ユメ
※重要!!
サブタイトル 希望と冷たかった臀部を
ご覧いただいた皆様にご連絡がございます。
私のミスで異世界の説明の下りで自分の未発表の作品の主人公名、世界名等が紛れこんでおりました。
既に修正済みではございますが読者の方々におかれましては混乱された方も多くいらっしゃると思います。
誠に申し訳ありませんでした!!
段々と意識が覚醒していくのを感じる。
太陽の暖かさ、気持ちよくそよぐ風、虫の鳴き声や鳥の囀り。
草の青い香りと赤い血の匂い……
「え? 血の匂い!?」
目を開けて周りを見渡すと、血。血。血。血。血。そして血。脳内変換でゲシュタルト崩壊しそうなほどの夥しい量の血液が血肉と共に散乱している。
「なんじゃこりゃーー!!」
〈おかえりなさい! ますたぁ! ユメはずっとまっておりました!〉
ヴィオニエが言っていたユメはこの声の子で間違いないようだ。
「ユメさんや、 なぁユメさんや、 ユメさんや。」
〈はい。 ますたぁ、何ですか?〉
「この惨状はなにかな?」
〈あぁ、これですか? 最近身の程知らずの糞狸どもがますたぁを狙ってよく攻めてくるんです。 一時的とはいえますたぁのお身体をお預かりしたユメとしては看過出来ませんでしたので蹴散らしておきました。 恐らく根絶やしにしたと思われます! えっへん!〉
えっへんって……。
これあれだよね、誉めて欲しがってるパターンだよね。
また一つの群れを根絶やしにしちゃったパターンだよね。
これってさ、悪行なんじゃない? いや、悪行だよね。 間違いなく。 どうしよう、俺のために殺ってくれたんだよね? 字が違う気がするけどそうだよね。 誉めるべき? いや、ここはビシッと! 最初が肝心だしね、 よし。 そうしよう。
「ユメさんや。 俺のためにやってくれたんだとは思うんだけど、 あんまり悪いことはちょっと、 ね……」
〈悪いことですか? レベルも上がりましたし善行に当たると思いますが…… ユメ、ますたぁに迷惑かけちゃいましたか? ユメ、ユメ……ぐすん、うぇ、うぇーん〉
レベルが上がっている? これ善行なの? そう言えば蟻達の時もレベル上がってたけど……どゆこと?
取り敢えずその前にユメをどうにかしないと。
「ユメ! 違うんだ。 迷惑なんてそんなわけ無いじゃないか! ありがとう! 助かったよ。 で、一つ聞いていい?」
〈ぐす、ほんとー? ますたぁの役にたてた?〉
「もちろんだよ! いやぁー! ユメはつよいなぁ! 助かっちゃったなぁ!!」
〈わーい! やったぁ!! ますたぁの役にたったぁ! 頑張ってますたぁの質問にもこたえる!〉
なんかどんどん言葉使いとかもかわっていくな。
恐らく学習してるんだろうな。 恐るべし最高傑作。 恐るべしヴィオニエ。
「あ、そうそう質問ね、 何で生き物を殺しても魂の階位が上がるのかな? わかる?」
〈んとねー、ユメとますたぁが倒したゴミたちはねー、 世界にとってがいあくなんだよぉ。 "邪魔だなぁ"って思いが世界からつたわってきたもん! ありんこは穴ぼこだらけにしちゃうから木が倒れたりするし、 糞狸は益虫とか食べ過ぎちゃうしね。 一部まもの化してせいたいけー壊してたしね〉
なるほど、 つまりは本当にこの世界その物に意志があって自分に都合の良いことは善行。
都合の悪いことは悪行として認識されてそれが反映されるわけだ。
ん? 待てよ伝わってきた? ということはユメにはこの世界の意志が解るってことか?
「なぁ、ユメ、 今伝わってくるっていってたけど、この世界の意志と会話ができるのか?」
「お話はできないの。 思ってることがわかるだけなの。 役にたたなくてごめんなさぁい。」
「いやいや、そんなことないよ! とってもすごいことだよ! ありがとう、ユメ」
本当にこれは大きなアドバンテージだ。
ユメに確認すれば効率的に階位、つまりレベルを上げることができる。
紫羅に再会するための大きな助けになるだろう。
これは本当にユメには感謝しかないな。
ヴィオニエは… まぁ、感謝だな。うん。
「わーい! これからもがんばってますたぁにおつかえするね!」
「ああ! よろしくね! ユメ!!」
さて、取り敢えずこれからどうするか決めなきゃな…
まずは、今のステータスを把握しておくか。
色々あって故、蟻さん事件から確認出来てないし大きく変化しているはずだ。
「そういえばますたぁ!! しんかできるよ!!」
「え? 進化?」
「そうなの! ますたぁのきおく、もどったでしょ? だからね、ますたぁのたましいのかたちにからだがついてこようとしてるの!」
なるほど、そう言えばヴィオニエもそんなこと言ってたな。
ならステータスを確認する前にその進化を優先するか。
「よし。 ユメ、 進化するにはどうすれば良い?」
「ほんとはね、 けっこうじかんがかかるからあんぜんなところでしんかするのがいいんだけどね、 ユメがほさするからあっとゆーまにへーんしん! だよ!! ますたぁはしんかするぞーってつよくおもってくれればへーきだよ!!」
この子本当に有能!! 大切にしなきゃな。
進化する前に自分の身体をちゃんと確認しとくか、体を捻れば殻で陰になってるところ以外はみえるしね。
「ユメ、 ちょっとだけまってね!」
「はーい! いいこにまってるよ!!」
さて、確認するか。
………うん。若干デフォルメされてるけど普通のよくみるカタツムリとそう変わらないな。
よくこれで生き残ったもんだ。
気付けばヒビが入ったはずの殻も綺麗になってるし、レベルが上がると修復されるのかな。
まぁ、わざわざ見るまでのこともなかったな。
「よし、ユメ。 進化しよっか! サポートよろしくね!!」
「がーってんしょーち!」
そして俺は温かい光に包まれる。
耳を澄ますとどこからか歓声や拍手が聞こえる気がする。
なんとなくだが世界に祝福されているのを感じた…
さてさて、どんな姿に進化するのかなぁー。




