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251 重さ

 「その朱槍、重そうだな。振れるのか」

 典韋が挑発する。

 ルイはニヤリとして、重い朱槍を軽く振り回してみせた。

 「なるほど。では安心して叩きのめせる!」

 典韋の鉄戟も重いが、軽そうに扱い襲い掛かっていく!

 激しい金属音が響く!

 二人とも武器の重さを感じさせない捌きで攻めに受けに見事に操っている!

 

 ルイが上段から唸りをあげて朱槍を振り下ろす!

 典韋が鉄戟で受け止める!

 典韋の足元が重さと力でくるぶしまでめり込む!

 ルイか刀身を十分押し込み、一転刀身を戻しながら柄を突き出す!

 典韋が、朱槍が戻るのを見て、足を地面から引き抜き、突きをいなして左の鉄戟でルイの胴を狙う!

 その鉄戟にルイの斬り上げが間に合う!

 

 典韋のギアが一段上がる!

 鉄戟の重く速い連打でルイを圧していく!

 5mの朱槍に対して鉄戟は三尺もない!

 接近して圧すしかない!

 だが、武器の性能が格段に違う!

 朱槍の柄には鉄筋が幾重にも束ねており、頑丈この上ない!


 圧しているはずの鉄戟が徐々に変形していく!

 それでも典韋は叩き続けたが、遂に鉄戟が大きく曲がり使えなくなってしまった!

 

 典韋は鉄戟を捨てて迎え撃つ!

 ルイが再び上段から渾身の力で振り下ろす!

 典韋の目がギラつく!

 振り下ろす寸前にルイの懐に踏み込み、豪腕を胸板にぶちこんだ!

 「ウエスタンラリアット!」

 ルイの巨体がぶっ飛ぶ!

 飛びながらルイは朱槍を手離してしまった!

 

 ここからは素手の勝負!

 典韋が追い討ちを掛けてルイ目掛けて飛び上がる!

 その巨体を活かして両足で踏みつける!

 重量級のフットスタンプだ!

 典韋の体重がルイの腹部にめり込む!

 「ごふぅっ!」

 ルイの身体が反動で、くの字に曲がる!

 

 腹を押さえてルイが立ち上がる!

 「おのれ‥‥」

 怒りでルイの身体に熱気を帯びる!

 典韋が詰め寄る!

 ルイがカウンターの前蹴りを放つ!

 典韋は反応が遅れ、まともに喰らう!

 







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