184 インプ攻略
「まだ入り口なのに結構強いのね。危なかったわ」ジャネットが冷や汗を出して言う。
「では、一緒に参らぬか。仲間は多い方が安全でござろう」
十兵衛が言うと、二人はそれは助かる、と同意した。
「正直甘く見ていた。悪魔族を倒した報酬がかなり良かったから来てみたが、これはソロでは死んでしまうな」ライオスがそう言った。
十兵衛一行が部屋を出てみると、別のパーティが何組みか来ている。
それぞれ行きたい部屋に入っていき、戦闘を開始する。
入った先は魔犬、デーモン、インプが主に出現しているが、インプと当たったパーティは、誰か死者を出している。
睡眠からの精霊魔法が強力で、一気にパーティは崩壊してしまうのだ。
だが、こうした失敗を積み重ね、生き残った者が次に活かしていく。
今回逃げ延びた者は新たなパーティを編成して挑戦する。
部屋の魔物がインプだった時に備えて、先制攻撃出来る狩人、レンジャーなどの弓や、魔法使いで対抗する者。
味方にアンチ魔法の強化を掛ける者、静寂魔法でインプの魔法を止める者が現れてくる。
こうしてダンジョンや城は攻略されていく。
十兵衛一行も、新しい部屋に入る。
中にいる魔物が何か。
「またインプのようだな」ライオスがこっそり覗いて言う。
「何匹おるのじゃ」
雷狐が聞くとライオスが1と答える。
「ならば先制攻撃じゃ!超雷電!」
インプに七色の雷が直撃した!
インプのHPがギリギリ残り、角笛を口に当てた!
「まずい!仲間を呼ばれる!」
瞬間!インプを横切る光の筋が走る!
「フェデーレ カバリエーレ!(忠実なる騎士)」
ランスロットの光速の太刀筋!
インプは上下分かれて浄化された!
「なんて速さだい!」ジャネットが舌を巻く!
「十兵衛の居合いの教え、いらぬのじゃないかえ」雷狐が言った。
「そうでござるな。下手に教えて型が崩れてはならぬしな」
十兵衛が言うとランスロットが「それはそれだ。探求心というものだ」
ランスロットは水色の髪を靡かせアロンダイトを鞘に納めた。




