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080 ブランデル 対 魯智深 2

 魯智深がブランデルの上に乗りマウントを取る!

 「ぬぉぉぉぉオオオ!」仁王のような形相になり、身体が紅潮!刺青も赤く染まる!

 ハワードが伝えたいことは恐らく、鎧をまず破壊せよ、ということだろう。

 魯智深は頭部の鎧、身体の鎧、とランダムに上から拳を叩きつける!

 だが、鎧自体も硬い!

 あと少しで破壊出来そうな所までもってきたハワードの拳も凄まじい!

 拳で殴るという点では魯智深はケンカレベルだが、パワーは負けていない!いや、それ以上だろう。

 

 下からブランデルも豪拳を繰り出して応戦するが、威力は半分以下となる!

 魯智深はブランデルの豪拳で邪魔をされてもお構いなしに殴り続ける!

 なかなか鎧が破壊出来ない!

 

 「オオオオオ!」魯智深の後ろから声とともに誰かくる!五人?六人?両側から魯智深の腕を抑える!一人が後ろから首に抱きつく!

 一緒に巻き込まれた帝国兵だ!

 ブランデルはなんとか抜け出し、動けない魯智深に豪拳を放つ!

 その勢いで仰向けになった魯智深の上にブランデルが跨がりマウントを取る!

 腕を抑えられた魯智深は一方的に渾身の豪拳を受けるしかない!

 

 殴る度、叩きつける度、ブランデルの鎧から怒りの蒸気が洩れでてくる!

 魯智深の顔面、胸板が腫れで変色していく!

 歯も何本か折られる!

 最後に胸板へ豪拳を放つ!

 拳がめり込み、跡が残る!

 魯智深は遂に息絶えてしまった!

 

 ブランデルがゆらっと立ち上がる。

 鎧は破壊されなかった。

 深呼吸をする。

 帝国兵から水を受け取り、喉の渇きを潤した。

 魯智深の方を振り返る。近くに禅杖が置いてある。

 それを武器に持って行こうとした。

 が、予想より遥かに重く、ブランデルは床に落としてしまった。

 

 こんなものを振り回していたのか……!

 敵ながら恐ろしいやつ……!

 

 敵はまだ十人以上いたはず。

 帝国兵を見張りに、ブランデルはこのフロアで少し休む事にした。






 

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