神の力を持つ少年
昔、地球は、青く綺麗に輝いていた。
しかし、悪魔との戦争により、人類はほとんどが死に絶え、地球上のほとんどが悪魔に支配されてしまった。ただ、悪魔も手が出せない場所もあった。それは三代宗教が生まれた場所だった。
一人の少年と、悪魔との戦いが始まる。
____10年前この世界は終わりを迎えた。
西暦2687年12月24日この日人口の約6割がある種族に殺された。
その種族とは…悪魔。
今もこの世界を支配している。
悪魔は人々を喰らい次々と人々は息絶えていった。
ただ悪魔にも手を出せないところがある。
インド、パレスチナ、アラビア半島、この地方は三代宗教の発展地であり、神の力が最も働いていた場所だった。
残りの4割の人口は、この3つの地方に身を隠して生活をしている。
この世界は、昔地球と呼ばれたが、
現在悪魔に支配され絶望した世界を我々は、
エキュソリートと呼んだ…
西暦2697年
燃える森の中で炎に包まれている協会。
協会の前で1人の少年が泣きながら、傷ついた少女を抱きかかえていた。
「俺は悪魔を許さない!絶対にこの世から悪魔を一匹残らず殺してやる!!」
『ジャラっ』
と赤い十字架のネックレスが地面に落ちたその瞬間俺の視線は真っ暗闇へとなった。
「お兄ちゃん…お兄ちゃん。」
どこからか俺を呼ぶ声が聞こえる。
「お兄ちゃん!!起きろ!!」
カーテンがすごい勢いで開いて、太陽の光が草薙健人の顔を直撃した。
中学の制服を着ていて、黒髪が肩にかかるかかからないくらいの髪で、綺麗な女の子が俺のベットの上で、ぴょんぴょん飛び跳ねているのは俺の妹、草薙美鈴だ。
「なん…だよ、美鈴。」
健人は眠たい目をこすって、しぶしぶとベットから体を起こした。
「なにって、今日は高校の入学式でしょ!」
美鈴は口をツンっとしながら言ってお気に入りのうさぎエプロンをしめ、1階の台所へと向かっていった。
「またあの夢か…」
そう思っていると、リビングの方から美鈴の荒々しい声が聞こえてきた。
「お兄ちゃん!!遅刻するよ!」
目玉焼きをお皿に移してテーブルへと運んでいる。
「さすが俺の妹だおせっかいなところが似ているな。」
健人はそんなことを思いながらベットからでた。
「早く食べないと冷めちゃうよ!」
「わかったよ、それにしてもインドに来てもう10年かぁ。」窓をバッと開き健人は1つ背伸びをした、窓の取っ手につかみ、春の風を直に感じていた。
「協会の女の子は生きているのかな…。」
健人は先程の夢を思い出しながら、首に掛け てあった赤いネックレスを健人は見た。
この赤い十字架のネックレスはこの世界がまだ平和なときにある女の子からもらったネックレスだった。名前も、顔もよく覚えていない。覚えてるのは、胸の中心にある傷の後、このネックレスがおそろいということくらいだ。小さい頃、家の近くにある協会でよく遊んだことは覚えているが…。
俺は何か大事な約束をした気がするんだが思い出せない。記憶力はいい方なのだがな。
健人はしばらく外を眺めていた後、ハンガーに掛けてあった、今日から入学する蒼龍学園の黒い制服に身を通した。
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「母さん行ってきます。」
母の慰霊碑に手を合わせた。10年前の戦争で母は悪魔に殺され、父はインドの中心まで出稼ぎに行っている。
そして、俺と美鈴は新しい学校に近いところへ引っ越してきたわけだ。
健人はリビングから玄関に向かい、靴を履きドアを開けた。
玄関を出ると、暖かな風が吹いてきた。上を見上げると青い空に、白い雲これだけ見るとこの世界も平和なんだなと、思ってしまう自分がいる。
「そろそろ行かないと遅刻するな。」
健人は家の前にある細い路地のかどを曲がろうとしたとき、
「きゃっ!?」向かいの方から走ってくる女の子とぶつかってしまった。
彼女は大きく尻餅をついていた。
「いたた…。」
「大丈夫か?」
「はい、なんとか。あれ?その制服、蒼龍学園の生徒ですよね?」
彼女はすっと立ち上がってスカートの汚れをとりながら聞いてきた。
「ぁぁ…そうだが。」
俺はそっけなく答えた…と思いたい。あまり女子と話すのが得意ではない俺にとって、あまりいい状況とは言えなかった。
「私と同じですね。」彼女はそうニコッと笑っていった。「ぁ、私は佐伯和葉です。」
黒い髪で、背中まで髪の長さがある美少女と言えるような女の子だった。
「俺は草薙健人だ。」170cmくらいで、黒い髪が目にかからない程度の長さの男であった。健人は頬をポリポリかきながら言った。健人さん、でしたよね。もしよかったら、私と一緒に行きませんか?」
和葉は頬を赤くしてこちらをまじまじと見てきた。
普通に考えたらここは断るよな…。
いや、もう高校生なんだから、一緒に登校するくらいならいいか。
「じゃぁ、一緒に行こうか。」
健人と和葉はこの狭く細い路地を抜け、通行量がとても多い大通りに出た。
ここの大通りは登り坂になっており、その頂上に蒼龍学園がある。
この蒼龍学園は昨年から、中高一貫となった。なので、美鈴もここに入学することになっている。
和葉と歩いてるうちに健人はどうしても気になったことがあった。
「なぁ、和葉はどうして、この学校に入ったんだ?悪魔と戦う人を育てるための学校だぞ?普通に商人でもしていればそれなりの人生が送れたはずなのに。」俺は、気になったことは何でも聞かないと気が済まないというとてもめんどくさい性格なのだ。
「なんで、ですか。そ〜ですね、理由があるとするなら、私はある男の子を探すためにこの学校に入ったんです。子供の頃によく遊んだ男の子なんですけどね。10年前の戦争を堺にあってないんです。」和葉は何かを思い出してるような悲しい表情をしていた。
「逆に健人さんはなんで入ったんですか?」
「え?俺か?俺は悪魔を一匹残らず殺したいからだ。ただそれだけだ。」
健人の目にはあの炎に燃える森が写っているようだった。「健人さん…?」和葉が健人の顔をのぞき込むように下から見た。
「ぁあ、何でもない。さぁ行こうか。」
健人達は大通りの登り坂を登り始めた。
登り坂の半分くらいの地点の時に、
健人はある重大なことに気づいてしまった。
「和葉、時間が…」
健人は腕時計を見ながらうすら見えるドーム型の学校をみつめていた。
入学式の開始は8時30からなのだが現時刻8時20分だった。
「もうそんな時間なんですか?!」
和葉はとても驚いていた。
「これは緊急事態ですね、健人さん私につかまってください。」
和葉は青い十字架のネックレスに何かつぶやいた後、
和葉の背中から青い光が翼に似たような形に放出されていた。
「お前…そのネックレスは…。」
「説明はあとです!健人さん行きますよ!」
「え!?…おれ実は高所恐怖症なんだよ。高いところが無理なんだ…。」
「え!?そんな事、真顔で言わないでください!もう、行きますよ!」
「ちょっと、ほんとに無理無理。」和葉には健人の声が届かず、俺の襟をギュッとつかんで、和葉の青い翼をバサバサとひろげ学校へと向かって飛んでいった。すごいスピードで飛んでいるため健人は目を開けれなかった。目が開けられなかったのが幸いなことに下を見れずにすんだ、何秒かたって、いつの間にか学校の上空を飛んでいた。
「健人さんもう学校につきましたよ。」
「ふぅ…俺は生きてる、よな?」
「はい!生きてますよ。」和葉はニコッと笑った。
和葉の青い翼は校門に降りた途端
音も建てずに消えていった。
健人は学校についた途端周りを見渡した。
まるで西洋にいるような感覚に追いやられた。
アスファルトから、石像まで全て西洋ので作られており、色も白基調とした、鮮やかな学校だった。
「ここは、まるで闘技場だな。」
健人は学校を見てそう思った。ドーム状で石で出来ている校舎、まるで世界遺産のコロッセオを見ているような感じだった。
周りを少し歩くと、校舎の前に、髪の毛が無い人の銅像がたっていた。健人はその銅像に近づくとその近くに、この学校の制服を着た水色の髪の女性がたっているのに気づいた。
「この銅像はどういう人だったと思いますか。」
水色髪の女性が健人に銅像を見ながら急に聞いてきた。「どうって、偉い人だからここにたってるんだろ?」
「はい。とても偉い人です。少なくとも私達人類とは桁が違うますよ。」彼女はクスッと笑いながら、校舎の中へと消えていった。
健人は彼女が笑っていたのがとても悲しそうに見えてならなかった。水色髪の彼女がいなくなってすぐ後ろから和葉の声が聞こえた。
「健人さ〜ん!早くしないと、始まっちゃいますよ!」
「はぁ…女子と喋るのはなんでこんなに疲れるんだろう。」ここ数年異性は、妹だけしか喋ってなかった健人にとって、ここまで異性と話すのは異例のことだった。
健人は長いため息をひとつはいて、和葉と一緒に校舎へと走っていった。
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体育館に着くと健人と和葉は隣同士の席に座った。体育館というよりもホールといった感じだった。
健人が座ってからすぐにステージの中心へと歩いている女の人がいた。
金髪で腰のあたりまで髪があり、健人より少し小さいくらいの身長、スタイルも抜群であり、周りの男子は学園長に釘付けであった。
「皆さん、ご入学おめでとうございます。」
透き通った声がマイクを通して体育館中に響いた。
「私はこの蒼龍学園の学園長をしておりますアーディナルクリストと申します。」
「皆さんは10年前にこの世界が悪魔に乗っ取られたのは知っていますね?この学校はその悪魔と対抗できる戦力を育てるための養成機関なのです。」
「皆さん、悪魔を倒せるよう頑張ってくださいね!」そう言うと、アーディナルはステージ裏に向かって歩き出した。
その後、体育館ではクラス発表があり、
それぞれに紙が配られた。
俺は和葉と、同じ1ーAであった。
「健人さん、同じクラスですね!」
和葉は顔をキラキラさせて俺の手をすごい力で握ぎり、腕をブンブンふってきた。
「い、痛い、和葉ちょっタンマ。」
俺は和葉の手を無理やり離そうとしたが、
和葉の力は想像以上でなかなか離れなかった。「はっ、すみません、手を握ってました。」和葉は顔を真っ赤にして俺の手を離した。そんなことをしている間に、周りの生徒は自分たちのクラスに向かって、移動していた。
「和葉、俺たちも行こう。」
俺はそう言うと1ーAへ向かった。
1ーAは最新技術な機械が用いられた、白が基調な、とても綺麗な教室だった。
1ーAに着くと俺は和葉の隣の席へと座った。
しばらくすると、教壇の前に赤色の髪でポニーテールの女性がバンっと音を出し手をついていた。「私は、エミニード クリスディーナだ。エミちゃんって呼んでも構わねぇぞ!」
「明日お前らには、自分の守護神の属性テストをしてもらう。」
クラス全体がざわめいていた。
「せんせー守護神って僕達全員ついてるんですかー?」教壇の前に座っている1人の金髪の男が椅子を後ろにグラグラさせながら言った。
「エミちゃんと呼べお前ら!まぁいい、私は1回しか言わないから耳穴かっぽじってよく聞けよー」
エミニードはポケットから青りんご味の飴を取り出して口に頬り投げた。
「まず、守護神という人間につく神がいることは知ってるよな、亡くなった大切な人、大切だった、ペット等などだな。ただ、10年前の戦争のせいで、祀られていた神が、行く場所を失った。そして、我々人間の守護神になることで、神は存在を保つことができた。守護神がいる人をエキュソキュートと言う。わかったかーてめーら。」エミニードは、ひとつ大きなため息をついた、
「ぁあー疲れた、とりあえず今日は帰れ。」
「そーいえば言い忘れてたが、明日自分が、思い入れがあるもの持って来いよ!」
健人は家に戻ってから自分の思い入れのあるものを押入れ、屋根裏などを探したがなかなか見つからなかった。
健人がリビングの黒いソファーの上で横になった。首のネックレスを手に取った。
「やっぱこのくらいしかないよな…。」
俺は手の中にギュッもネックレスを握りしめた。
まだまだ下手くそですが、頑張りたいと思います。