暗殺
ここから、話は発展していきます。
暗殺者は何となく盛りあがりますね。暗殺者。傷だらけの蓮はどこに光をみいだすのか、お楽しみに。
3
「天誅……」
よごれた麻の着物の暗殺者に貴族は見くだしあざ笑う。
「くだらないゴミども! ここを禁裏とこころえていおるか、殺せ!」
丸々焼けた豚、鳥の揚げ物、満漢全席など、ふつうに生きていれば食べることのない、みることのない全てがこの部屋にある。
金銀でかざられた椅子と机、そして、貴族は金襴の漢服の華やかさに怒りがつのる。
貴族はムダに遊びくらす、私たちからうばった物で……
私の家族はこんなヤツに殺された。
だから、殺してもいいよね……
私は短刀をとりだす。
いどむには心もとないが武器はこれしかない。
「ここは私におまかせを」
護衛が相手。
そんな弱々しい子供たちに容赦がない。
私たち殺し合いに貴族はあさましい笑顔で見おろす。
本当に性格が悪い。
兵は大きな斧をふりあげる!
まるで、虎にいどむアリ。
しかし、私はバカでかい斧をさけ、護衛の間合いを入りこむと。私の真横に敵がいる。
そのまま膝裏をくずして、弱点の眉間をさく!
「なっ!」
一体で十分だとおもっていたのだろう。
恐怖にゆがむ2人目の護衛へとはしり、ふところに入りこみ首をつらぬいた。
「ひっ!」
最後にか細い息がもれるが、短剣を抜くのがおそく、護衛がくずれ、短刀が曲がり抜けない!
「し、しまっ!」
逃げられる!
だが、ヤツはうれしそうに近づてきている。
「よ、よくやった! 褒美をとらせようぞ!」
ぼんくら貴族が剣をふりおろす!!
よけることもできない私は体をまるめ、少しでも距離をとり、さけようとした。
功を奏し、一撃は肩をかする。
ヤツが二撃目をふりかぶる前に、短刀を折り抜き、そのままなげつけ、ヤツの剣がおちた。
「ぎゃあ!」
なんだ、こいつ、手首に当たっただけで悲鳴をあげた。
情けない……
そのまま私は剣をひろい、貴族の首を切断した。
なんとなく、この世界のモデルは李氏朝鮮と中国の明代をイメージしています。朝鮮風中華といってもいいとおもいます。
満漢全席とかおいしそうですね。いつか蓮も思いっきり食事をしてほしいところです。
あと見てくれるだけでもとてもうれしいですので、琴線にふれたらナイスやコメント、ブックマークよろしくお願いします!!