008 襲撃!オ―ク村!
十兵衛達は移動しながら作戦を立てていた。
子供達の居場所がわかるまで火気厳禁。アステルとクレイアの攻撃力では再生されてしまうので、弓矢で目潰しをするようにし、主に十兵衛が戦う。
子供を発見したら速やかに回復して安全な場所へ連れ出す。
などを打ち合わせると十兵衛は両手剣を持ち、突撃した!
村を徘徊しているオークが10体。十兵衛の一撃が速い!重い!オークは首を切られ、胴を切られ、袈裟斬りにされた!
再生する間もなく絶命していくオークを見ながらアステルとクレイアは背筋が凍るのを感じた!
【タフなオークを一撃なんて……!】
【目潰しなんてする暇もないわ!】
10体のオークは数秒で殲滅されてしまった!
異変に気付いた別のオークが仲間を呼んだ!
たちまち三人を30体ほどのオークが囲んだ!
しかし、十兵衛は関係なく沸いてきたものから切り刻む!
まさに一方的な蹂躙!十兵衛は息も切らさず止まることがない!
懸念していたオークの腕の長さも問題ない!
オークが振りかぶれば、強烈な踏み込みとともにたちまち両断!
オークが魔法を唱えても、詠唱中に踏み込み、首を切り飛ばす!
オークの村はついに死骸で埋め尽くされた!
「十兵衛様!子供達がいました!」
子供達は全部で4人。報告を受けていた人数だった。アステルとクレイアは早速回復魔法を子供達にかけ、村の外へ連れ出した。
オークの生き残りがいないか確認したあと十兵衛は皆と合流した。
「十兵衛さん、凄まじいな!作戦も必要性ないくらいに」とアステルが言うと十兵衛は、「いや、作戦は立てるほうがよい。使わずに済むのならなおよし。だが、作戦を打ち合わせなければ、それぞれが勝手に動いてしまい、思わね窮地を招くのでござる」
子供達は恐怖で怯えていた。さもありなん。拐われて少なくとも二日は自分たちを殺すかもしれない種族の村にいたのだ。
みんな6歳くらいだ。トラウマとなってもおかしくない。
「十兵衛様、心の傷については兄がなにかできると思います。早速ギルドまでもどりましょう」
と促し、アステルとクレイアが一人ずつ背におぶり、十兵衛が二人抱えるとクレイアは高速移動の魔法を唱えた。