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ACT.07 天才な天災 03


6月16日(月)


2ヶ月分の給料が出て少し経った頃。


俺たちは、楽器屋に来ていた。


「どのツインペダルがいいの? 」


三枝さんは俺に問いかけてきた。


「いいの買っちゃえば? 」


俺は、ツインペダルを見向きもしないでギターのところへ向かった。


「もっと真面目に考えてよ!! 」


三枝さんは、俺の裾を思いっきり引っ張る。


「いや、俺ドラムのメーカー詳しくないし……」


『YAMAHA』ぐらいしか知らないのだ。


「じゃあ、これでいいや」


三枝さんが指を指したのは『AXIS』というメーカーのツインペダルだった。


ついでに言うと、今頃だがベースをやってくれるヤツが見つかったのだ。


それは、またの機会で……


AXISのツインペダルは『¥81800』と書かれている。


楽器屋に来る前から、俺たちは2万円ずつ貸してあげることになっていた。


3人で¥60000。給料は¥32000だったから足りる値段だ。


「別にいいんじゃねぇか? 」


高草木が、覗き込みながら言った。


高草木は、こういう楽器関係の時は全て真面目に考えてくれるから信用できるのだ。


楽器『だけ』はね。


「なんか失礼なこと考えていただろ!? 」


「……い、いや。別に」


こういうところは鋭いんだよな、こいつ。



「お買い上げありがとうございました! 」


可愛い店員さんが笑顔で見送ってくれる。


俺たちは、三枝さんのツインペダルとドラムスティックの他に3人それぞれの楽器の弦を購入していた。


よって合計金額は¥90000を超えていた。


……今月生きていけるかな?


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