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死神

8/14 投稿後に申し訳ありませんが、大幅に改稿させて頂きます。

一度読んで頂いた上で大変恐縮ではありますが、再度読んで頂けますと幸いです。

一年のほとんどを雪に覆われている町モール。

一定の間隔で全身黒づくめの男がやってくる。

黒いズボン、黒いジャケット、黒い帽子、それが彼の服装だった。

彼は町の住民から、こう呼ばれていた。「死神」と。


別に彼は何か悪い事をするわけではない。

むしろ礼儀正しかった。

ただ、彼は極端に人と交流するのを嫌った。

そして、彼がくると必ず誰かが死ぬ。

そのため、彼の恰好とあいまって「死神」という名前はあっという間に広まった。


彼は町にくるとまず、町長の家に行き、余命いくばくもない重病者の家に行く。

この街には医者がいたが、大病を直すことができるものはいなかった。

正確には大病を直すだけのお金を払うことができるものがいなかった。

そのため、ある一定以上の大病を患った場合、死を待つしかない。


彼はある一定以上の大病を患い、余命がもういくばくもない患者と会う。

彼と会った患者は数日後に必ず亡くなった。


◆◆◆


 コンコン。

「はい、どなたですか? 」

『私だよ。カーラ』

「その声は町長のガーラさん? 何かあったんですか? 」

『ああ、実はな、君にいや、君たちに会いたいというものがいるんだ』

「はあ、どなたですか? 」

『そうだな。……君も知っているだろう。最近、この町に死神と呼ばれる男がやってきていることを』

「ええ、それが何か? 」

『その死神が君の娘、クリスに用があるそうなんだ』

「……。どういうことです?死神は生きている人に会うのではないのですか? クリスは、クリスは……もう死んでしまっているんですよ。ガーラさん、あなたも知っているでしょう! 」

『ああ、噂ではな。だが、話を聞いてほしい。彼はクリスちゃんの思いを伝えられるといっているんだ。君も、君の家族もクリスちゃんの最後の思いをあんなに聞きたがっていたじゃないか。どうか頼む』

「……わかりました。さあ、どうぞ。あなたー、ガーラさんよー 」

『ああ、ありがとう。さあ、入ろう』

 

 全身黒ずくめの死神と呼ばれた男は頷き、町長と共に家に入る。

 家に入ると30代くらいの男女と10歳くらいの少年がいた。

 町長は、30代くらいの男性に事情を説明する。

 いまいち納得していなかった男性も、クリスちゃんのためという言葉でしぶしぶ納得する。

 

「しばしお待ちを」

 死神と呼ばれた男はその場にいる全員に告げる。

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