第15話 アークデーモン
アークデーモンって準ボスキャラのイメージが。。。(古い?)
「ほう。ずいぶん強力な悪魔を送り込んだ物だな。」
天空の居城で神が下界を見下ろしながら言った。
「高々HP1800の魔物など、歴史を塗り変える勇者の前では物の数ではないでしょう。」
クリュセイスは視線を下界に落とすことなくに言い切った。神の傍らにいる女神はなぜか何時も不機嫌そうに見える。
「くくくっ確かに奴は特別だ。お前も見ているがいい。リリアナは中々いい仕事する。」
神が笑いながら膝を叩いた。
◇ ◇
「土壁召喚、ドガル!」エレーミアがアークデーモンとの間に土壁を4列、川の字状に召喚した。
壁で仕切られた通路をクリュスタロス、メリッサ、タイチが突進する。
「卵は引っ込んでろ!死ぬぞ!」クリュスタロスが叫んだ。
土壁が邪魔で金槌を横に振り回せないアークデーモンは接近するクリュスタロスを見て金槌を大きく後ろに振りかぶる。それをいち早く察したエレーミアが天上近くまで振り上げられた大金槌目がけて天井から石柱を発生させガードする。
「連土の魔法、ドガルラ!」
石柱は目標を逸れ、幸いな事にアークデーモンの額を殴打する。流石に獲物を手放さなかったものの、頭を打たれ大きく体制を後ろへ崩したアークデーモン。その腹部へクリュスタロスが袈裟切りに襲い掛かる。
’ズバッ’
鋭く切り裂いた。しかし傷痕は分厚い筋肉に阻まれ、内臓にまで届いていない。
「ぐおおおおー」
アークデーモンの咆哮が洞窟内に響き渡る。するとパーティーを挟撃するかの様に後方からリトルデーモンや百足デーモンなど、眷属が集まってくる。
「エレナ、危ない!」
アークデーモンの脛に一撃を浴びせたタイチであったが、エレナの危機に駆け戻り百足デーモン達と対峙する。
「タイチさん、済みません。足を引っ張ってしまって。」
エレナは力なく弓を引きながら謝った。
「大丈夫!絶対守るから!」
しかし、リトルデーモンや百足デーモン達も本来ならこの洞窟のボスを守る主役級の魔物。
タイチの攻撃は聖剣の切れ味のお陰で弾かれはしないが致命傷にも成らず、逆に敵の攻撃は1撃、1撃とタイチへとダメージを蓄積していく。5分以上かかり百足デーモンを1匹倒した所でタイチは立っているのもやっとであった。
それでも必死にエレナを守るタイチ。しかし2匹目の百足デーモンに成すすべも無く切り刻まれる。
「タイチさん!」エレナが前に出ようとするが、必死に腕で庇いタイチは耐える。
そして、タイチの唇が動いた。
「SP全てを使い、スキル勇者の盾を取得する事に合意する。」
「ぐぎゃぎゃぎゃっ」
突然光始めるタイチを見てアークデーモンの眷属達が騒めく。その聖なる光は彼ら悪魔にとっては耐え難い苦痛だ。
「。。。。。ホーリーシールド!ホーリーエンチャント!」
カトプトロンが長い詠唱の末、魔力の大半を使いクリュスタロスに聖なる加護を与える。この加護は悪魔の強力な攻撃を防ぎ、その強靭な敵を切り裂く必殺の聖なる力だ。
「助かった!これで決まりだ!」
クリュスタロス渾身の一撃がアークデーモンの右腕を打つ。厚い筋肉に何度も阻まれたその攻撃は、今度は苦も無くその太い腕を持ち主から切り離す。
「ぐおおおおおー、まっまさかー!この俺様がっ!」
台詞を最後まで言い切る事無くアークデーモンは仰向けに倒れると、その胸元に深々と刺さる剣を信じられないと言った風で見つめながら事切れた。
クリュスタロス:lv50変わらず
メリッサ:lv32→lv33
カトプトロン:lv31→lv32
エレーミア:lv30→lv31
スカロプス:lv30→lv31
エレナ:lv45変わらず
タイチ:lv4→lv14
◇ ◇ ◇
「はて?勇者の盾は勇者がlv30で覚える技では?」女神クリュセイスが眉をひそめた。
「極低確率だが早い段階で覚える勇者も居る。しかも見習いの状態、更にあの絶妙なタイミングでだ。くっくっく。流石貴様がスカウトしてきた逸材だ。全く見ていて飽きない。次はどんな試練を与えてやろうか?」
「あの者を鍛えるのでは無かったのですか?間違って死んでしまっては如何するのです?」
「ふっその時はそれまでも器だったという事だ、次に期待するさ。」
女神がそっと神に背を向ける。その美しい顔は邪悪な微笑みに満ちていた。
「分かりました、神の御心のままに次なる試練を与えましょう。」
もう1話投稿できました。
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(改)サブタイトルに”第”つけ忘れました。




