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第12話 タイチの修行

エレナが昔世話になった冒険者にタイチの修行をお願いする。

エレナがヒューエトスにタイチを修行させたいと打診した。

すると、彼女はタイチに覚悟を問う。


タイチが、もちろん逃げ出したりしませんと、誓うと頷いて天井から延びた紐を2度引っ張る。すると2階から梯子を軋ませながらのっしのっしと大男が降りて来た。


その大男の胸板は冒険者の例に漏れず厚く、しかしエリンギと違って立派な服を着ていた。


「エレナっ!」


大男はエレナを見るなり両手を上げて突進してきた。流石のエレナも八五郎を抱いたままでは避ける事もできず抱きかかえられ頬ずりされている。


「ペトラー様、この子が苦しがっています!」


エレナが悲鳴を上げると、ペトラーと呼ばれた大男がピクリと体を震わすと、わなわなと震わせながら両腕をゆっくりと震わす。


そしてクルリと振り返り、予備動作なしに腰の剣を抜き、上段からタイチに切りかかった。


「貴様かー!」


 咄嗟に右手に持った剣を翳したタイチは次の瞬間受け止めた剣毎吹き飛ばされてしまった。タイチは拾った宝剣の柄を隠すために包帯を幾重にも巻いて、盗難防止に紐で手首に付けた銅輪に括り付けていた物だから右手も引っ張られ、床に投げ出される。エレナ板を合わせて作ってくれた簡易な鞘がバラバラに砕け散っていて無残だ。


「タイチさん!」


直ぐにエレナがペトラーとタイチの間に回り込むと、ペトラーを”キッ”と睨む。


「いきなり何をするんですか!」


「エレナ。お前はきっとこの優男に騙されているんだ。こんなひ弱なやつは止めて家の息子にしておきなさい。」


どうやらペトラーはエレナを自分の息子と結婚させたい様子だ。


「タイチさんはこれから勇者になられるお方です!今は未だこの世界に来たばかりで力が不足しているだけで、きっとこの世界を救われるお方なのです!」


エレナも思い込みが強い?


「なにー?勇者だとーーー!俺俺勇者詐欺だったら容赦しねえぞこのモヤシ野郎!」


(なんで、、こんな目に。。。)


タイチは目を回しながらよろよろと立つ。


ペトラーは悪びれる風も無くタイチを見降ろして言った。


「本当に勇者を目指すんだったら1週間後に出発する西洞窟探検クエストに参加させてやる。まあ、今の様子ではモンスターに遣られておっ死んじまうがな!」


その言葉を聞いてエレナとヒューエトスは喜びを露わにする。


「タイチさん!討伐クエストですよ。しかも西の洞窟!これで強くなれますよ!」


◇ ◇ ◇


王都の宿は高くて勿体ないからとヒューエトス、ペトラー親子が部屋を借してくれる事になった。家の離れが使っていないそうだ。家に着くとペトラーの妻が暖かく迎え入れてくれた。


「まあ、エレナちゃん。大きくなって。まだ冒険家をしているの?あら?その子供は?」


ペトラーの妻は大柄でぽっちゃりした体形だったが、笑顔あふれる優しそうな女性だった。


タイチは食事が終わってからも延々と続く女性たちの話の輪から逃れる為、外に出た。


其処には丸太で作った木の人形が幾つも並んでいた。


無造作に置いてある木刀を手に持ち其れを撃つ。


’カン カン カン’


「はっはっはっ へっぴり腰の見本みたいな奴だな君は。」


若い男の声で笑い声がする。


ペトラー似だがすらりとした若者が長椅子に座って笑っていた。


「うるさいなクリュスタロス。お前たちと違って剣を握るのは初めてなんだ。食事中もいちいち煽って来やがって、そんなんだからエレナにふられるんだ。」


「俺は振られちゃいねーーーー!エレナは考える時間を下さいって言ったんだ!今検討中なんだよ!」


ペトラーの息子、クリュスタロスはイケメン台無しな動揺の仕方をする。


「答えは出ている。エレナはこのタイチさんと一緒に魔王退治に行くのだよ。」


「このーーー。へっぴり腰のくせにー!こいっ!稽古を付けてやる。」


クリュスタロスも木刀を手に取ると、タイチに打ち込む。


手加減はしているのだろうが、その素早い打ち込みににタイチは戸惑うばかりである。


肩には力が入り、両足は下がるたびに揃ってしまって大よそ反撃出来る様子ではない。


「ほら、そんなに真正面向いていると斬られる面積が増えるだろう。」


ビシッと左肩を撃たれ、勢い半身に成る。


「ほら、足が揃って居たら体重移動も出来ないだろう」


ビシッと右太ももを撃たれ、よろめき後退しながら腰を落とす。


その頃、室内では。


「そうかい、この子は迷い子なのかい。もしかして、この子も迷い人だったり?」ペトラーの妻であるエテレインが八五郎の短い髪をなでがら言った。八五郎は大きな胸に抱かれてとても安心している様子だ。」


「うまく喋れないみたいで、どこから来たのかも分からないのです。でもこの年齢で迷い人とは聞いた事がないので、この世界に親御さんがいると思っています。今度滑る道に行った時にまた親を探して見ようとは思っているんですが。」


「ギルドに探し人依頼が来ていたらそれらしいのが無いか見ておくよ。」


「有難うございます。マスターヒューエトス様。」


「マスターは止めてくれ、もう引退して息子に譲ったんだ。今は託児所の所長様さ、」


「お母さまったら、もう働かなくても暮らしに不自由ないのに託児所で働くって聞かないのよ。時々遠くのクエストで帰りが朝になる人が居たらあそこで寝泊まりまでして。エレナちゃんからももう無理しない様に言ってあげて。」


ヒューエトスは笑いながら遠い目をして言った。


「儂が旦那とギルドを立ち上げた頃はああいった物がなくてな、二人共親が居ない者同士だったからペトラーは酒場の若い娘に金を払って預けて行った物だよ。寂しい思いをさせたはずだよ。お陰でペドラーが15の頃は酷かった。酒を飲み、ばくちをして、喧嘩にあけくれ。私たちはギルドにかまけっきりでもう少しの所で息子を失うと頃だったよ。」


「私がお会いした頃のペトラー様は既にとても優しい方でした。ペトラー様に何があったんですか?」


エレナがとても不思議そうに聞くと、エテレインが目じりに皺を作って笑いながら言った。


「エレナちゃん、私はここから南に森を越えた所にある中央の村出身でね。まだ16歳の頃、行き倒れを一人見つけたんだよ。それがあの人だったの。それでね。。」


◇ ◇ ◇


「ギルバーツ、まずい。そろそろ天音が限界だ。」預言者ヤーシュタが注意を促す。


「聞いたかガンテドック、下がれ!天音の前に出るんじゃない。ホプキンス、天音に回復とシールドを!」


現在、勇者天音率いる一行は王都北に位置する洞窟にて天音の戦闘経験を上げるべく洞窟攻略中である。

この洞窟は初心者用で地下5階までしかく、敵も弱い。しかし天音は精神的な危機に陥っていた。


「むっむ、虫、虫、いやああぁぁぁv」


天音はミスリルのレイピアで軍隊百足や巨大な赤足蟻、毒蜘蛛達を切り刻んで行くが普段それ程魔物密度の高くないこの洞窟にあってもここ最後の部屋を覆う虫の数は予想以上の濃密さであった。


「天音、祭壇上の宝箱にこの洞窟のコアがある。それを壊せば暫くは魔物は沸かなくなる。」


ギルバーツが後ろからアドバイスをするが天音の耳には届かない。


「天音が暴発する!退避を!」預言者ヤーシュタがホプキンズ、ガンテドックの袖を引く、


「ホプキンス、最大シールド!ガンテドック、盾を構えろ。皆息を止めて目を瞑れー!」


ギルバーツの叫び声をかき消すかの様に天音の体から光が漏れ出し、それが洞窟中を覆うと、一瞬で天音の前方を光が包んだ。


「。。。」


音も無く前方の空間を数キロに渡って丸く切り取ったその光は、僻山の頂上からの小噴火を誘発し、その後、その横穴からは溶けたマグマが溢れだしてきた。


「ガンテドックっ天音を回収しろ。ホプキンス、ヒールだ!皆走るぞ!マグマに焼かれるな!」


ガンテドックに抱えられながら放心状態の天音はその頭の中で、大量のコインが流れ落ちる様な音を聞いて居た。


「チャリン。。アーマーセンチュリーを倒しました。経験値を10獲得しました。

        :


 チャリン。。レベルが上がりました。lv6になりました。HPが1上がりました。MPが1上がりました。SPが1上がりました。

 チャリン。。ポイズンアントを倒しました。経験値を10獲得しました。

        :

 チャリン。。初級ダンジョンコアを倒しました。経験値を10000獲得しました。

        :   

 チャリン。。レベルが上がりました。lv7になりました。HPが1上がりました。MPが1上がりました。SPが1上がりました。

 チャリン。。レベルが上がりました。lv8になりました。HPが1上がりました。MPが1上がりました。SPが1上がりました。

 チャリン。。レベルが上がりました。lv9になりました。HPが1上がりました。MPが1上がりました。SPが1上がりました。

        :      」

長くなってしましました。目標は1話2000文字で考えています。

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