110 対 デュラン 3
大蛇が思念を送る!
「少し強引ですがいきますよ!」
キマイラを挟むように雷電と氷結を放つ!
キマイラがその上へ逃れる!
そこに待っていたのは大蛇の伸ばした尾だ!
尾がキマイラの足を捕えた!
強烈な力でキマイラを引っ張りながら巻き付いていく!
「雷電!」
デュランとキマイラに雷が落ちる!
「がああっ!」デュランが電撃を喰らう!
「氷結!」キマイラが足から凍り始める!
デュランはダメージに耐えながら、氷結が届く前にキマイラから脱出する!
「キマイラよ、覚悟せい!」
シャンティが左右の掌の間に超魔法を作り出している!
初級魔法以外で唯一使える超上級魔法!
「ブラックホールじゃ!」
野球のボールほどの漆黒の小さい渦がキマイラに向かう!
「土蛇、離れてよいぞ!」
大蛇は巻きついた身体を手解き、キマイラから離れた!
黒い渦がキマイラに近づくにつれ、キマイラの足から渦に引き込まれていく!
巨大な重力がその肉を切り裂き、骨を砕いていく!キマイラは抵抗出来ない!
断末魔さえも呑み込んだ渦は、そのまま彼方へ飛んで行ってしまった!
しかし、その代償は魔力を全て使うということだった!
もう初級のフレイムすら撃てない。
シャンティは魔力を使い果たし、その場に倒れた。すかさずオンブラがシャンティを抱き抱え、マルス軍に逃れた。
「お見事だったわよ、シャンティ!」ジュリーが一人でスタンディングオベーションをして感動している!
「デュランを地に下ろせたのはデカイぜよ!」以蔵も興奮する!
満を持して柳生十兵衛が三池典太を構える!
「デュラン!拙者が相手いたす!」
デュランもキングメーカーを構える!
「十兵衛……!」
乾坤一擲!




