まどろみ
今回は中華風のユリ作品です。かといってモデルは朝鮮の第一皇子の乱だったりします。
環境問題もあり、王宮ロマン有のむずかしめの話です。モデルが朝鮮なのに、中華風というのもおかしい気がします。
1
夢をみた……
幼い日の夢。
ひろがるのは暗くよごれた町。
私は鉱山の近くの町でそだった。
名前すらないすてられた町。
いつも私達は灰と茶の世界に生きた。
「どうして、私の名前は蓮というの?」
舌たらずな声で私は母さんにたずねる。
母さんは私の髪をなでてくれた。
やさしい手、やつれて骨のような手だったけど、それでも私はうれしかった。
「蓮は泥のなかで咲くキレイな花なのよ」
そんなふうに教えてくれた。
けど、わたしはわからない ただ首をヒネるだけ……
わからないのは当然……私は花をしらない。
これから死ぬ私は花の色をしらない。
そして、この国は花をしらない。
2
なつかしい夢。
明日死ぬ私の夢……
あれからすぐに、町は滅んだ。
私1人をのこして……鉱山のせい……。
鉱山の近くの川の毒のせいだ。
水を飲み苦しみのはてに死ぬ。
父も、母も。
この国では当たりまえ……色を失った国の日常。
私はそんな国で人を殺し続けた……
まだ、始まったばかりで、いろいろ出していきたいと思います。
あと見てくれるだけでもとてもうれしいですので、琴線にふれたらナイスやコメント、ブックマークよろしくお願いします!!