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5.そして伝説の幕開け

 煌びやかな夕焼け色にざわめく虫たちの声。あぁ無常。


 なんていうと思ったか!こんちくしょ!


 奥歯を思い切り噛み締めたような固い表情で、息荒くザヘルはたたずむ。


 しかし百面相で考える人のポーズを模索しても、何一つ良い考えは浮かんでこないようだ。

 

 ここまでの経緯に戸惑ったり、これからのことを考えて途方に暮れたり。さらに悪いことに、まとまらない考えに翻弄されて気付けば沈む日の光もどこかへ行ってしまった。


「どうしよ」


 徐に歩く。この一歩は迷いしかなかったけれど、その方角へ踏み出したことで闇の胎動が始まるなんて誰が想像したことだろう。






 とりあえず寝床だ。と思って考えるのをやめて僕は歩くことにした。それに、考えるのだって歩きながらやったほうがはかどりそうだし。救助が来るなら立ち尽くしていれば良かったけど。


 でだ。状況を整理したい。


・ここは森の中

・虫がいっぱいヤダ怖い


こんな感じ。


 いやいや適当だって怒らないでよ。僕は貴族で箱入りなんだ――だったんだ。だから、ここがどこかも、虫以外にやばいものが出るかも、なにもかもわからないんだ。


 辺りを見回しても薄暗くて良くわからないし、前世で言うところの富士山の樹海林をさまよっているっていうぐらいしかわからない。


 道もないし――父さんは飛び去っていった、ここにくるまで何故か意識が途絶えていたからどうやってきたかも覚えていない。


 んん。


 だから喫緊の問題は寝床だ。睡眠できなきゃ活動もできない。お腹は空いているけどマイプレイスで落ち着ける場所を探したい。


 そうしてもんもんと進み続けていると、おあつらえ向きの家を発見した。





「家だぁ~~~!わぁ~~!」


「誰?」



ズドン。


 あぁ。なんか家を見た瞬間嬉しくなって5歳児の感情に引っ張られてしまった、5歳児だけれど。

 というか転んでしまってすごい痛い。誰?って言ったのは家主かなびっくりしたよもう。


あ、え?…何が…血?…あ”ぁ… 


な…んで…あ”が…


あ”あ”ぁ…



「あ~あ、誰か知らないけど不用意に近づいちゃだめだよ。ヘルガが怒るから。」



あ”…へ、ルガ?…あ”ぁあ”…



「その闇のもやもやしたシルエットのことさ。私のペットで、最強の闇獣。まぁ普通のやつに見えるわけないか。それに手遅れみたいだし?」



ぁあ”…











あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”



「汚いなぁ。掃除する身にもなっておくれ。」



 ひどく落ち着いた声でこちらへ近づく人が見える。気を失う寸前に見たそれは、あの軍服少女によく似 ていた。軍服は着ていなかったが…。

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