金なる国
貧しい国からの発展、環境問題などいろいろと大変で、考えることは山積みです
4
血のあとが続く、その先にわたしがいる。
石造りの回廊の血は、まるで道筋。
少しでも遠くにげないとあの人に迷惑がかかってしまう!!
肩をおさえて、歩みをすすめる。
目にうかぶのは、あの人の顔……
日焼のない白い肌、つやのある長い髪、赤の裾のゆったりとした長衣、華やかな剣を腰に佩く凛々しい姿。
彼に私はすくわれた。
『貧しい者のいない国をつくる!』
そんな事を語り、私たち被害者をすくい、そして復讐することをおしえてくれた。
「ダレかいるの?」
声をかけられた、とっさに奪った剣をむける。
いつもと違う白い麻に、優しい目をした、あの人………
「……紅葉君様?」
私の意識は闇におちて……
5
私たちは花の色を知らない。
そして、青い空をしらない。
灰色の曇天につつまれた雲がおおっていた。
この景色しか知らない、私たちの食事も元は豚が食べるようなアワ、ヒエ、そしてイモしか食べれない。
魚? 川には毒がまざっているかもしれないのに、水だってよく、こしたものしか飲めない。
この国はすべてが毒。
土の中からほりおこされた金塊がかえて、掘りおこされた金は世界のバランスをくずした。
掘りおこした金は、火と槌で整えて他国へと売られた。
この国の貴族は豊かになっていく。
下々は少ない賃金で働かされて衰退する。
そして、大量の土砂が川に混じり、大量の火を使うため木々は倒木され、毒物の混じった煙が空を閉じ込めてしまった。
すべて、金のおかげで、金のせい………
よく李氏朝鮮の後期は染料がなかったといわれます。これは鉄資源の開発のためだという私見があります。
文明発達には金属資源が必要になってきます。だけど、資源開発のためには自然破壊をすることになっていきます。よくギリシャ、ローマの失墜もそのことが原因です。19世紀の李氏朝鮮の写真の風景はそれが原因かなと思ってます。
あと見てくれるだけでもとてもうれしいですので、琴線にふれたらナイスやコメント、ブックマークよろしくお願いします!!