迷人の心得
理想を語れないほど
息苦しいものはない
今や
理想にイチャモンが付く
どう考えても
理想を掲げている方が
全体の限界値は上昇する筈だが
「そう、出来ない」
「理想だけど、現実的ではない」
「何も知らないんでしょうけど」
ネガティヴで脳を回した言葉で
反論した気になっている
バーを下げれば
自らの何かが楽になると
思い込んでいるのだろうが
実際には
理想を掲げている人間と変わらない
変わらないことに
憤りを覚えていたのではないか
そんな質問をしたくなるが
それをしたところで意味は無いので
喉下にそっとしまい込んだ
理想と現実のバランスが無くなると
人のセンサーは
死にかけたことがある人間と
同じように反応するのだろう
凄い剣幕で反論を並べてくる
「誰々が悪い」と言い切り
「環境が悪い」と述べて
「タイミングが難しい」と落とす
「金が無い」「良い人が居ない」
繰り返しては
意味が無い意気投合をするのである
自身の人生のハードルだけを
しっかりと上げて
定まらないと云うのは
全体のハードルが
下がっているからだろう
近いからこそ
他人よりも上に居ようと
それこそが目的と化す
全体を上げても良いことではないか
「自分はこれくらいで良い」
「これ以上は要らない」
そう思える環境や雰囲気にする方が
大切な気がしてならない