無題
あらすじ 主人公隼人が母親との口論で
衝動的に突き飛ばして殺してしまう。
隼人は母親を車に乗せて逃亡する
家族の思い出がよみがえる中、妄想なのか現実か
母親の声が聞こえる。
父親帰宅、家の様子から警察に連絡。
最初は誘拐か強盗事件だと思い込むが、
捜査が進むにつれ事件の真実をしることになり葛藤
一方、隼人も母親との対話から家族の大切さを思い、
伊集院隼人・・・主人公18歳の青年。
成績不振で引きこもり根がやさしいへタれ。
伊集院ポンパドゥール・・・主人公の母。
どこにでもいる優しい母親。受験のことで
息子と衝突。
伊集院ババンギダ・・・主人公の父。
どこにでもいる優しい父親。仕事より家庭タイプ。
事件は、誘拐か強盗事件として、
捜査に協力、息子が犯人と分かり葛藤。
十津川スペツナズ・・・いち早く事件の
真実に近づく刑事、本人も子持ちでこの父親に
同情するが、本来の性格は厳格。
その日の僕はいつも通りにネットの掲示板に
書き込みをしていた。
463 :FROM名無しさan:2009/06/01(月) 00:12:00
毎日毎日糞スレレベル上げようとすんな
糞埼玉
464 :FROM名無しさan:2009/06/01(月) 00:15:46
>>463
糞スレ度をあげてるのは大分県民だよ
465 :FROM名無しさan:2009/06/01(月) 00:20:00
>>349
じゃあ甘えさせてくれる親の元産まれたなら、徹底的に甘えた方がいいな。
466 :FROM名無しさan:2009/06/01(月) 00:25:36
生きるか死ぬかはっきりしろよ。
どうせ死ぬ勇気もないんだろうけどなwww
467 :FROM名無しさan:2009/06/01(月) 00:25:36
簡単に死ねるんだったら死んでみたいよ・・・
僕はそう書き込んで、溜息をついた・・・
こんな風にパソコンの画面に向き合うのが
僕の日常。
一日中部屋の中でゴロゴロと過してる。
いつも代わり映えのしないそんな毎日だ。
「なに、熱くなってるんだよ。。」
僕は自分に言い聞かせるように、
自嘲気味につぶやいた。
「はあ・・・」
溜息とともにそのサイトを閉じると
僕はゲームを取り出し、TV画面へと視線を移した。
ゲームは好きだ。
ゲームでは現実を忘れることができる。
それに、こんな僕でも、愛やら夢やらを語っても
笑われないどころか英雄にさえもなってしまえる。
ゲームの中で僕はお姫様を助けるために
ドラゴンと戦っていた。
「隼人、ご飯よ。」
母親の声が耳に残る。不快だ。
「隼人聞いてるの?」
僕は無視してゲームの中のドラゴンと戦う。
「返事ぐらいしなさい。」
そういうと、母親は部屋の中に入ってきた。
それでもかたくなにゲームを続ける。
「いい加減に・・・」
悲鳴を上げながらその巨体を斜めにしていく
ドラゴン。
僕は心の中で歓喜した。
とたんに画面が真っ暗になる。
振り返ると母親は手にゲームのコードを持っていた。
「なにすんだ!!」
信号が赤だった事に気がついて、ブレーキを踏む。
どさっ!
回想シーン
「え?お母さん?」
返事がない。倒れている母親にゆっくりと近づく、
体をゆすったが意識がない。
上半身を持ち上げてみたが、
ぐったりと手が滑り落ちた。
「どうしたんだよ!お母さん!」
後頭部から血がぽたぽたと滴り落ちている。
僕はとっさに手を離した。
母親は力なくその場に倒れた。
僕は慌てて、携帯を取り出し119番に電話をした。
「はい、こちら救急センターです。どうされましたか?」
「・・・」
「もしもし?どうしま」
ブツッ!急に怖くなって電話を切ってしまった。
携帯の着信音が鳴る。画面を見ると知らない番号が
写っている。
「ど、どうしよう。早く逃げないと!」
もしかしたら警察に連絡されたのかもしれない。
僕は母親にコートを着せて担ぐと、
慌てて車まで運んだ。
回想シーン終わり
パッッパァー!!
後ろの車のクラクションで我に返りとっさに
アクセルを踏んだ。