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純潔の堕天使  作者: 海月-トルテ-
-無法都市-
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夜の遊び

読書の皆様にこの作品を楽しんでもらえますように...。

「...よし、行くか。」

リリーが眠りについた後、マトリサイドは外に出た。空には満点の星空。月明かりに照らされ、周りも見えやすい。

「あら、まさかあなたの方から来てくれるとは思わなかったわ!無敗の死神、リーパー。」

マトリサイドは殺人集団<スカーレット・ギャザリング>の前に1人で立ち、スカーレットを睨みつける。マトリサイドに危害が及ぶような事はまだ許せる。だって、自分も汚れている存在なのだから。だけど、リリーに危害が及ぶようなら、マトリサイドは誰であろうと許さない。

「余計な話はいい。さっさとかかって来いよ、くせぇゴミ共が。」

「ふふっ、そうね!そう来なくちゃ!!」

スカーレットが合図を出し、殺人集団が動き出す。100人程の集団相手にたったの1人。どう考えても無謀な戦い。集団の誰もがすぐに終わる簡単な作業だと思っていた。だが、違った。

「無駄に多いゴミだなぁ!!」

「素晴らしい!素晴らしいわ!!この数を相手に、1歩も引けを取らないなんて!!」

マトリサイドは1人ずつ着実に殺していく。無敗の死神リーパーの名は、伊達じゃない。

「どうした!こんなものか、殺人集団は!!」

「ふふっ、それはどうかしら?」

「っ!危な!」

マトリサイドの顔を剣が掠る。この世界で使われる武器は鉄パイプや鉄バットなどが主流。銃や剣は希少な物で、それを扱う者は数少ない。そして、扱う難易度も高い。

「申し訳ございませんお嬢様。次は仕留めますゆえ、ご安心ください。」

「ええ、期待しているわ。ウィリアム。」

彼は剣術の達人と名高い剣士。殺人集団<スカート・ギャザリング>の最高戦力。かつては世界中でもトップクラスの実力者だったが、今では老いて全盛期の力を失っている。だが、それでも剣術の達人という称号は失っていない。

「はぁ、埃をかぶったしわくちゃのゴミが。大人しく処分されてろよ!」

「若者が、言ってくれるのう!」

マトリサイドの武器はナイフ。剣のリーチを活かさせない為、ウィリアムに急接近する。

「死ねぇ!!」

「ふむ、良い攻め方じゃ。じゃが...まだまだ若いのう。」

ウィリアムはマトリサイドのナイフを防ぎ、弾き返す。そしてマトリサイドは体制を崩し、そこにウィリアムが攻撃する。

「ぐっ...!」

「ほう、驚いた。まさか、あの体制から急所を躱すとは!」

ウィリアムが心臓を狙った一撃は、マトリサイドの腹部に直撃しており、急所は避けた。だが、そこからは大量に出血し、このままではマトリサイドが不利だ。

「ちっ、ここは退くか。」

「なっ!ウィリアム追え!リーパーを逃がしてはならぬぞ!!」

「承知しました。」

ウィリアムがマトリサイドを追い、廃墟に入る。その廃墟は天井から一筋の光が差しており、ウィリアムはその中心に立つ。ウィリアムの周囲は何も見えない程に暗く、ウィリアムはマトリサイドを見失った。

「暗闇に紛れ、わしを殺す気か。よかろう、受けて立とう!」

ウィリアムの周囲から物音がする。この音がマトリサイドが立てている音だとすれば、マトリサイドは物凄い速さで動いていることになる。負傷した状態でそんな動きは出来ないはず、つまり陽動だ。

「...ふっ、見切ったぁ!!」

ウィリアムの背後に影ができ、人の気配もした。ウィリアムは、周囲に音を立てて聴覚だけに集中させる作戦なのだと予想し、視覚だけに集中していた。ウィリアムの方が1枚上手かと思われたが、それは間違いだった。

「この怪我だ。僕も流石にそんなに動けないよ。」

マトリサイドが廃墟の入口に立ち、廃墟の天井に石を投げる。その瞬間、天井が崩れ始める。今までウィリアムが聞いていた物音は全て、廃墟の小さな瓦礫が落ちる音であり、あの影は廃墟の瓦礫の1つ。マトリサイドはこの付近に住んでいるため、地の利はマトリサイドにあった。

「ぐっ、流石にヤバいな。早く逃げて治さないと...。」

「うふっ、残念。そんな暇はあげないわよ?」

マトリサイドが振り向いた瞬間、スカーレットが背後に回り込み、鎌を構える。スカーレットは赤い大鎌を振り回し戦う。威力も高く、動きも速い。スカーレットに付いた異名は「ブラッド」。血のような深紅を纏う殺人者だ。

「ちょ〜っと、それは野暮なんじゃない?」

「っ!あなたは!!」

マトリサイドに向けられたスカーレットの攻撃は防がれ、弾かれる。フードから覗く赤い眼光。ニヤリと笑うその姿はまさに悪魔。夜の遊び場に、1人の悪魔が降り立った。

「そうでしょう、スカーレット?」

今回のお話、楽しんでいただけたでしょうか?ぜひ、応援よろしくお願いいたします!

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