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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
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言えない気持ち

作者: 霞月
掲載日:2015/03/01

登場人物


川東かわひがし 燈呂ひろ

高校3年生・バスケ部

見た目は平凡だが、頭が良く丁寧語で話す。

正登のことは苦手だったが、2年生のとき同じクラスになって仲良くなり恋心を抱くようになった。


国定くにさだ 正登まさと

高校3年生・バスケ部

明るくしっかりしていて頼りになるので、男女から人気があるイケメン

燈呂のことを一番の親友と言っている


丸谷まるたに れん

高校3年生・バスケ部

珠樹と正登の友達

元気いっぱいの、やんちゃ坊主

食べることが大好きで、休憩時間などに甘いお菓子をよく食べている


加藤かとう 源一げんいち

高校3年生・バスケ部部長

真面目で自分にも他人にも厳しい性格

少し古臭い考え方をしているせいで、仲間や後輩から「おじさん」扱いされている


河田かわた せい

高校3年生・バスケ部副部長

加藤とは幼馴染

冷静沈着で加藤以外の人間には優しい母親的存在

少し腹黒い(?)


手城てしろ 純哉じゅんや

高校2年生・バスケ部

生意気な後輩

征と燈呂にとても懐いている

源一に早く認められたくて部活を頑張っている


西倉にしくら 優香ゆか

高校3年生

正登と同じクラスで彼女


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




彼のことを好きになったのは、いつからだろう。

自分と彼とは、まったく正反対の性格で苦手なタイプだった。

だから、同じバスケ部員であるにも関わらず気付けば入部してから始めの1年はまともに口をきいたこともなかった。

それなのに、2年になり同じクラスになってから隣の席ということもあり、話すようになった。

絶対に合わないと思っていたのに話してみると案外面白く、一緒にいて楽しくて僕は彼と行動を一緒にすることが多くなった。

だたのクラスメイトから親友になり、いつの間にか僕は彼のことを好きになっていた。

親友としての好きではなく、恋愛感情の好きという気持ち。

だが、この想いは隠さなくてはいけない。

気づかれたら気持ち悪がられ、嫌われてしまう。

彼の傍にいるために、親友であり続けるためにバレてはいけない。



正登に彼女ができたと教えてくれたのは、部室で着替えをしているときだった。

教えてくれたのは、友人の1人である蓮。

「さっき、部室に来る前に告白されているのを見たんだ」

「・・・丸谷君。覗き見とは、関心しませんね」

話を聞いた燈呂は、連に注意をした。

「だって、気になったんだよ」

告白シーンを見てしまったら返事をどうするか気になってしまう。

だから、つい覗き見してしまったのだ。

頬を膨らませる蓮に呆れたように、燈呂は肩をすくめた。

好奇心旺盛なのも、いかがなものかと思ってしまう。

「彼のことですから、断ったのでしょう」

正登は燈呂と仲良くなる前まで、いろんな女子と付き合っていた。

だが、燈呂と一緒にいるようになってからは付き合うのをやめていた。

あれだけ遊んでいたのに急にどうしたんだと周りから詰め寄られていたが、理由は話さなかった。

それ以来、告白をされてもずっと断っていた正登の心の中は解らないままだ。

「それが・・・今回は、OKしたんだぜ」

「え!?」

正登がOKしたと聞いて、燈呂は驚きの声を上げた。

「燈呂と仲よくなってからは、断り続けてたのにさ」

「・・・そうですね」

冷静に答えるが、内心動揺が激しい。

「とに、燈呂が・・・ないか」

「え、僕が・・・何か?」

途中が聞き取れず、燈呂は蓮に聞き返した。

「あ、いや。なんでもねーよ」

着替え済ませた蓮は、誤魔化すように笑いながら慌てて部室を飛び出した。

1人残った燈呂は、着替えを再開しながらため息をついた。

『国定くんが・・・お付き合い』

重い気分でパタンとロッカーを閉めたと同時に、ガチャと部室のドアが開く。

部室に入ってきたのは、正登であった。

「お、燈呂。ちょっと、話があるんだけどいいか?」

「・・・なんですか?」

「悪いんだけど・・・今日から一緒に帰れなくなっちまった。ごめん!」

申し訳なさそうに正登は、燈呂に謝った。

「彼女が・・・できたのなら仕方ないですよ。謝らないでください」

「な、なんで知ってんだ!?」

「丸谷くんが、貴方の告白現場を見ていたからですよ。先ほど、教えてくれました」

正登の驚きように、燈呂は苦笑しながら説明をした。

「あいつ~」

「今頃、皆さんに知れ渡っているんじゃないでしょうか」

先に体育館に行った蓮は、先に集まっているメンバーに言いふらしているかもしれないと告げる。

「はぁ~。ま、どうせバレるからいいけどな」

溜息をつきながら、正登はポリポリと頭を掻く。

「あ、それと・・・。日曜日に遊びに行く約束してたけど、キャンセルさせてくれ」

「いいですよ。気にしなくても。僕より彼女のほうを優先してあげてください」

自分との約束が先だったのだから、彼女との約束を断ってほしいと思ってしまうが、その気持ちを隠して笑顔を作る。

ちゃんと笑顔になっているか少し不安だったが、正登があからさまにホッとしているところを見ると笑えていたのだろう。

「今度、お詫びに奢るから!」

「ですから、気にしなくていいですって。早く着替えないと部活に遅れますよ。それでは、僕は先に行きますから」

正登と2人きりでいたくなかった燈呂は、急いで部室の外に出た。



体育館では、すでに正登のことで話が盛り上がっていた。

あまりの盛り上がりように、源一が怒鳴っているが効果はないようだ。

しかし、そろそろ止めないと彼の張り手が炸裂してしまうかもしれない。

「河田くん、そろそろ止めないと加藤くんが・・・・」

オロオロしながら燈呂は、征に訴える。

「そうだな。お前たち、いい加減にしないと張り手が飛ぶぞー」

征は、パンパンと手を叩きながら部員たちに注意する。

「げっ、加藤部長の張り手!!」

殴られたことのある2年の純哉は、すぐ大人しくなった。

「うっ、俺2度と殴られたくない。行くぞ、純哉」

蓮もおしゃべりをやめて、そそくさと練習に入る。

「はい!蓮先輩」

純哉は、慌てて蓮の後を追った。

「やれやれ。・・・あ、燈呂」

「はい」

「気にすることないからな」

「・・・はぁ?」

何を気にするなというのかわからない燈呂は、首をかしげながら頷いた。

「少しの間の我慢だから」

わかっていない燈呂の肩をポンと叩き、征は源一の元に足を向けた。


『いったい、なんなのでしょうか?』

柔軟をしながら征が先ほど言ったことを考えるが、さっぱりわからない。

少しして、正登が体育館に入ってきた。

「お前達、いい加減にしないか!!」

再び体育館内が騒然となり、源一の怒りは爆発してしまったのだった。



翌日から、正登に彼女が出来たという噂でもちきりだった。

付き合うことになった女子は、正登と同じクラスで名前は、西倉優香で可愛いと評判の女の子だ。

もともと彼女は、正登と仲がよかった燈呂も正登繋がりで、彼女と何度か話したことがあるが、礼儀正しくしっかりした女子。

2人の噂話を聞くたびに、柳生の心は痛んだ。

なるべく聞かないようにしているが、どうしても耳に入ってしまう。

それに、校内にいれば2人の姿は嫌でも目に付いた。

楽しそうに歩く姿を見るたびに、心が苦しくて叫び出しそうになる。

つい先日まで、彼は自分の傍にいてくれた。

傍にいてくれるだけで、幸せだったのに今は、ずっと1人でいる。

友達がいないわけではないが、正登の傍にいるとリラックスできるのだ。

お弁当を友達と食べても、楽しくない。

毎日のように通っていた図書館にさえ、彼がそばにいないと思うと読書にも身が入らず、ここ数日は足を運んでいない

気分は落ちこむばかりだが、元気がないと正登が心配する。

それに、他の仲間たちも。

燈呂は、気持ちを切り替えるため大きな深呼吸を繰り返した。



放課後。

「燈呂。元気がないようだけど、大丈夫?」

心配させてはいけないと、普段どおりにしていたつもりなのだが、征には見抜かれたようで、一緒に柔軟をしている時に小声で聞かれた。

「僕は、普段どおりですよ」

ニッコリと微笑むが、征には通用にない。

「嘘をつくな。正登も心配していたぞ」

正登の名前を出され、燈呂はドキッとする。

心配させないように頑張っていたのに、バレバレだったようだ。

「前にも言ったがけど、もう少しの辛抱だ」

「?いったい、何を・・・」

「燈呂先輩、危ない!!」

何を辛抱すればいいのかと問おうとしたが、純哉の叫び声に消され直後に頭部に激しい衝撃を受け目の前が真っ暗になった。



真っ暗闇の中、燈呂1人は立っていた。

辺りをキョロキョロしていると、少し離れた場所に正登を見つける。

「国定くん」

背中を向けている彼を呼んだが、振りかえってくれない。

「国定くん!!」

大きな声で呼んでも向いてくれず、それどころか無視して歩き出した。

「待って・・・っ!!」

追いかけようとしたが、燈呂の足は動かない。

「待ってください!!国定くん!!」

どんどん遠ざかっていく正登に、燈呂は泣きながら叫ぶ。

「く・・にさ・・・だくん・・・1人にしないでください!!置いていかないで!」

泣き叫んでも正登は止まることなく、暗闇にとけていった。

「うっ・・・国定くん。戻ってきてください」

燈呂は、その場に泣き崩れた。

そして、正登の名を何度も何度も呼んだ。



辛く悲しい夢から、燈呂は目を覚ました。

「夢・・・でしたか」

正登がどんどん熱くなっていく。

「燈呂」

ガラガラと戸が開く音がして、知っている声が自分の名前を呼んだ。

「・・・国定くん?」

「よかった。目が覚めたんだな」

カーテンが開くと、安心した表情の正登が燈呂を見下ろした。

「あの、僕は・・・っ!」

起き上がろうとたん、ズキッと頭痛がした。

「まだ、安静にしていろ。純哉が勢いよくなげたボールが頭に直撃したのを覚えてるか?」

「・・・覚えています」

征と柔軟をしていて、彼が変なことを言うから問い詰めようとしたら純哉の叫ぶ声を聞いて頭に衝撃を受けたことを思い出す。

「僕は、どのくらい意識をなくしていましたか?」

「1時間ぐらいかな。まだ、部活は終わっていない。燈呂が目を覚ましたら帰るようにって。源一からの伝言だ」

「そうですか。頭は、少し痛いだけなので・・・なんとか帰れます」

軽い痛みだけで、気分は悪くない。

このぐらいの痛みなら、一人で歩いて帰れる。

「それじゃ、帰るか。荷物持ってきといたから」

「え!?」

正登から着替えを渡された燈呂は瞳をパチパチさせた。

「一緒にって・・・部活は?それに・・・彼女と一緒に帰らなくていいんですか?」

「源一や征から、ちゃんと送り届けるように言われてるんだ。ま、言われなくても一緒に帰ったけど」

送ってこいと言われなくても、正登は燈呂と一緒に帰るつもりだったのだ。

「ぼ、僕は1人で大丈夫です。ですから、彼女と一緒に帰ってあげてください」

今、正登に優しくされてしまったら、心が揺らいでしまい言わなくてもいいことまで口走ってしまうかもしれない。

それなら一人で帰ったほうがいい。

「あいつとは、別れた。だから、気にせしなくていい」

「・・・わ、別れた!?」

正登の言葉に、燈呂は俯いていた顔をバッとあげる。

「別れたって言い方は、違うな。もともと、付き合ってなかったし」

「付き合ってないって・・・?」

言っている意味が分からず、燈呂は呆然とする。

「あいつ、ストーカー被害にあってたんだよ。それで、対策として俺が彼氏の振りをしてたってわけ」

先月終わりから、優香はストーカーの被害にあっていた。

どこで知ったのか携帯に不快なメールが毎日のように送られてきていた。

最初は、いたずらかと思って無視していたのだが、メールの内容が過激になり少し怖くなってきた。

メールだけでなく、登下校や休日外に出たとき誰かの視線をずっと感じる。

ねっとりと絡みつくような視線。

気味が悪いし、ストレスが溜まっていくので正登に相談したのだという。

警察に訴えてもよかったのだが、最近の警察はあてにならないからという理由で、正登が自らボディーガード役を買ってでたという。

「俺たちが付き合っているって噂を流せば、犯人が黙っていないだろう」

「それは・・・そうですが、それでは君が危険ではないですか!!」

相手は、ストーカーなのだ。

怒った犯罪者は、何をするかわからない。

「ああ、それは大丈夫。優香のやつ空手を習ってるからな」

小さい頃から空手を習っている彼女にナイフを突きつけられようとも、簡単に倒すだけの実力はある。

「犯人の目星はついてたんだけど、なかなか行動に出てくれなくってさ。でも、今日やっと捕まえられた」

ストーカーの正体は、同じ学校の生徒だった。

同学年だがクラスは別で、根暗な性格の奴。

プリントの山を一人で運んでいるところを、優香が手伝ったのが切っ掛け。

今まで、女子に優しくされたことがない彼は彼女に一目惚れ。

それから、犯罪行為のようなことを起こしていったらしい。

彼女の持っている日用品など盗んでコレクションにしたり、盗撮までしていた。

ストーカー犯を捕まえた後、彼を教師に突き出しておいたので処分は、教師たちがいいようにしてくれるだろう。

「征にも協力してもらっていたからな。捕まえたことを報告しといた」

「河田くん・・・それで、あのようなことを」

気にするなとか、少しの間の辛抱と言っていたのかと納得する。

「でも・・・どうして、河田くんは心配してくれたのでしょうか?」

何故、征は自分に安心させるようなことを言ったのか不思議でならない。

正登を好きなことは、誰にも話していないし態度にも出さないようにしていたというのに。

「征が、どうかしたか?」

「あ、いえ・・・別に。そ、そろそろ着替えますね」

燈呂は、首を振り着替えに取り掛かった。

「燈呂」

「なんですか?」

「お前が俺のこと好きだってこと、征にバレバレだからな」

正登の台詞に、燈呂の周りの空気がピシッと凍る。

「えっ・・あ、・・・えぇ!」

口をパクパクしている燈呂に、正登は噴出し。

「源一以外の奴には、バレてるから」

「え・・・ええええ!!」

燈呂の絶叫が保健室に響き渡る。

『そ、そんな・・・。皆さんにバレていたなんて』

態度にも出さず、ずっと隠していたのに気づかれていたなんて。シッョクが大きすぎる。

いや、この場合シッョクが大きいのは正登のほうだ。

同性に恋愛感情を持たれて嬉しい人間はいないだろう。

「ご、ごめんなさい!!もう、貴方には近づきません。部活も辞めます」

ギュッと服を握り締め俯きながら謝った。

「何言ってんだよ!」

「だって・・・気持ち悪いでしょう」

「あのなー。嫌だったら、燈呂の気持ちに気づいた時点で避けてるからな」

正登は、呆れたように言う。

「・・・嫌では、ないんですか?」

「当たり前だろ。俺も、燈呂のことが好きなんだから」

顔を上げた燈呂の頬に手を沿え、燈呂の唇に触れるだけのキスをした。

「!?」

正登が触れた唇を押さえながら、燈呂は真っ赤になる。

「なあ、俺と付き合って」

固まってしまっている燈呂を抱きしめながら、正登は耳元で甘く囁く。

「いいんですか、僕なんかで。・・・男なんですよ」

「いいに決まってるだろ。好きになったら、男も女も関係ない。俺は、お前のこと1年のときから気になってたんだぞ」

1年とき話すことがなかったが、正登は燈呂のことをずっと気になっていた。

2年になってから、同じクラスになれて嬉しかった。

しっかりしているようでどこか抜けた所があったり、からかうと真っ赤になって怒る燈呂の姿が可愛くて、燈呂のことをますます好きになったのだ。

「なら・・・何故、あなたから言ってくれなかったんですか!!」

自分の気持ちに気づいていて、なおかつ正登も自分を好きなら告白してくれてもよかったのに悩んでいた、自分が馬鹿みたいだ。

「いや、燈呂から告白してきてくれるかなーって思って・・・。俺も、あからさまにアピールしてたから気づいてくるかなと」

燈呂を好きになって、必要以上のスキンシップをしていた。

だが、どうも燈呂は鈍かったようで気づいてはくれなかった。

「・・・アピールしてたんですか」

「まあな」

周りの皆が気づくぐらいにはしていた。

「で、俺と付き合ってくれるんだよな?」

「・・・お付き合いさせていただきます」

正登の肩口に顔を埋めながら答えた。

燈呂の答えに、正登は満面の笑顔を見せる。

「燈呂、好きだ」

「僕も・・・国定くんが好きです」

想いが通じ合ったことに、燈呂生は涙を流した。

「泣くなよ」

ポロポロと涙を流す燈呂の目尻に、正登は口付けを落とす。

「これからは、ずっと傍にいるからな」

「はい」

燈呂の不安日々は終った。

これからは、ずっと正登が傍にいてくれる。

保健師が部屋に戻ってくるまで、2人は抱き合った。



「そういえば・・・皆さん、僕が国定くんのこと好きだということを知ってたんですよね」

夕暮れ道を帰りながら燈呂が尋ねた。

「ああ」

「男が・・・男を好きになるなんて気持ち悪くなかったのでしょうか?」

チームメイトが同性を好きになったと知ったら、普通は嫌悪感を抱くはずだ。

それなのに、変わらずに接してくれた。

「今時、同性と付き合うことなんて珍しくないからな」

「そういうものですか?」

「そういうもんなんですー。みんな理解のある奴ばかりでよかったじゃないか」

ニッコリ微笑む正登に、燈呂も微笑んだ。

「ま、俺らより先に源一と征が、そういう関係になっていたから免疫ができているのもあるだろうけど」

「え!?加藤くんと河田くん、お付き合いされてたんですか!?」

「やっぱり、燈呂は気づいてなかったんだな」

驚く燈呂に正登は苦笑する。

「・・・はい。皆さんは、ご存知だったんですか?」

「ああ。知ってたぜ」

知らなかったのは、燈呂だけだ。

そのことに、燈呂はショックを受ける。

『僕は・・・そうとう鈍いのかもしれませんね』

やっと気づいた自分の鈍さに恥ずかしくなる。

「源一たちだけじゃなくて、同性で付き合ってる奴けっこういるんだぞ」

だから気にすることはないと、正登は燈呂の手を握った。

「ほ、他にもいらっしゃるんですか・・・」

「周りをよく見てみろよ。すぐ、わかるはずだから」



次の日。

正登に言われたとおり、燈呂は周りをよく観察してみた。

すると、それらしい雰囲気の人がチラホラいる。

『同性で付き合っている方って、結構いるんですね』

同性を好きになることはおかしいと、自分の気持ちを隠していたのが馬鹿のように思えてきた燈呂なのであった。


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