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【幼馴染の彼女に俺が必要だと言わせたいけど、いろいろ完璧すぎて出来ない。こうなったら最後の手段に打って出る】2話

 昼休みに入ると、優希が直樹の所へやってくる。


「たくさん動いたから、お腹空いたね~。いつもの所に行こ!」

「うん」


 直樹と優希は、体育館裏に向かって移動を始めた。暑い中だけど、誰にも邪魔をされたくないから、二人はここを好んで使っていた。


 優希は体育館裏に到着すると、コンクリートの上に可愛いキャラクターが描かれたれレジャーシートを広げる。直樹はそこに座り、二人分のお弁当を広げた。直樹の両親は共働きという事もあり、お弁当は自分で作っていた。そのついで、優希の分も作って用意しているのだった。


「はい、お弁当」

「いつも、ありがとう」と、優希は御礼を言って、シートの上に座る。


「どう致しまして」


 二人は両手を合わせると「頂きます」


「わぁ……タコさん、ウィンナーだ。可愛い」

「喜ぶと思って、作ってみた」

「嬉しいよ」と、優希は言って、ウィンナーをパクッと食べる。


 面と向かって言われたことが、恥ずかしかったようで直樹は落ち着かない様子で髪を撫で始める。


「うん、美味しい」

「良かった」


 心地よい風が吹く中、二人は幸せそうにお弁当を頬張っていた。


 ※※※


 放課後を迎え、テストがあることもあり、続々とクラスメイトが教室を出ていく。直樹は自分の席に座っている優希の所へ行き「一緒に帰ろう」と、誘った。


「うん!」


 優希が嬉しそうに元気よく返事をして、合皮の黒いバックを手にする。そのとき優希が好きなアニメがプリントされたキーホルダーが揺れて、直樹の目に入った。直樹はなぜか直ぐに目を背ける。


 あれは直樹が誕生日プレゼントであげたもの。本当はもっとちゃんとしたものをあげたいと考えていた直樹だが、他の男子と楽しそうに話す優希をみて、やきもちを焼いて、あれで良いやと買ってしまった物だった。だからあれを見る度に、後ろめたさを感じてしまうのかもしれない。


「行こ!」

「うん……」


 ※※※


 春樹はペットボトルを手に取ると、ゴクッとお茶を飲んで、テーブルに戻した。


「なるほど……完璧な彼女だからこそ、いつ振られてしまうか心配になってしまうって事ですね?」

「はい。だから俺が必要だと思うようなことをして、彼女の気持ちを引き止めたいって思うんです。何か良い案ないでしょうか?」


 春樹は腕を組むと「うーん……」と唸り、「何だかモヤモヤして上手く伝えられないですが、優希さんは勉強とか、スポーツとか、そういうのじゃないあなたの魅力を感じ取って、一緒に居るように感じるのですが、それでも何かしたいですか?」


「──はい。安心したので」

「だったら直樹さんに出来て、優希さんに出来ない何か無いんですか?」


 直樹は顎に手を当て、テーブルを見据えながら「──直ぐに思い浮かぶのは御弁当作りぐらいしか」


「じゃあ止めてみましょうか?」

「え!?」

「前に進むためには思い切ったことも必要だと思います」

「そうだけど……」

「直ぐにとは言いません。少し考えてみてください」

「──はい。ありがとうございます」


 直樹はそう返事をするが、スッキリしない様子で通学鞄を手に取り、恋愛相談所を後にした。



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