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番外編 ハロウィン



ちょっと緊張しますが書いてみました。





私がぼーっと仕事をしてるから、もう5時だ。


今日は正直仕事も捗らなかったし。


5時半で定時なのでもちろん退社する。


これが定時退社。



私は薬を見えないようにしまい込んでとりあえず部屋を出る。


義兄は多分、車に先にいるだろうから、来る前と急ぐ。





ぐわん、ぐわん。フラフラする。


ふわふわして何も無い。


薬のせい?




急いで小走りで私は車に乗り込む。


義兄はもう運転席で待機していたようだ。



「…おつかれ、ルエ。」


義兄は私に向かって手を振る。


私はとりあえず「うん…お疲れさま。」とだけ伝えておいた。



そのあとは義兄の質問というか、出してくれた話題に返事をする。


これを繰り返すだけ。




「今日はハロウィンだね。」


義兄がそう言って笑う。



「…死者、帰ってくる日…?だっけ。」


私はテキトーに聞いてみる。



大人になってからハロウィンの印象が薄くなり始めてしまった。


毎年似たような話はするが、次の年になればたいてい何も覚えていない。


当たり前だ。



そんなに人間の頭は良くないのだから。


覚えてられることには限りがある。




で、気づいたら家に着いていた。






自分の部屋に入って、荷物を整理したり色々していれば部屋の隅に何かがいたように見えた。



「…人影?」


一瞬見えたような気がするけれど幻覚だろうか?


まぁ、慣れてるから別にいいけど。




突然肌寒い感覚に襲われる。


あ、これヤバいやつだって思った。



「…たし…えて…か、ら…。」



でも、なんか言ってんなぁ。



「わたし、覚えてますからね!ずっとですよ!!」


あ、これ赤井さんの声だ。



「…。」


ってことは、赤井さんの霊ってこと?


それとも私の幻覚…?



どっちだ。



見極めがつかない。


とりあえずよく分からないから無視しよう。



「呪いますからね…。」



そう聞こえた瞬間、終わった…って悟る瞬間。


パチッと電気が着いた。



「なにやってんの、早く来なよ。」



義兄が私の部屋のドアを開けて明かりを付けてくれたようだ。



今回はめちゃくちゃ感謝している。


義兄は強し。




「…うーん?お祓いでも頼もうかな。」


義兄はそう呟いて部屋から出て行ったルエを追いかけに行く。


部屋はまた真っ暗。



「…恨みますからね。」


誰かの声がした。





ピンポーン




とりあえず義兄が見に行った。


そしたら、少し真顔になったあと、キッチンの棚からお菓子の袋を出した。


よく分からないが、ついて行ってみよう。


とつぜん、怒鳴られた。



「トリック・オア・トリート、お菓子くれなきゃいたずらするぞ!」


「お菓子ください!!」



目の前には子供たち。


たくさんの家を回ってるみたいだ。


2人の男の子と左に女の子。


右2人の子はちゃんと仮装してるのに、左の子は仮装もしてないし袋を持ってるだけ。



しかも貰ってる量が少ない。


なんでだろ。



「うん、お菓子何がいいかな?」


義兄はいつもより優しく笑って子供たちに問いかける。


子供は嬉しそうに「チョコ!」「クッキー!」などと教えてくれる。



左の子は何も言わない。


「君は?」


私が、そう聞けば右2人の少年が随分と引いた顔で私のことを見てきた。



「…?」


義兄が心配そうに私のことを見ている。


「二人しかいないよ。」


耳元でボソッとそう言われる。



え、幻覚?幽霊?


どっち?ゆめ?



困惑してしまう。



とりあえず、子供たちを帰らせた。


が、私の目の前からその子は動くことはなかった。



「おねーさん、お菓子ちょーだい。」


私の子供の頃みたいに大人びている女の子だった。



それだけ言われた。



だからとりあえず、義兄から1個貰ってチョコレートをプレゼントする。


そうすれば、「やったぁ!ありがとおねーさん!」なんて言ってどっかへ去っていった。



義兄も流石に今のは見えたらしく珍しくびっくりしていた。





「…いいなぁ。」


私はそう思った。


私が子供の時にああやってお菓子をもらいに行く風習はなかったなぁ。


それに親は家では何もしてくれなかったし。



「何がいいなぁ…なの?」


義兄は私のことを眺めながらそう言う。



「いや、やったことないから楽しそうだなって。」


私の言葉に義兄も頷いた。



「そうだね、やってみる?」



私は困惑した。あの子供たちがやってるやつを?


やるのか?



「じゃあ、僕から、やろうかな。トリック・オア・トリート、お菓子くれないとイタズラしちゃうよ。」



くすくす笑いながらそう言って、私に手を差し出してきた。


とりあえず、よく分からないがクッキーをあげた。


そしたら、ほら、と言うように私に目線を合わせてきた。


「…ぁ…トリック・オア・トリート…?お菓子くれなきゃ、イタズラするぞ……これでいいのかな?」



とりあえずやってみた。


義兄は笑った。


「お菓子が無かった場合は?」



いたずら…。え、義兄にやるのは無理だと思う。


殺される。


だらーっと汗が流れてくる。


可愛いので済ませないと。



「あ、私の部屋散策。」



これならいいだろう。


そう思っていたら義兄はつまんなそうな顔をして、「それはお祓い呼ぼうね。」とだけ言って、苦笑いした。




そんなこんなで、ハロウィンなのでした。



「…私のこと、まだ覚えてくれてますよね?みなさん。わたしです!赤井リコです!」



おばけも笑ってますよ。



その日には、お祓いせずともおばけは消えたらしい。





見てくれてありがとうございます!

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死者が帰ってくる日ですね。


どうか、今日はぐっすり眠れますように。


戻ってきちゃうかもしれませんし、赤井さんみたいにね。



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