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ヤツ等はみんな恋をする  作者: 椿 雅香
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移住計画決行

すごく短いですm(__)m

ところで、時々パソコンから異音がします。早いとこ、このお話を完結させて、データの引っ越しをしなければ……。(汗)

 三ヶ月以上経って、ようやく身辺が落ち着いた頃、テレビのニュースが飛び込んできた。




 マイクロバスの事故。


 

 よくある行楽に向かうバスの事故だった。


 崖から海へ飛び込んで、生存者は望み薄だという。

 遺体が見つからないので、例によって、行方不明の扱いになっていた。


 工藤は、乗車していた人々の名前を見て愕然とした。




 遠山ハル(二九)、森奈津子(二九)、大滝大悟(二九)、辰巳英太郎(二九)、神崎秀(二九)、山本賢治(二九)、小林加奈(二九)、大野ルミ(二九)、中村未来(二九)、吉本佐織(二九)、藤本 務(二九)、中原義之(二九)、長田祐司(二九)、三田由利子(二七)以上十四名とある。


 AZの面々だ。



 移住計画が実行されたのだ。

 大輔を残して。

 いや、この場合、自分で拒んだのだから、文句を言うのは、筋違いだ。




 信じられなかったのは、長田まで同行していたことだ。


 

 どうして、長田が?


 もしかして、俺が拒んだから、代わりに連れてったのか?

 何故?






 今年の米作は記録的な不作で、平年の三割の収穫しか望めません。


 テレビが次のニュースを伝えた。


 忙しさにかまけて、天候を気にかけるのを忘れていた。

 

 AZでは、食料担当の責任者はいるものの、全員が天候を気にかけて食料調達に走り回っていた。

 AZと離れた今、食料調達は、どうすれば良いのだろう?



 工藤がAZの世話になるようになって九年経つ。

 この間、二度ほど凶作があった。

 いずれのときも食料調達責任者の藤本を筆頭に全員で食料の確保に奔走した。

 

 特に、遠山が事前に菱田商事(数年前、食品部門が独立して、菱田食品になった)に買い付けをしてあって、それで随分助かった記憶がある。




 もうAZを頼ることはできない。


 胃に重いものを感じた。




 真由子は、ニュースを一本見ただけで、ここまで心配する夫をおかしそうに笑った。


 大丈夫。お金さえ払えば手に入らないものはないのよ。




 だが、存在しないものを手に入れることはできないのだ。




何故か、長田まで移住してしまったことに、工藤は驚きを隠せません。

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