第10話「俺の彼女は策士」第11話「俺の彼女にプレゼントを買ってみる」
10
「ん、なんかこれだけ味がしない」
「あ、いっけなーい。お塩入れ忘れちゃったー」
「ん、そっか、醤油醤油」
「は?違うでしょ?」
「え?なに?」
「料理もまともに作れないのか!この雌豚!でしょう?」
「……(無視してキッチンまで醤油を取りに行く)」
「待って、無視しないで、ちゃんと叱ってよ!ほら、ほらぁ!」
「喜ばせるだけの事は、叱るとは言わない。これが正しい。ペットの本に書いてあった」
「その本どこ!?有害図書だわ」
「やめろ!いつか犬を飼う為に勉強してるのに!」
「あ、でもペット扱いは悪くないわね」
「お前じゃねぇよ」
「ああっ、ありがとうございます!ごしゅ」
「やめろ」
11
モモさんが、何時も首を絞めろとちょっとうるさいので、首絞めの代用として首輪を買おうかとペットショップへやってきたニコ。
「いらっしゃいませ。何をお探しですか?」
「あ、首輪を探してて」
「ワンちゃんですか?それとも猫ちゃん?」
「……!(冷静に考えている、そして毒されている事に気がつき絶句)」
「あの」
「……このくらいのサイズで、頑丈な奴を」
両手の親指と人差し指で輪を作って店員さんに見せる。
「……!(これ、首絞める時の奴!俺って奴はもうダメなのか)」
「これなんかお勧めですよ?作りがしっかりしてて、首を傷めにくいようになってます」
「じゃあ、それ下さい」
「ありがとうございました」
「ペットショップには本物の犬を飼うまで絶対に来ない」