妖精にアイスは……
「ねぇねぇピナっち。お近づきの印に美味しい食べ物どう? 甘いやつなんだけど」
アタシは影収納からアイスクリーム缶を取り出す。そろそろ半分以下になってきたな。保冷缶をリデル村からもう一個追加で購入して新しいアイスを仕込まないとなぁ。
みんなにも振る舞うとスーリヤはまってました~とばかりにパクつく。その様子をみていたユリースとアリシアさんは恐る恐る口に運び、食べた瞬間に目を丸くして驚いていた。
「冷たい!美味しいですわ!」
「これは!初めて食べました!」
3人の様子にピナッテも警戒心を解いたのか、アタシの近くに飛んで来る。
「なんだば?それ」
「アイスクリームって言う最近売り始めたお菓子だよ。冷たくて甘くて美味しいの。はい」
アタシがそう言ってアイスを盛った器を渡す。ちょっとピクシーの体には大きかったな。
皆で座ってる所に器を置くと、ピクシーもふらふらと寄っていった。
「なんかあめぇかまりすなぁ」
何か甘い香りするなぁ、と言ってるのね。
人間用のスプーンでもピクシーにとっては小さめのシャベル的な大きさだけど、ピナッテは食べてみて。
「んんん~~!しゃっこ!あめぇ!」
飛び回って喜んでるよ。
「こんたうめぇもん、わぁ食ったの初めてだ!」
そこからはもうピナッテがガツガツと食べ初めて。ああ、そんな急いで食べたら……
「んん~!あだまいてぇ!」
ほら、言わんこっちゃない。アイスクリーム頭痛が。
ところが、様子が変だ。
「ぐっ、ぐぅぁああ~!っひぃぃ~!」
ピナッテがいつまでも悶絶してて。
「ちょっと!ピナッテ大丈夫かい?」
「何か様子が変ですわ!」
「まさかピクシーにアイスクリームが毒なんてことあるの?!」
スーリヤとユリースとアタシが慌てると。
ピナッテの身体が発光し始めた。
一体、どうなってるの?
やがて、光が消えるとそこには、30cm位に成長したピナッテの姿が!
元が掌位、15cm位だったから、倍の身長に成長した事になるけど。
「えっと……ピナッテだよね?ピクシーの」
「半分だけ正解ですわ。ワタクシはアイスクリームの美味しさで進化しましたの。ハイ・ピクシーのピナッチですわ。今後ともヨロシクお願いしますわ」
いや、アイスクリーム食べて進化って何!?
しかも、名前微妙に変わってるし!訛り無くなってセレブっぽい言い回しだし!
「花の蜜なんかより、とっても甘くて美味しくて良い香り……もう、これ無しではワタクシ生きていけません。貴方にこれから付いていきますから、ヨロシクお願いしますわ。マスター」
ハイ・ピクシーのピナッチが仲間になった!
強制加入ってありっ!?
ご新規さんも常連さんも、よろしければブクマ登録や☆評価をお願いします!
そんな訳で、方言ピナッテはセレブピナッチに。
都会に染まってしまいやがってよぉ~。




