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第10話 ギルド受付カウンター

勇者天音はタイチを放って魔王退治に出かけました。

天音あまね殿は勇者補正でとても強くなっている。だがやはり魔王戦までに数多く戦闘経験は積んだ方がいい。」


そういってヤーシュタが寄り道した先は西湖北部にある洞窟であった。


ギルバーツが左手に松明を翳して前を進む。


「懐かしいな。平兵士の時、隊長昇格試験の合格条件がこの洞窟の奥にある知恵の実を取ってくることだった。」


ガンテドックがうんうん頷いているのだが、兵士を務めていた事があるのだろうか?


「まさかそれを一人で取ってこいとか言わないでね?」


暗闇が怖いのか怯えながら天音が言った。

そんな天音をホプキンスが励ます。


「大丈夫ですよ。PTメンバーの誰かが止めを刺せば経験値が入りますから。」


天音は頬を膨らましながらそれを聞いて居たが、我慢できくなりに堪らず聞いた。


「その。。さ、気に成ってたんだけど、勇者補正とか経験値とか。。。ゲームっぽいの、それなんなの?」


「あれ?天音は説明受けていなかったですか?魔王退治の基本ルール。」とホプキンスが言うが、


「いあ、そうじゃなくて。ルールは訊いて理解したんだけど、そのルールなんていうか強引すぎるというか。」


 天音のいた世界では経験なんて目に見える物ではなかったし、レベルなんて物も振って湧いてこない。


「ああー。神様が作った魔王退治の特別なルールだから異世界から来た天音が違和感を覚えても当然かも」


(私の世界ではそんな神様もいなかったんだけど)


’ずばっ’


暗闇から襲って来た大蝙蝠をギルバーツが一刀両断する。


’ジュワッ’


ヤーシュタが天井から滴り落ちて来た半透明なスライムを炎魔法で焼きつくす。


「あーなんか体が熱い!」


天音が自らを抱きしめ身もだえする。


ホプキンスが抱擁し祝福する。

「おめでとう天音。それがレベルアップだよ。」


(天音:職業 勇者:lv2 :♀

 HP 11/11 +勇者 →1011/1011

 MP 1/1  +勇者 →1001/1001

 SP  1/1  +勇者 →1001/1001

 STR 2  +勇者 →122

 AGI 2  +勇者 →122

 MEN 35 +勇者 →155

 

スキル 勇者の威光 (PT全員に中支援))


(なにこれ?殆ど変わらないじゃない)虫眼鏡で自分の手相を見ながら天音がボヤいた。


◇ ◇ ◇


一方、遡ってその日の朝、


「んー、よし!今日からがんばるぞー」


タイチは宿屋で清々しい朝を迎えていた。


昨日は1日かけて王都観光をしたタイチ達であったが、その程度で王城で貰った軍資金はビクともしなかった。


今日は、冒険家協会でクエスト貰う前に防具を揃えに防具屋に行く様言われたタイチが、防具を物色していた。


「エレナ、結構高いんだね。皮鎧でも金貨2枚だって。。。」


「タイチさん命には代えられませんよ?」


「俺皮鎧でいいや。武器は拾ったのがあるし、後は皮の小手と脛当てで、えーっと金貨2枚に銀貨が50枚か。。。割りと高いね?」


「タイチさん。。。」


エレナのあきれ顔にそれ以上文句も言えずそそくさと支払いを済ますタイチ。


仮にも大人一人を守る防具である。某有名RPGゲームの様に皮の鎧10Gと言った訳には行かないのは仕方がない。



「よし!これで準備は万端。エレナ、さっそく討伐クエストを受けに行こう!」


意気揚々と進むタイチの後ろを世話女房の様に甲斐甲斐しく、八五郎を抱っこしたままニコニコ付いて行くエレナ。道行く人から見ればどう見ても夫婦子連に見えるだろう。


「いらっしゃい。」


野太い声で迎えてくれたのは、冒険者ギルド王都本部1Fの受付カウンター係である。


着衣の上からでも分かる盛り上がった逞しい胸板には”エリンギ”と言うネームプレートが付いている。


「新人の登録とお化けカラスの討伐クエ受注をお願いします。あと、託児所の利用も。」


意外な事にギルドは託児所があるらしい。女性冒険者もそれだけ多いという事かと思いきや、家庭を持った後、奥さんに愛想をつかされ逃げられるダメな冒険者が多いためらしい。


「えーっと、何で逃げられちゃうん。。。でしょうか?」


タイチが気に成ってエリンギさんにヒソヒソ話で聞いてみる。すると、


「酒とばくちが多いねー。ほら冒険者ってクエ報酬で定期的に小金を持っちゃうだろ?でどうしてもそっちに走る人が多くてさー。」


周りを見渡せば、ギルドの受付は小さな受付カウンター一つで、残りは大きな酒場のカウンターとテーブル、椅子が並ぶ状況。


つまり冒険者ギルドの1階は居酒屋を兼業しているのだった。


「ばくちは知りませんが、お酒に関しては冒険者ギルドにも責任の一端がありそうな。。。」


「おっ?この新人中々言うねー、まっがんばれよ。早く中級者以上になって2階に上げれるといいな。」と応援されたタイチ」


「ちなみに2階には何があるんですか?」


そう聞いてみると、答えは予想通りと言うか。。


「中級クエストの受付カウンター、掲示板、それとカジノだ!」


◇ ◇ ◇


「神よ、何を熱心にご覧に成っているのですか?」


神の子であり、神の分身でもある女神が不機嫌そうに尋ねた。


「確率の問題だ」


神は目の前の地上を映すモニターから目を話さずに言った。


「問題があるのですか?ああ、その男は聖剣をお与えになった者ですね。」


「そうだ、今から世界は奴を中心に大きく動く。」


「驚きました。大した力も無い様に見えますが?」


「勇者の力は別の者に奪われたからな。」


「なんとも間抜けな。その様な者に何が出来ると?」


すると神は振り返ると女神にこう言った。


「奴を育てよ。魔王に奴の糧となる魔物を遣わす様伝えるのだ。行け!」


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