第11話 魔王リリアナ
神の命令で女神クリュセイスは魔王リリアナの元へ
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ブクマ有難うございます。嬉しいです。
神の神殿。
神から魔王リリアナの元へ行く様言われた女神は、神の号令と共に飛んだ。今まで神殿に居た女神は、その体が霞んだと思うとゆらぎ、そしてその場から消滅する。
同時に魔王城の来賓室に女神が一人の姿が突如現れた。
魔王城
足元では石畳で出来た床。その上に魔法陣が怪しい青い光を燈している。
「おや、クリュセイス様。先ぶれもなくとは珍しい。リリアナ様をお呼び致しましょうか?」
とても端正な顔をした若者が立ち上がりゆっくりとお辞儀をした。
「うむ。リクルグス。頼む。」
リクルグスと呼ばれた美男子は青白い手でベルを1回鳴らすと呼ばれて入って来た侍女に何やら伝える。
暫くすると侍女がカードを1枚持って戻って来た。
「ふむ、魔王様は王の間にいらっしゃる様です。では跳びますのでお手を拝借」
クリュセイスは嫌がる風も無く手を差し出す。リクルグスは恭しくその手を取ると反対の手でマントを大きくはためかせた。そして同時刻、二人は王の間に姿を現した。
突如現れた二人に驚くことも無く魔王リリアナは玉座に座って片肘を着いたままの姿勢で女神に向かって言った。
「何用ですか?女神クリュセイス。貴方が此処にいる所を人間に見られては不味いのでは?」
「魔王リリアナ。この城に人間など入り込めはしないであろう。よく聞きなさい。貴方を脅かす勇者の卵が誕生しました。成長しない内に倒すのです。」
「いや、女神クリュセイス、言って居る意味が分かりません。なぜ女神が率先して勇者を殺そうとするのです?そもそも勇者達はお前たちの神が呼び出し、力を与えた物であろう?」
少し語気を強めて魔王が問うた。
「神のお考えは深慮に満ち溢れていて我ら女神にすらも分かりません。しかし勇者の卵に対して非常に強い関心をお持ちの様です。(私にはそれが許せません。)」
「その勇者の卵というのを倒しても、これまで通り人間側の情報は貰えるのか?」
「もちろんです。」
「ふむ、それなら問題はないですね。我らが魔族が安永の為にその勇者とやらを倒しましょう。
オイディプス!相手は生まれたばかりのヒヨコだ、大隊長クラスから誰かリーダーを選び、少数で襲撃させろ!
リクルグス!女神を送って差し上げろ!”
その答えを聞いて女神クリュセイヌの瞳の奥は怪しく光るのであった。
◇ ◇
’ザクッ ヒューーー グシャッ’
矢で貫かれたお化けカラスが真っ逆さまに地面に激突する。
正確無比な弓は今日も健在で既に15匹討伐した。
無くした矢は僅かに1本である。
「そろそろ戻りましょうか?」
エレナが籠を背負ったタイチに声を掛けた。
「えっ?まだこれだけしか。。。でも日が傾きかけているから、そうだね。ハチが寂しがっているだろうし帰ろうか。」
二人肩を並べてテクテク歩く。
「流石に王都周辺ではお化けカラスも数が少ないですね。明日は違うクエを受けましょう。」
とエレナが提案するとタイチも同意する。
「そうだね。俺の剣の修行もしなくちゃ。いっそ冒険者の街に戻るっているのも有りかも。あっ今度は節約して徒歩でね。」
冒険者本部に戻ると討伐依頼お化けカラス1匹銀貨2枚に加え、素材の買い取り料として2匹に付き銀貨1枚を貰う事が出来た。タイチ達にとっては有難かった。
報酬を受け取ると、居酒屋の裏口から託児所のある小部屋に入るって八五郎を受け取る。八五郎の他にもまだ二人子供が残って一緒に遊んで居た。
料金として銀貨3枚を渡すと、エレナは子供達の面倒を見てくれた老婆にお礼を言った。
「ヒューエトス様、有難うございました。」
揺り椅子に座った老婆はこっちを見るとニンマリ笑うと言った。
「いやいや、あのエレナが子供預けて来た時には驚いたが、私に取ってお前は孫娘の様な物。その子供なら儂に取ってはひ孫みたいなもんじゃからのう、世話していても楽しかったぞい。ひょっひょっひょっ。それで、そいつが旦那か?ひ弱そうじゃが?」
「ヒューエトス様、タイチさんとはそういった関係では。。。」
「そうか、なら子供諸共エレナを世話する気でお付き合いしているという訳かの?それは男前じゃのう、其れともお主の連れ子か?タイチとやら?」
如何やら早とちりが好きな婆さんの様である。
「ヒューエトス様、タイチさんは剣の腕を磨きたいそうなのですが、お力添え戴けませんでしょうか?」
エレナが話題を修行の話に振った。
「何?剣の修行?王立軍の平民部隊にでも応募すればよかろう。」
「出来れば私が御一緒できる所がいいのですが。。」
ヒューエトスは苦笑するエレナを暫く見つめていたが、視線をタイチへと移すと眼光鋭く言った。
「タイチさんとやら、多少辛くても逃げ出したりしないじゃろうな?」
読んで頂いて有難うございます。夜にもう一回更新できるかもです。




