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第1話 異世界、女神セレネと腐敗政治との戦い

挿絵(By みてみん)


女神セレネのイメージを追加しました。

彼女の姿を思い浮かべながら、物語を読んでいただけたら嬉しいです。

無道は、見慣れない天井と、ふかふかのベッドの上で目を覚ます。体を起こすと、そこは豪華な部屋の一室だった。窓の外には、見たこともない風景が広がっている。


「…ついに、俺も転生したのか!」

無道は、異世界転生もののアニメや小説で何度も見た光景に、興奮を隠せない。すると、

目の前に信じられないほど美しい女性が現れる。

長く、流れ落ちるような銀髪は、まるで月の光を閉じ込めたみたいに優しく輝いている。

知性と慈愛に満ちた青い瞳は、吸い込まれそうなほど澄んでいて、見ているだけで心が洗われるようだ。純白のローブを身にまとい、黄金の冠を頭上に戴くその姿は、まさに女神そのものだった。


挿絵(By みてみん)


女神は、無道に優しく微笑みかける。

「よく来たわね、無道。あなたが来るのを、ずーっと待ってたのよ!」

女神は、目をキラキラさせながら、無道に抱き着こうとする。


「ちょ、ちょっと待ってください、女神様!」

無道は、女神を制止する。


「えへへ、ごめんね。嬉しくて、つい。」

女神は、照れ笑いを浮かべる。


「それで、俺に何の用ですか?」

無道は、女神に尋ねる。


「自己紹介がまだだったわね。私はこの世界の女神、セレネよ。よろしくね、無道。」

セレネは、にっこりと微笑む。


「無道です。よろしくお願いします。」

無道は、簡単に自己紹介する。


「あなたは、この世界を救うために選ばれたの!」

セレネは、真剣な表情で答える。


「世界を救う…?またずいぶんと大それたことを…。」

無道は、呆れたように呟く。


「そうなの!この世界は、日本とほぼ同じ政治体制を持つ王国なんだけど、政治の腐敗や経済の混乱によって、危機に瀕しているの!」

セレネは、熱弁を振るう。


「政治の腐敗?それで、俺に何をしろと?」

無道は、セレネに尋ねる。


「あなたには、この国の政治を正し、平和を取り戻してほしいの!」

セレネは、無道にそう告げる。


「…はぁ?政治を正す?勘弁してくださいよ、セレネ様。俺は政治とか経済とか、そういうのには興味ないんですよ。もっとこう、魔法とか剣とか、そういう冒険的なことなら喜んでやりますけど。」

無道は、セレネの言葉にうんざりした表情を浮かべる。


「あら、そんなこと言わないで!あなたにしかできないことなのよ!」

セレネは、無道に詰め寄る。その美貌に、無道は目を奪われる。


「…まあ、セレネ様がそこまで言うなら、協力してあげてもいいですけど。」

無道は、セレネに見惚れながら、渋々承諾する。


「本当!?ありがとう、無道!政治に興味がないって言っても、少しくらいはわかるわよね?この国はアナタの国と同じ民主主義国家でね…」

セレネは、嬉しそうに説明を始める。


「民主主義国家?何それ?本当に俺は何も知らないですよ。」

無道は、首を傾げる。


「…あら、そんなことも知らないの?

民主主義っていうのはね、簡単に言うと、国民みんなで政治を決めるってことなの。」

セレネは、少し呆れたように答える。


「国民みんなで…?どうやって?」

無道は、首を傾げる。


「それが、選挙ってやつよ!国民みんなで代表者を選んで、その人たちが国民の代わりに政治をするの!」

セレネは、胸を張って説明する。


「代表者…?なんか、ややこしいな。でも、国民みんなで代表者を選ぶなら、政治が悪くなることなんてないんじゃないですか?国民の代表者なのに、どうしてこの国を悪くするんですか?」

無道は、セレネに質問する。


「それがね、色々とあるのよ。代表者を選ぶのは国民だけど、選ばれた代表者が必ずしも国民のために政治をするとは限らないの。中には、自分の利益ばかりを考える人もいるし、悪いことをするモンスターが紛れ込んでいることもあるの。」

セレネは、少し真面目な表情で答える。


「モンスター?」

無道は、聞き慣れない言葉に首を傾げる。

「それはまた別の話。今は、そういう悪い代表者がいるってことを覚えておいてちょうだい。」

セレネは、そう言って話を元に戻す。


「これから少しずつ教えてあげるから、安心してちょうだい!それより、他に何か聞きたいことはある?」

セレネは、無道の肩を優しく叩き、そう尋ねる。


「そうですね…あの、税金ってなんですか?」

無道は、以前税金を差押えられたことを思い出し、セレネに尋ねる。


「…はぁ?税金を知らない?あなた、本当に日本人なの?」

セレネは、目を丸くして驚く。


「い、いや、まあ、色々とありまして…。」

無道は、苦笑いを浮かべる。


「まったく…!税金っていうのはね、国民みんなで国を運営するために、お金を出し合う仕組みなのよ!」

セレネは、呆れながらも、丁寧に説明を始める。


「お金を出し合う…?なんで?俺は別に国のためにお金を払う気なんてないけど…」

無道は、ますます混乱する。


「だから、国を運営するためよ!道路を作ったり、学校を作ったり、警察や消防署を運営したり…色々とお金がかかるのよ!」

セレネは、そう説明する。


「へぇ…。」

無道は、セレネの説明に感心する。


「まあ、最初はそんなものよ!これから少しずつ教えてあげるから、安心してちょうだい!」

セレネは、無道の肩を優しく叩く。


「わかりました。よろしくお願いします。」

無道は、セレネの言葉に励まされ、異世界での冒険を決意する。


「よし、異世界転生物のアニメや小説の主人公になったつもりで、頑張るぞ!」

無道は、そう意気込むのだった。

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