189 ガーゴイル
十兵衛パーティが廊下を進んでいく。
両側に背の高い台座が並び、その上には悪魔の顔に骨のように細い胴や手足の像が乗っている。
「趣味が悪い像じゃな。普通、狐や狛犬じゃろ」と雷狐が言う。
悪魔像の目が光る!
像を見ていた雷狐が動かない!
十兵衛がその違和感に気づく!
「皆、注意せよ!雷狐が動けぬようでござる。恐らく対面してはならぬ何かを受けたらしい」
しかし、ライオスが思わず像を見てしまった!悪魔の目が光る!
ライオスも動けなくなった!
「おい、ライオス!は、十兵衛!目だ。目線が像を見ていたらしい!」ジャネットが言った!
雷狐とライオスはテラー状態になってしまった!
両側の像がお互いに何か鳴いている!
像自身の身体上昇的なスキルだろうか!
悪魔像のコウモリの翼が開く!
バサッバサッと音とともに浮かび上がる!
動く石像という意味をもつガーゴイルだ!
もう一体も翼を広げ宙に浮かぶ!
空中の相手では刀を振っても届かない!
ガーゴイルが身体から闇の霧を出し始めた!
ダークミスト!
「身体が重い……」
闇属性ダメージに加え、風属性魔法のヘヴィが付与される!
十兵衛と土蛇とジャネットはヘヴィで身体を重くされた!
動ける者はランスロットだけとなった!
「ミゼリコルデア ディウナンジェロ(天使の情け)二連!」
二体のガーゴイルへ、台座を利用して飛び上がり連続で攻撃してみた!
一体に躱されたが、もう一体に袈裟斬りが入った!だが、浅い!
やはり遠距離攻撃が要る!
「リベラツィオネ デリアンジェリ(天使の解放)!」
雷狐に状態異常解除魔法をかける!
さらに土蛇にも同じ魔法をかけて解除に成功した!
「超雷電!」
七色の雷が二体のガーゴイルに落ちる!
「ギエエッ!」
追い討ちに土蛇が土魔法を唱える!
ガーゴイルに砂が纏わりついていく!
さらに砂は岩のように固くなりそのまま地面に墜落した!
ランスロットは十兵衛たち動けない者にも解除魔法を唱えた。
「しかし、ランスロット殿は何ともなかったでござるか」と十兵衛か聞いた。
「私は加護があり、全ての状態異常を無効に出来る。また、解除も可能だ」とランスロットが答えた。
「それはまた強力な加護ですね!」と土蛇が言った。




