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プロローグ

「なんで俺がこんな目にあわないといけないんだ!」

不満をあらわに菅原大地は走っていた。

「ていうか、ここどこだよ!あんな犬みたいなやつみたことないぞ!」

そう言葉を漏らす大地の後ろから、大きな獣が迫っていた。

その姿は犬に似ていたが、あきらかに違っていた。

それは長く伸びた牙、触れたものを切り裂くであろう鋭い体毛、そして何より尻尾がありえなかった。

尻尾のあるべき場所に、蛇のようなものが生えていたのだ。

「まるでゲームに出てくるようなモンスターだよな。どちらにしても追いつかれたら終わりだな」

大地はさらに速度を上げ、この獣から逃げようとした。

しかし、奴はそれより遥かに速く、あっというまに大地との距離を詰めていった。

「く、追いつかれる……」

背中に迫り来る恐怖に、大地は観念した。

獣は大地に跳びかかっていった。

「くっ!」大地は目を閉じた。

・・・?なにも起こらない。

・・・大地は恐る恐る後ろを振り返ってみた。

そこには、脳天を矢で射抜かれた獣が力なくたっていた。

獣は最後の力を振り絞り、大地に飛び掛ろうとしたが、叶わず、その場に倒れこみ動かなくなった。

「いったい何が?」

大地は辺りを見渡した。

「大丈夫かい?」

一人の男が茂みからあらわれ、大地の方に歩いてきた。

若く、年は大地と同じくらいだろうか。

格好は簡素な鎧姿で、弓を持っていた。

「あ、助けてくれてありがとうございぃ!?」

お礼を言おうとした大地は目の前の男の顔を見て言葉を失った。

鎧こそつけていたが、その顔はよく見知っている親友の顔だった。

「和也じゃないか!」 

親友を前に大地は嬉しそうな声をあげた。

しかし・・・

「カズヤ?申し訳ないけど、僕の名前はリューゼというんだ」

「リューゼ?和也じゃない?そんな、こんなにそっくりなのに・・・」

なんなんだ、いったいなにがどうなっているんだ?わけがわからない。変な獣には襲われるは、そいつから助けてくれたのは和也そっくりなリューゼというそっくりさん。

ここはいったいどこなんだ?なにがおきたんだ?

俺は、どこに来てしまったというんだ・・・

だれか教えてくれ、ここはどこなんだ!

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