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プロローグ
まず最初に俺という人間について知ってもらいたいと思う。なあに、俺は自称、普通の人間である。人間というのは自分で普通と称した瞬間からすでに普通ではないとも思うがここは気にしないでほしい。これといった趣味もない。特技もない。特技ってなに?と聞かれて一番困るのがなにをかくそう俺なのである。
一番大切な情報を言うのを忘れていた。俺の名は幸助である。幸助というのは、幸ある人を助けるという、巧妙な意味をなしているというわけではない。ただ、親がつけた名前だ。年は、16歳。高1である。
何を隠そうこの物語は入学式からはじまる。では、ぼちぼち話し始めるとしよう。