表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/17

序章「はじまり」

 少女にとって兄は誇りだった。

 誰よりも(はや)く地を駆けるその姿は人々の希望だった。

 彼は町の英雄。

 もうすぐ少女の兄は結婚する。

 兄の婚約者はとても感じのいい人で、少女は彼女のことが大好きだった。

 そういえば今夜、彼女が料理を持ってうちにやってくることになっていた。

 少女は彼女に何かプレゼントをしてあげたい気持ちになった。

 町はずれの森に、綺麗な実をつける大きな木がある。

 あの実は彼女の美しい髪に似合う気がした。

 本当は花をプレゼントできたらいいのだけど、それだけはどうしてもできない。

 よし決めた。

 少女は大きくうなずいて、家を飛び出した。

 危険だから一人で森に入ることは禁じられていたけれど、もう何度も一人で森に入って無事に帰ってきているから、きっと今日も大丈夫。

 少女は森へと急いだ。


 空は、少しだけ不機嫌な表情をしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ