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25.5~26.5:うずくまる悪魔

侵略者との抗争、最終局面中のお話です。


26:春へ 加筆・修正しました。


次話更新日は未定です。

できる限り次週土曜日には更新できるようにしたいです。

 どうやら死んだらしい。

 真っ暗な場所で漂っている。


 「「ぬ・・・。かたまった・か・・・。」」


 声のした方を見ると、大きな塊があった。

 その塊が動く。

 塊、というか、大きな人がうずくまっていたようだ。

 ゆっくりと立ち上がる。

 見上げるほど背が高く、横にも大きな人影は、あの悪魔の同類か?

 個体識別はできるけど顔が覚えられない。不快な感覚。

 

 (ここって、死後の世界ってこと?)

 声に出したつもりだったが、声は出ない。

 (あ、体が無い。)

 

 「「ぬぅ・・・ここは・・・あー・・・それでいい」」

 

 (いや、それでいいって。めんどくさがってません?)


 「「めんどう・・・」」


 (即肯定しやがった。)

 

 「「おまえ・・・んー・・・いいや、いけ・・・」」

 

 そう言って悪魔は再びうずくまろうとする。

 (いやいやいやいや!いくらなんでも端折りすぎでしょ!意味わかんないし!行けってどこに?)

 腕があったら思いっきり揺さぶってやりたい。

 

 「「はぁ~~~~~。」」

 

 (ため息つきたいのはこっちだよ!)

 地響きのようなため息を吐いた悪魔に怒鳴りつける。つもりだったけど声が出ない。なんかイライラだけが募る。

 

 「「お前・・・一人殺した・・・お前が殺したやつ・・・5人殺した・・・6人分が・・・お前の中にあった・・・お前死んだ・・・一人分使ってお前固まった・・・だから行け」」

 

 (いや、わかんねーよ!)

 とにかく、めんどくさいのか、言葉が不得手なのか、会話がなかなか進まない。

 苦労して何とか状況が分かるまで辛抱強く、途中何度も諦めようとする悪魔を激励?しつつ会話を続けた。ホントに苦労したよ。

 で、分かったこと。

 どうやら、自分は生き帰れるらしい。

 理由は、心底胸糞が悪いことだけど、迷彩男を殺したから。

 プレイヤーがプレイヤーを殺した場合、相手の命を奪うことができるらしい。経験値大幅獲得はその副産物ってことみたいだ。

 プレイヤー同士で殺しあえば、命は次々に移っていくだけ。なんだけど、今回自分はプレイヤーにではなくデモンエイプ、この世界の魔物に殺されたので、命の譲渡はされない。

 なので、自分の中には6つの命が残ったまま。そのうち1つを使って復活できるということらしい。

 ただ、別の命を自分の物に作り替えるために少々時間がかかると。

 かたまった、といったのはそういうことらしい。

 

 (向こうでの自分はどうなってるんだ?)

 ふと気になったことを聞いた。

 時間稼ぎのハッタリで、こっちが死ぬと向こうも死ぬなんて言ったことがあったけど、まったく思ってもいないことでもない。

 

 「「・・・言ってよかったか?・・・むぅ・・・めんどうだ・・・いいか・・・もうすぐ死ぬぞ」」

 

 やっぱり向こうも死ぬのか。

 (こっちは生き返るのに?)

 

 「「そのお前は死んだ・・・お前は新しくつくられた」」

 

 (もうちょっとわかりやすく言ってくれよ。やり取りの度に頭を使うのはつかれる。つまりなんだ?向こうとつながってたのは死んだ自分で、今ここにいる自分は、向こうとつながりが無い、新しい自分ってことか?)

 

 「「あ~・・・それでいいや・・・」」

 

 (それでいいやって・・・。救う方法は無いのか?)

 

 「「ん~・・・4ついる。」」

 

 (あるのか!4つって・・・命のことか?って4つも?)

 

 「「世界をまたぐのは無駄が多い・・・めんどう・・・」」

 

 (最後に本音が出たけど・・・。救えるなら救いたい。一応まだ向こうには母親もいるし。)

 

 「「すごく弱くなるぞ。」」

 

 (レベルが下がるってこと?)

 

 「「レベル?・・・なんだそれ?」」

 

 この件は早々に諦めよう。時間が無限に消費されそうだ。

 とにかく、向こうの自分を救うために4人分の命を差し出した。あとはもう、この面倒くさがりな悪魔を信じるしかない。

 

 「「もういいだろう・・・行け・・・」」

 

 (で、どこに?)

 

 「「はぁ~~~・・・そこに・・・?・・・無い・・・?」」

 

 首をかしげる悪魔・・・かけらもかわいくない。

 

 「「おまえ・・・グズ・・・」」

 

 それだけ言ってうずくまってしまった。

 (だからちゃんと説明を!)

 

 「「モタモタしてたから・・・お前の体・・・無くなった」」

 

 (無くなったですとぉ~!っていうか、モタモタしたのはお前のせいだろうが!)

 そうして、再び悪魔との格闘が始まった。

 あぁ、ストレス!

 丸まった悪魔から聞こえる微かな声を何とか拾うこと数時間(体感)。

 どうやら、自分の体はスロークの貯蔵庫に入れられたらしい。おそらく第三貯蔵庫か。ってことは、蘇生を考えてる?

 スキルの中、しかも時間停止状態だから戻れないってことらしい。

 個人名もスキルも何も知らないうえにめんどくさがりですぐ眠ってしまうような相手から聞き出すのがこれほど大変だとは・・・。ってかいねぇよ!他にこんな奴。

 ちなみに、なんでここにいるのかとか、聞きたいことは山ほどあったけど諦めた・・・。

 自分を復活させようと一生懸命に頑張ってくれる。なんとありがたいことか。

 今すぐ安心させたいけど、貯蔵庫に入ってる限りは戻れない。

 歯車がかみ合わない。

 何とも自分らしいというか。

 いつ戻れるか分からないけど。

 それまでにできることをしよう。

 何とかこの怠け者と折り合いをつけて情報を引き出す。

 悪魔は丸まったまま微動だにしない。

 ・・・

 あ、もうくじけそう。

 22話から26話が思ったように書けず、進まず、ストックも尽きて、ここで終わらせるつもりでした。

  この25.5〜26.5話で、死後消滅しつつある心の魂は世界と繋がって、あれやこれやを理解。もっとやりようがあったのにと後悔しつつも、仲間に託して消滅エンド。

 かなり強引な終わらせ方をしてしまおうかと思っていたのですが、せっかくここまで書いたのだからもうちょっと丁寧に、おっさんもやっぱり復活させることにしてしまいました。

 

挿絵(By みてみん)

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