父と娘
読書の皆様にこの作品を楽しんでもらえますように...。
空は無数の黒い羽根が飛び交い、地は一人の死神が駆ける。その中で、一人の半端な天使は全方位から襲いかかる攻撃を捌く。
「はははっ、流石は死神だ!その速さ、あのブラッドも負ける訳だ!!」
「ごちゃごちゃ言ってないで、早く本気を出したらどうだ?押され気味だぞ?」
「戯け!天使となった私に勝てるとでも思っているのか!!」
アルバに傷が入る。オッドは防ぐだけではなく、攻撃も開始した。半端者とはいえ、天使の力を行使する者。強さはあの時のスカーレットと比べても別格。
「どうした死神!その程度か!!」
「くそっ、黙れゴミが!!」
その瞬間、急に黒い羽根が消え、アルバは動揺した。その隙をオッドは見逃さなかった。
「終わりだ!死神!」
オッドがアルバの身体を貫こうと手を伸ばす。だが、その手がアルバに届く事はない。オッドの手は、黒い何かに掴まれた。
「なっ、まさか!?」
「ほんま、俺の周りにはお調子者しかいないんか?」
レイジーの背中から伸びる黒い触手にオッドは投げ飛ばされる。その後、黒い触手は形を変え、三枚の翼の形を作る。
「オッド。お前は知ってるやろ?俺は堕天使の力を持っとる。堕天使って言っても、本物の天使の事や。」
「違う!堕天使など存在しない!!天使は、地に堕ちる事はないのだ!!」
オッドが翼を使い、レイジーへと攻撃を仕掛ける。だが、その攻撃をレイジーは全て捌き、オッドを蹴り飛ばす。
「くっそが!!殺す!殺してやる!!天使よ我が命は貴女様の物!どうか、我に力を!!」
天から光が降り注ぎ、オッドを包む。そして、無数の黒い羽根がオッドの周りに舞い、集結する。
「はははははっ!どうだ!これが、天使様の力だ!!」
再び姿を現したオッドには二枚の白い翼と、二枚の黒い翼が生えていた。明らかにさっきとは別次元の存在。
「はっ、堕天使様は何を考えてんだか!」
「ちっ、面倒だな!」
アルバがオッドの背後に立ち、刃を振る。だが、その刃は翼によって弾かれ、それと同時にアルバの胸が裂かれる。
「まずは、一人。」
「リーパー君!お前はフィシルを連れて逃げろや!!」
レイジーはオッドとの攻防を開始する。だが、レイジーは徐々にオッドからの攻撃を浴びる。
「あいつは俺の娘や。お前如きに奪われてたまるかよ!!」
レイジーが決死の一撃を放つ。その一撃は、オッドに届く前に弾かれ、レイジーに一枚の翼が迫る。
「じゃあな元先輩。私は、あなたが憎かったよ。」
オッドの翼がレイジーに迫る時、オッドの首にワイヤーが掛かり、そのままオッドの首を切った。その直後、ワイヤーが飛び交い、オッドの身体を次々と切断した。オッドの身体から大量の血が流れ、臓器が飛び散り、半端な天使は目から光を完全に失った。
「はぁ、はぁ...大丈夫?お父さん。」
フィシルはレイジーの前に立ち、手を差し伸べる。一人の娘を持つ父は、今初めて光を見た。
「ああ、ありがとなフィシル。」
今回のお話、楽しんでいただけたでしょうか?ぜひ、応援よろしくお願いいたします!




