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王宮へ

 翌日、ルドルフは王城に来ていた。


 というのも王宮へ行くためには王城を通らなくてはいけないからである。


 招待状を見せ、王城の中に入ると使用人が現れルドルフを王宮のある一室に案内した。


「姫様はもう少々時間がかかるご様子でしたのでしばしお待ちください」


 そう言い残し使用人は立ち去った。



 時間にして5分ほど経っただろうか、ドアをノックし1人の女性が部屋に入ってきた。



「お初にお目にかかります。私は第15代ザクレン王国『女王』ソフィア・アンダーソンと申します。お掛けになったままでよろしいですよ」


 紫色の髪が特徴的でどこか妖艶な雰囲気を醸し出していた。


「それでは座ったまま失礼します。早速で申し訳ないのですが用件はなんでしょうか?」


 女王という発言に疑問を覚えたがここに来た目的を果たすことを優先した。



「そうですね、ではルドルフ・アイゼンバーグ様、私と婚約して下さいますか?」



「え?そ、それはどういう……」


 ルドルフは相手が女王だということも忘れて聞き直してしまった。


「冗談ですよ、ルドルフ様がどうも緊張していらしたのでほぐしてあげようかと思いまして」


 ソフィアは口に手を当て笑っていた。

 その様もやはり王族と言うべきか容姿と相まってとても気品に満ち溢れたものだ。


「用件は近々起こるであろう戦争にルドルフさんが参加してくれないかという相談です」


「戦争……ですか……」


 顔には出さないものの面倒事の気配がして早くも帰りたくなったのはいうまでもない。


「ですがこれは最悪の場合です」


 ソフィアは先程の表情から一転し真剣な表情でルドルフに話しかけた。


「最悪の場合ですか?」


「そうです、私はルドルフさんに戦争が起きる前に阻止して頂きたいのです。お願いできないでしょうか?」



「一応聞いておきたいのですがもし断ったら……」


 ルドルフだってそんな目に見えている厄介事に首を突っ込むほど馬鹿ではない。


「構いませんよ、ただこの国が攻め込まれて大勢の人が死んでいくでしょうね、なんせ敵国には異人が少なくとも3人はいるようです。この国に異人と対等以上に渡り合えるのは同じ異人の佐藤さんと貴方くらいですからね一体どうなるのか気になりますね」



 ソフィアは遠回しに断ったらこの国は終わりだと暗に告げている事をルドルフは理解していた。



「はぁ……分かりましたよ、やればいいんでしょやれば!」


 ルドルフは半ば自暴自棄になりながらも答えたのだった。


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