ギルドマスターのザムトー
「頼む。公爵はお前に感謝しておるし、部下の件について謝罪も本気でしたいと思っておる。あってやってはくれないか」
「虹魔石の手掛かりが欲しいって言う打算もあるんじゃないの?」
「その手掛かりが欲しいのも確かだが、お前に会うのにその打算はない事はワシが保証する。なぜなら、冒険者ギルドに入った情報は、ワシが伝える事にしてあるからじゃ」
守秘義務はないの?!って思ったけど、ギルドマスターは各自の判断で情報を扱って良いことになっているらしい。なに、それ、ずっこーい!
しかし、まあ、そこまで聞くと、ランテルム公爵は本気で謝りたいようにも聞こえてくる。
「まあ、ここまで来た理由は、チーズとバターの入手と、ランテルム公爵領の畜産状況をみたい、って事だったんだけど、それを叶えてくれるなら、公爵にあっても良いかなあ」
畜産状況って、お前は何を考えているんだ?って、怪訝な顔されたけどね。
スイーツが好きで、リデル村のアイスクリーム事業にも手を貸してる事を説明したら、呆れられた……
くっ、このおっさんにもアイスクリームの洗礼を!いや、意外と辛党でお酒のツマミの方が効くのか?
美味しいものは正義なんだよ。
食ってみろ、食えば解るさ、何事も。
そんなことを考えていたら。
「それならば、先の条件を公爵に伝えてみる。それで良ければ会ってくれるか?」
まあ、アタシもユリース公女の事は気になってたからねえ。アタシは了解した。
「ところで……ギルドの登録情報によると、お前の従魔は空魚と……極楽鳥と言うのは本当か?」
ああ、そこに来たか。
アタシは影空間に控えてもらっていた、ナツコさんとマーニャを呼び出した。
「空魚は知っているが、インペリアルゼブラプレコとな?これは始めてみたな。美しい魚だ。それに極楽鳥!魔素を自在に扱うと聞いておる。これが、虹魔石を生み出すのか」
「虹魔石は、極楽鳥の巣にあったけど、どうやって作られるのかはアタシも知らないよ。この子と一緒になってからも、虹魔石を生み出すところなんて見たことないし」
たぶん、想像はついてる。きっとあれは、極楽鳥の番が、卵を孵化させるために、その時でないと作れないものでは無いだろうか。
分泌物か糞か解らないけど、色んな魔素もしくは属性が定まる前の魔素を固めてるような気がする。
「アタシが極楽鳥を連れてるからって、虹魔石がいくらでも産み出せる訳じゃない。この子は、アタシが虹魔石を取りに行った時に、一緒に取れちゃった卵から産まれたの。だから、虹魔石を手に入れる為には、極楽鳥の巣を見つけないと駄目な事は確かだね」
と、こんな事を言ったら、あれまぁ!
モンスターの生態情報としては貴重な情報だと言うことで、ザムトーさん、後で情報料に金貨1枚くれるって。これはラッキーだ!




