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新たな敵?

嬉しいのかどうか分かりませんが、忙しく書ける時間が少なくなり、投稿が遅れました。

ここから更に忙しさが増す可能性があるので、1週間に1度出ればいいな~程度で待っていただけたら幸いです


「そう言えばさ、2人は友達できたのか?」


不意に飛ばされた質問に、友菜と奏音が答える。


「うんいるよー」


「私たち同じクラスで、いつも一緒だからあまり近づいてこられないんだけどね、その子だけは気にせずに接してくれるの」


「そうか、いい友達だな。いつか礼言わないとな」


「いいよー。なんなら今度家に呼ぼうか?遊びたいって言ってたし」


友菜がすぐに連絡し、その友達が週末に遊びに来ることが決定した。




ーーーーーーーーーー


そして当日


ーーーーーーーーーー




週末の昼過ぎ、如月家のインターホンが鳴り響いた。


「いらっしゃい。どうぞー」「どうぞ。入って」


来たのが誰なのかわかっている2人は、すぐにリビングから立ち去り、玄関に向かった。


「おじゃましまーす」


軽く礼をして友哉のいるリビングに1人の少女が入ってくる。

ショートカットの小柄な少女で、友菜と奏音に見劣りしない美少女の姿がそこにあった。


「こんにちは。お茶入れてくるよ」


そう言って友哉は冷蔵庫へお茶を取りに行く。

3人分のお茶を出したところで


「じゃ、俺は2階に行くからな。ごゆっくり」


と、友哉がリビングを出て階段を上ろうとすると


「待って!」


友菜が慌てて呼び止める。


「ん?どうした?」


「居ていいよ。レナが話したい事あるらしいし」


レナ、それがこの子の名前か、と友哉が確認する素振りをする。すると、それに気がついたレナが自己紹介を始めた。


高城麗奈(たかぎれな)です。2人の友達です!」


「うん、よろしく。で、話って?」


友哉が疑問を投げかける。


「あ、そんなに真面目な質問じゃないですよ!ただ、いつもお兄さんの事ばかり話してくるので、どんな人が気になっただけです」


「「!!?」」


友菜と奏音が同時に赤面し、顔を逸らす。


「いつもは話してない!」


友菜が先に少しだけ冷静を取り戻して、反論する。


「そう?毎日聞いてるよ。奏音ちゃんからは優しいとか、ジュース買ってもらったとか。友菜ちゃんは嬉しそうに悪口言ってるじゃん」


レナは自然に教室での会話をばらす。

その様子を見て友哉は


(いじわるそうに言うな〜。でも悪い子ではないか)


レナの言い方や顔からそう判断し、少し警戒する。


その後更に赤面させている2人を放っておいて、レナが友哉に向き合い、友哉は警戒を解かずに顔を硬くする。


「で、いつもそんな感じなのでお兄さんの顔を見てみたいと思ってたんですよ〜」


「そうなんだ。こんな冴えない人でガックリしたでしょ。期待裏切ってゴメンな」


「いえいえ!優しいし、聞いたとおり妹思いのいいお兄さんじゃないですか!彼女とかいらっしゃるんじゃないですか?」


少し擦り寄りながら質問する。

それに対し友哉は少し仰け反りながら


「彼女なんていないよ。俺にいるならみんないるよ」


「そんな事ないですよ。多分気がついてないだけでお兄さんのこと好きな人いると思いますよ!」


(なるほど。自分がモテないと決めつけているから友菜ちゃんと奏音ちゃんの好意に気がついていないのね。同級生にも2人くらいと見積もって4人か。なかなか激戦区じゃない)


レナは悪い顔をするが、それに気がつく人は誰1人いなかった。


「そうか?もしそうなら嬉しいな」


友哉はされど他人事のように言う。


「じゃ、俺はもういいかな?ごゆっくり」


そして、友哉は自分の部屋に行った。



「・・・レナ?」


傍観を続けていた友菜が口を開く。


「何?」


「もしかしてお兄ちゃんのこと好きになったりした?」


「ううん。いい人で妹思いのいいお兄さんってのはわかったけど。あと、なんで2人がお兄さんを好きなのかもね」


レナは話を逸らすように会話の話題を移した。


「す、好き?だからそんなんじゃないって!奏音ちゃんも否定しなさいよ!」


「・・・・・・!」


奏音は赤面でショートしているようで、俯いて顔をあげない。


(こんな分かりやすいのになぁ)


レナは友哉がなぜ気が付かないのか不思議でならないようで


「早く伝えなよ。2人とも」


それだけ伝えて、学校での話にスライドした。




ーーーーーーーーーー




「それじゃ!また学校で!」


「うん。またねー」「ばいばい」


レナが手を振り、友菜と奏音が応える。


「お兄さんもまたー」


「ああ、またね」


友哉も軽く返し、ドアが閉まる。


それとほぼ同時、友菜と奏音は部屋にダッシュで向かい、 バタンと扉を閉める。


「ねぇ…。あれ、そうだよね」


「そうだと思う。まさかレナちゃんもなんて」


2人が話しているのはもちろん友哉のこと。レナが友哉に好意を持っている可能性があることが双方認識出来ているかを確認するために部屋に入ったのだった。


「なんであんなのがモテるんだろ。いい所どこもないのに」


「そんな事言ってる友菜ちゃんも好きじゃん」


「はぁ?だから何度も言うけどそんなわけが、」


「あるでしょ?そろそろ認めたら?」


いつも優しい奏音に謎の恐怖を感じた友菜は、その怖さのあまりつい


「分かった。認める…」


と言ってしまった。

それに満足したような奏音は話を戻す。


「でさ、このままだとどちらかに取られる可能性があると」


コクリと友菜が頷き、奏音が言葉を続ける。


「だからさ、次は私たちと兄さんだけで遊びに行こうよ」


「・・・!?」


友菜は初めての3人での遊びの提案に驚いているが、奏音はすぐさまメモを書き、遊びに行く場所の候補を出している。


かくして、3人でのお出かけが決定した。





最後まで読んでいただきありがとうございます!

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