楓上
今、俺は主人を待つ犬のようにお目当ての人物をまっている。天気晴れ。時刻は1時だ。今日の俺の服装はいつもと変わらない普通のものだ。というのも、正直何を着てきたらいいか全くわからなかったのだ。朝はおおあわてだった。あれがないこれがない・・・気持ちわかるだろ?それもこれも楓のあのひとことがきっかけである。
「明日わたしとデートしましょう。」
真意はどうであるかわからない。でも、なにかあるのはたしかだ。確かに?ここ数日、入学してから、俺はほとんど楓と行動を共にしていた。部活同じだし、クラス同じだし。もちろん男子のともだちともそれなりにかかわってはいる。しかし、やはり楓が一番ちかくにいたとも思う。
「待った?」
楓が来た。俺はまず彼女の服装にびっくりした。なんとワンピース。それも、とてもにあっている。
「いや、そこまでまってねえよ。それに男のほうが早く来るのはあたりまえだろ。」
「それもそうね。気にしたわたしがおバカさんだったわ。」
「そこは、もっとしたでにでろよ!」
ふと下をみると、こぶしが顎に直撃しそうになっていた。
「下から殴れとはいってねえよ!」
「ちっ、おしい。」
「俺もそろそろツッコミスキルがレベルアップしたかな。」
「ツッコミスキルですってwww」
「わらうなよ!で、どこに行くんだ。今日は、何をするんだ。」
「今日は私についてきてもらうわ。一方的に。」
そういうと楓は歩き始めた。俺もあとについて行く。
着いたのはゲーセンだった。
「さて、思いっきり遊びまくるとするわ。」
「これ、もしかして、普通にデートしてませんか?」
「そうよ、当然じゃない。」
「いや、なんか裏があるのかなーって思って来て見たんだがそうではないんだな。」
「何変な妄想してるのよ。顔がピンク色になっているわ。」
「別になんもおもっちゃいねえよ。」
「じゃあ、緑かしら」
「それは、アバターだ!」
そのあとも、俺たちは普通にゲーセンを楽しんだ。
楓下につづきます。