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面接に親同伴で来た人がいた件

作者: 有原優

 今日は重要な面接がある。

 俺は早速面接が行われる場所へと向かった。所謂大学入試の面接だ。この面接にすべてがかかっている。早速向かうと、建物内に数十人の人がいた。制服を着ている高校生だ。この人たちはみな面接を受ける人たちなのだろうか。

 待合室に案内され、中に入る。ある人は、面接の仕方と言った本を読んでいた。ある人は小説を読んでいた。ある人はスマホゲームをしていた。皆それぞれ各々の時間の過ごし方をしているようだった。俺はと言うと、何も難しいことは考えず、ただのんびりとしていた。

 その時二人の人が入ってきた。両方女性だ。だが、一つおかしいことがある。右にいる女性、ちょっとぽっちゃりとしていて、金のネックレスをしている女性、彼女の見た目はどう考えても年齢は五十を超えていだ。

 左の女性はしっかりと制服を着ているという事を考えたら、保護者という線が高い。

 いや、親同伴で面接に行く!!!????

 頭の中で疑問符が巡る。そんな人は初めて聞いた。

 そして、教室内にいる人はそれぞれ前の人から呼ばれていった。ちなみにあの親子はのんびりと二人で座り何かを話しているようだった。

 もう……意味が分からない。なんでドア付近にいるスタッフは彼女を追い出さないのか。

 だめだ、これでは。せっかくの集中が台無しになる。改めて集中しなおさなければ。

 そうしてようやく俺たちが呼ばれ、面接室の前の椅子に座る。そこでも驚いた。隣に例の親子が来たからだ。いや、なぜここまで行けるんだ? なんか、この学校の関係者でVIP対応をしてもらっている?

 しかも二人でなんかイチャイチャもしてるぞ。「ママ大好き」などと言ってハグしている。これは絶対まともな大人にならないな。いかん、また集中を取り戻さないと。

 そして俺より前に二人は入ろうとしたが、「すみません。ご両親はここで待ってください」と、止められていた。

だよね! そうだよね! 安心したよ、止められて。

 だが、おばさんは、不満そうな顔をした。なんで、不満そうな顔をしてるの? 当たり前だよ????

 そして、その後は何の波乱もなく、面接が終わった。


 結局面接は落ちてた。あいつらのせいだ。


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