015 騎士団復活
ガルシアを白騎士団に連れ帰り独房に入れ、三人は青騎士団に乗り込んだ。
「カルロス様、回復魔法をかけたとはいえ、まだ疲労がぬけておりません」
「わかっている。だが、これは私達の仕事だ。そうだろ?」
ロビンは青騎士団本部にいるものを中の講堂に集めた。青騎士団すべてがガルシアに従っていたわけではない。おかしい、とわかりつつ上司の命令に逆らえなかっただけなのだ。
カルロスが壇上に上がる。その後ろにロビン、十兵衛が控える。
カルロスは話し始めた。「先ほど、我が誇りあるザロス王国騎士団を地に貶めていたガルシアを逮捕した!ガルシアはルーチン公爵と結託し、守るべき王族の転覆を図った!また、数々の悪事の隠蔽、我らに対する公務執行妨害、民衆への恐喝、暴行などを行なっていた!」と、ここまで話すとロビンと交代した。「済まない。ロビンあとは頼む」
ロビンは拳を振り上げる!
「今こそ正義を取り戻せ!私達は騎士だ!王族を守り、弱きものを助けよ!悪を懲らしめ、善を勧めよ!これより、ルーチン公爵とガルシアの悪事の証拠を見つけ、王族に訴える!諸君!!我らに協力し、騎士団の誇りを!正義を取り戻せ!」
騎士団の雄叫びが講堂を揺るがした!
そのあとは、これじゃないか、こっちもあった、と次々と証拠が出てきた。
「これより、ルーチン公爵邸に参る!」
十兵衛、カルロス、ロビンを先頭に精鋭100名の騎士団が続く。
ルーチン公爵邸を騎士団が取り囲んだ!
ルーチン公爵は、悪党にしては小心者のようで、あっさり降伏した。
後日、二人の取り調べが行われ、証拠と一致してることを確認。
王族の審理官に証拠とともに二人を引き渡した。
カルロスは十兵衛と握手を交わした。「王族は公平に判断してくださる。王族が片寄れば国が崩壊することをよく知っているからだ」
握手の上からロビンが両手を添えた。
「十兵衛様、此度はありがとうございました!正義を取り戻せましたぞ!」
「拙者はほとんどなにもしなかったでござる」
カルロスが口を挟む「いや、ガルシアを倒してくれた。あれがなければ此度の作戦は失敗していたのだ」
カルロスは続ける。「今日からザロスは一枚岩となる!騎士団復活だ!」




