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第1話「俺は彼女の首を絞める」

「ニコ君」


「なに?モモさん」


「私たち、結構長いじゃない?」


「そうだね、2年位?」


「もう、良いかなって思って」


「なにが?(まじか、別れ話?)」


「私ね」


「うん」


「ずっと思ってたの」


「うん」


「ニコ君に首を絞めて貰いたいなって」


「(絶句)」


「ニコ君に首を絞めて貰いたいなって」


「聞こえてない訳じゃねえよ!?」


「ああっ」


「あ、ごめん大声出して」


「もっと」


「あ?」


「もっとなじって!」


「えー(引いてる)」


「ああっ」


「今度は何?」


「冷たい視線、最っ高」


「マジか、本物?」


「うん、だから、ね?」


「ね?じゃねーし」


「良いから!ほら、早く!」


 俺の彼女は、美人で、性格がよくて、気使いができて、常識人だ。

 最近は、このまま結婚するんだろうな、なんて思ってた。

 でもドМだった。

 俺は彼女に頼まれると断れない。

 俺は泣く泣く彼女の首を絞めた。


「もっと強く締めていいよ?」


「心の底から遠慮したい」


「遠慮せずに、ね?もっと」

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