無知
王都ロジエ。
ローゼンタリア王国の王都。
この街は、非常に娯楽に富んだ街だ。
特に、食を楽しむ為の施設が、非常に充実している。
その中には、食を楽しむ為に、非常にリラックスの出来る空間作りに力を入れている店もあった。
「ここでなら、落ち着いて話が出来るだろう」
「そう……ですね」
風属性魔法を利用して、防音加工を施している店があった。
此処なら、誰かに聞かれる心配も無い。
別に聞かれて困る話をする訳じゃないんだけど……。
「それで?俺にはなしってのは?」
「えっと、話って言うのは、海斗さんの魔法について少し……聞きたい事が」
「ほう?」
私がそう言うと、海斗さんは一気に興味が引かれたみたいで、コッチに視線を合わせて来る。
「俺の魔法について?
それは、銀のソウゾウについてか?」
「えっと、はい。
あの鳥の魔法についてです」
「あの魔法は前に言った通り______」
「いえ、聞きたいのは理論の話じゃないんです」
「……理論じゃ、ない?」
私が海斗さんの説明を止めると、あからさまに不満だと言わんばかりの顔で、ジト目でコチラを見て来る。
「じゃあ何だ?」
「あの魔法って、精霊を使って発動している物ですか?」
精霊。
魔法を使う際に、何らかの補助を施してくれる存在。
属性毎にそれぞれ存在しているという事。
御雷妹と一緒に居る、イフリータという名前の、知性を持った精霊が居る事から、何らかの条件を満たせば、知性を持つ個体になるという事。
「俺も現状分かっているのはその位だ。
だから、俺が精霊についてお前に教えられる事は無い」
「そう……ですか…」
「……この街には図書館があるのだろうだ」
「……え?」
「西方最大の王国の、王都の図書館だ。
少し位情報を掴めるだろう。
俺はこれから其処に行く。
お前も来たいなら来ればいい」
「そうします。精霊については凄く気になるし」
やる事が確定した所で、店を出る。
そういえば何も頼んでないな、一応喫茶店なのに……。




