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続き。

クウト視点。

あけおめことよろ。

 驚いてるのが2人と疑ってるのが1人か。やはりあのヒデという男、要注意だが一番理解が得られるかもしれないな。


「ケイ、ルエディを抑えといてくれ。...えーとルサナさん?でしたっけ。何をおっしゃられているのか意味がよくわからないのですが?」


「そのまんまの意味ですよ。私...もとい我々があなたがたの指すその勇者だということです。」


「勇者が活躍していたのは凡そ200年前、ならば今も生きているというのはおかしいのでは?」


(ここまでの反応は予想通り、ここからどう交渉に持ち込むかだけど。...クウト、代わってみないかい?)


うーん、俺がここで出たらさすがに混乱しすぎて会話にならなくない?というかもう全全部言っていっちゃう感じ?


(一旦信じてもらうにはクウトが出るのが手っ取り早いかなと思ってね。話す内容に関しては僕らのことは大方全部を、クフカのことはほとんど言わずにって感じで。)


なるほどな、...OK分かった。やってやろうじゃないか。


「というわけで交代だ。どうも皆さん。ルサナに変わって俺、ソラモトクウト様が次の話相手だ。」


「は?今、何が起こって...?急に姿が変わった!?何が起こったんだ.......!?」


傍からいたら俺たちが入れ替わる時ってまぁ不思議だよな。一瞬で姿形が変わるから目の錯覚かと勘違いするような感じなのかね?


(そんなどうでもいいこと考えないでいいから。彼ら混乱してるでしょ。ほら、赤髪の女の子なんて目が点になってる。早く説明してあげないと。)


アイアイ、分かりましたよーっと。


「改めて自己紹介をしよう。勇者のトウヤだ、詳しい説明は...さっきそこのルエディくんだったかがしてくれたらからいいな。さっきまではル・サナイラが喋ってた訳だが、俺の方が色々やりやすいって事だろうってことで交代したっていう認識でいいぞ。」


なんだ?まだ理解していないような感じだな。口パクパクして困惑してるのが明らかにわかるな。おいおい、しっかりしてくれよなぁ。


「よし分かった。イマイチ状況が掴めてないみたいだからこうしよう。気になることを好きに聞いてくれ。答えられる範囲にはなるが大方のことには回答しよう。」


「......それじゃあ、まず今のはなんだ。お前は人間じゃないのか?」


お、やっと来たな。冷静さを取り戻すために2分程度ってとこか。だが、おっさん口調がタメ口になったな。困惑と動揺がモロに出てるのが見て取れるぜ。


「そうだな、人間じゃないと言えば俺たちは人間じゃない。もともとは...それこそ200年前は人間だったが、さっきおっさんが言ったように200も普通の人間なら生きていられない。まぁルサナはエルフだからもしかしたら生きていたかもな。だが俺は違う。この体は魔法でできているようなもので、だから人間かどうかで言うと人間ではないという回答になるな。」


(ちなみにクウト、僕はあの頃ままだ150歳ぐらいだったから何事もなければ今も普通に生きていただろうね。)


マジかよ、さすがエルフってのは長寿だな。


「人間じゃないんだな、なるほどな。...なら次に、もう遅いかもしれないがこうやって会話をしているということは敵意はないという認識でいいんだよな?そして何か俺たちに要求があるということか。」


お、おっさん話が早いねぇ。確かに俺たちに殺す気があればもう遅い話だな。だが、そうじゃない。


「そういうことだ、話が早くて助かるぜぇおっさん。俺たちは話が合ってこの場を設けたというわけだ。」


「ま、そうだよな。...じゃあ最後に質問をいいか?」


「なんだ?」


「お前が勇者であるという証明を今この場でできるか?」


おっさんの表情が緊迫してるな。確かにこれはこの状況の中核のようなものだ。それでこれを聞いた瞬間に俺が答えられない場合襲ってくるとでも考えているのかね?それか嘘だった場合逃げる...?できる力がおっさんにはあるってことか。まぁなんにせよここまで来たら逃がすつもりも無いし最後まで付き合ってもらうが、証明ねぇ、どうしたものかな。


(あの3人のリーダーであるヒデさえ引き込んでしまえばあとはどうとでもなるじゃないか。現に彼以外一言も発していない。...1名抑えられてはいるけど。それならいい感じの話の種があるだろう?)


そうだな、おっさんだけでいいもんな。証明になるかはわからんがそれでいくか。


「おっさん、出身はどこだ?」


「な、なんだ急に。それがお前が勇者かどうかに関係あるのか?......この森の最寄りの街だよ。さっき話にも出てたそれだ。」


「違う違う、そっちじゃない。.........おっさん、生まれた場所はどこだ?俺たち同郷だと思うんだ。そうだろ?」


「な、...まさかそんなわけッ‼」


おっさんいい表情してるねぇ。俺が旅をしてる頃、噂には聞いてたが実際に合うのは初めてだ。こんな形で出会うことになるとはな。


「いや、そうか。お前の名前、ソラモトトウヤだったな。そういうことか。...お前も同じってことか。」


「そうだ、そういうことだ。俺たち同じ異世界召喚ってやつだよな?」


「...そういうことだろうな。俺は10年ほど前この世界に来て、お前は200年前に来たと。」


「ビンゴ。おっさんが10年前かどうかなんて知らないが、俺は200年前この世界に来て魔王の討伐を仰せ仕った勇者ってことだ。どうだ、まさに主人公だろう?」


「ふっ、ふっははっ。ははははっ!!確かにそうだな、それはまさしく主人公だ。」


おっさんめっちゃ笑ってるな。お気に召したなら何よりだ。


「分かった。お前が勇者かどうかは正直な所わからないが、トウヤお前のことを一個人として信用しよう。」


「そうか、それならよかったぜ。俺らの話を聞いてくれるってことだろう?」


「そうだ。ぜひ聞かせてもらおう。...ところでもし俺がこの話を蹴っていたらどうなってたのか?」


「そうだな...俺たちのことを誰にも話さないよう脅して解放かな?」


「殺しはしないんだな。」


「おっさん殺して、行方不明だっつってギルドから援軍来られても困るしな。最悪喋ったら殺せるようにはしておいただろうけどな。」


「...おっかねぇな。さすが200年前の勇者様だな。」


そう怯えんなっておっさん。結果そうはならなかったんだし結果オーライってことよ。


(さあ、ここからが僕たちにとっては本題だね。)


そうだな、一旦は協力者を得たってことでチェックポイントだ。

年末の大掃除やら帰省やらで間隔が空いた。

休みの間に進めたかったけど、致し方なし。


新年頑張ろう。

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