書を用意しているはずです。その際にはこの手紙はあたし自身の手で処分する予定なので、あたしの死因が自殺とされたにも関わらずこの手紙が見つかった場合、それは自殺では有り得ませんのでしっかりと再調査をお願いします。


 これを読んでいるのが、あたしの両親なのか、弟なのか、それともまったく縁のない赤の他人なのか、これを書いているあたしには分かりません。

 あなたが赤の他人であるのであれば、どうかこれ以上読み進めることなしに、あたしの家族にこの手紙を渡してください。それがかなわない場合はこの手紙はこれ以上読まずに燃やしてしまってください。こんな恥ずかしいものは他人に読まれたくありません。

 勝手に読んだら呪いますよ?


 ここから少し、赤の他人の方が、ついうっかりこの先の文章を目に入れてしまったりしないように、念のため行を空けておきます。











 これくらい空けておけばいいよね? 赤の他人のあんたは今、呪われた!

 これは大好きな人から、死んじゃえー、って言われちゃう呪いです。これ以上ひどい呪いを受けたくなければ今すぐこの手紙を読むのをやめてください。




 ここからは、あたしの家族だけが読んでいるものとして書きます。

 まず、謝ります。ごめんなさい。あなたたちより先に死んでしまってごめんなさい。

 それから今まで育ててくれた両親に最大級の感謝を。

 あたしは、あなたたちの娘として生まれて幸せでした。たくさんの愛をありがとう。

 与えられた愛に対するだけの愛をあなたたちに返せていたでしょうか。

 どういう理由でどういう原因であたしが死んだのか、これを書いている時点では分からないけれど、どんな理由であたしが死んだのだとしても、どうか誰も恨まないで下さい。

 憎しみは、人を不幸にします。仮に事故や何らかの事件であたしが死んだのだとしても、あたしは幸せだったと断言します。

 あーもう、恥ずかしい。生きてるうちに書くもんじゃないねこういうの。

 でも、信じてください。本当に、わたしは、幸せでした。


 弟へ。強く生きろ。それから、女の子を泣かさないように。

 お前はなぜか姉を基準に女の子を計っている節があるけど、あたしを基準にしてると、普通の女の子は泣いちゃうぞ? 好きになった子にはやさしくしてあげなさい。

 それから、お前だけはあたしの墓前で泣くことを禁じます。両親は泣いてもいいけれど、お前だけは笑っていてください。約束だぞ?


 最後に。ここまで読んでしまった赤の他人のあなたは死の呪いを受けました。これはとても強力な呪いでどんなに健康な人であっても百年以内に死んでしまう呪いです。

 何年後に死ぬかは神の味噌汁ってやつですけれど。いつ発動するか分からない呪いにおびえつつ残りの人生を歩んでください。


 本当の最後の言葉。

 ありがとう。さようなら。

 まずは、読んでいただいた方、ありがとうございます。

 以下の文章には、多分にネタバレが含まれていますのでご注意下さい。

 また、以下は自己満足の独り言ですので、他人の自分語りが嫌いな方や、作品外で裏話、裏設定などを語られるのが嫌いな方も、そっと見なかったことにすることをオススメします。


 この一連の短い文章で構成されたお話は、某所の某スレで【幽霊】【手紙】【お日様】のお題で書かれた物です。一番最初の構想では、幽霊に手紙を渡して欲しいと頼まれて、自宅に手紙を届けに行くだけのお話しでした。内容的には1~4で、オチは少年が逮捕されて終わりみたいな感じでした。

 ところが、幽霊が死んだ理由とかを考えているうちに話が膨らんできて、書いても書いても終わらなくなりました。お題でお話書く場合には大抵その日のうちに書き上げていたのですが、このお話だけは二週間ほどかかりました。裏設定とかが膨大になってきて、フローチャートまでかかなければ自分で内容が整理できないようになり、何度も再構成して今の形に落ち着きました。

 短い文章の羅列で、とても小説と言えるようなものではないのですが、仕掛けの都合上こうならざるを得ませんでした。「ひぐらしの鳴く頃に」のTipsのようなものだけでお話を構成できないかと思ったのが発想の元になります。


 1~18で書かれた内容は、ぱっと見ではわかりにくいでしょうが、少し考えて頂けると、どういう物語なのかは理解してもらえると思います。わからなかったらごめんなさい。

 でも、ちょっとだけ仕掛けがしてあります。

 文章中の矛盾点や、未解決の謎など、見方を変えると色々別な解釈が出来るようにしてあります。


・真昼の死体が見つかっていないのはなぜ?

 殺害現場近くにすぐ埋めたような描写があり、事件当時血痕が見つかったという記述があるにも係わらず、なぜ死体が見つかっていないのか?→誰かが死体を別の場所に隠した?


・「さなえ」と早苗って本当に同じ人?

 真昼は身持ちが固いと言う早苗。早瀬晶の兄と深い仲にあったのは本当に早苗?


 などです。

 書いた本人もあんまり深くは考えてないですけどね。


 このお話は、2010/06/06(日)から2週間ほどかかって書かれました。

 このため××年前という表記がある場合、2010年から遡ってお考えください。


 ここまでお付き合い頂きありがとうございました。

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