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烈風のアヤキ  作者: 夢闇
四章 ~古今の異邦者~
122/154

『少女襲撃』






突如崩れ去る巨木


それは倒れるのではなく、崩れるという表現の方が正しいのであろう


巨大な結界を突き破ってきたそれは六人の居た部屋の大机を着地の勢いだけで叩き割るほどの威力を持ってた


舞い上がる煙の中かから、六つの影が飛び出してくる


紅く燃える炎と薄緑に渦巻く風のマナでできた翼を広げて彩輝が飛び出した


その横には仮面を付けて真っ白な翼を広げた唯が居る


氷に覆われた四肢で地面に大きな爪痕を残しながらも、仙はしっかりと大地を踏みしめて体勢を整えた


そんな仙の頭上を飛び越えるようにして大きな炎の翼を広げた早苗が優雅に着地する


その場にいた誰もが何が起こったのかも分からず、思わず飛び出してきたという状況である


瞬間的にオーバーアビリティと叫んだ唯の声に続くように、咄嗟に神子化した四人だったが、神子化に踏み切れるだけの殺気を突如現れたそれは放っていた


肌に突き刺すかのような鋭い殺気を




「全く、美味しい紅茶も貴重な資料も全部塵の下ね」



ちょうどその反対側でも、煙の中からレミニアがコウモリのような翼を広げて飛び出してきた


あの木の中にある無数の書架にはこの世界には存在しない技術などが書き記された書物が無数に眠ってた


それこそこの世界の常識や技術を根本からひっくり返す程のものだ


故にどの国の貴族もこぞってこの魔女の持つ知識を狙って彼女を捜していたりするほどだ


それが全て吹き飛んだと知れば皆どう思うのだろうか



「どうせ無駄な暇つぶしの落書きの物置だもの。悲しむ人はいないでしょう」


「フフ、それはそれは世の人間や獣人共は涙を流したくなるセリフだな」



そう言って二人は静かに着地する



「それはそうと、何なの突然?結界ごと破って突っ込んでくるなんて」



レミニアは真っ赤な瞳を細め、舞い上がる煙の奥を見つめた


ゆらり、と崩れ落ちた瓦礫の上で人影がゆっくりと立ちあがった


鳥とは違う、不思議な形状の翼、そして長い尾が煙の中に映る


吸鬼では無いわね。人間?にしてはあの翼と尾は何なのかしら?獣人でも無さそうだし


そうレミニアが考えたところで隣の魔女が口を開いた



「あれは融合体」


「融合体?」



隣の魔女が呟いた


レミニアが予想外のその言葉に問い返す



「龍の魂と、人の肉体の融合体」


「龍の魂に人の肉体?」


「未完成で、不完全な存在」


「ふぅん。じゃ、尋問タイムスタートね四肢だけ落としてお話しましょうか」



レミニアは右手に魔力を込めた


にじみ出る魔力が蛇のように腕を絡めていき、手の先へと流れていく


するとそこに、空中に闇で出来た刀が形成されていく


その刀を握ると同時に、漂う土煙がその中央に佇む影の巨大な覇気によって吹き飛ぶ


そしてその襲撃者の姿が露わとなる


その姿に驚いたのは、レミニアやダイヤレスとは違って、彩輝や早苗達などの方であった



「なっ・・・!?」


「えっ・・・!?」


「あれって!!」


「あの時の・・・」



それは四人にとって再会となる出会いであった


ゆらりと動いた龍の尾、その先には魚類のヒレ


歪な翼は飛ぶことよりも泳ぐことに特化し、その出で立ちはまるで鎧を着た小さな少女であった


美しく透き通るような水色の髪


鋭い瞳が彩輝達四人を見つめていた




「あいつは・・・戦場の時の・・・」



仙と早苗はその姿に見覚えがあった


あの時と同じように、唐突に現れた敵か味方かも分からぬ存在


一瞬ではあったが、神獣二柱をたった一人で同時に押しとどめる程の力量は持っている事は確かである


前回は何も分からない状態で戦闘になり、神子化の反動で動けなくなった仙を見過ごしてどこかへと消えてしまったその少女が目の前に居た



「油断するな。神獣二柱でも苦労する程の相手だ」



仙が彩輝と唯の二人にそう伝える


しかし、二人は未だに信じられないものを見ているかのような目でその少女を見ていた


身なりは全然違うもののあれはまさしく湖でグリフォンを操っていた少女、アリス・メルストンでは無いか、と


故に戸惑う



「アリス・・・ちゃん?」


「知り合いなのか?」


「・・・そうだと、思いますけど・・・・でも・・・」



彩輝は口を閉ざし、ジッとその少女を見つめた


一体これはどういう状況なのだろうか


恐らく同一人物で間違い無いだろうが、どう見てもあの時見た彼女とは何かが違う


しかし、それが何かわからない


彩輝と唯は必死に考えを巡らせるが答えは出ない



「!!」



突然少女が動いた


右手を突き出し、手のひらを広げる


其処にどこからか現れた水が渦を巻き、徐々にそれは個体としてそれが生成されてゆく


彼女が手にしたそれは荒れ狂う水を纏う三つ又の槍であった



「知り合いなのか?」


「そのはず・・・なんですけど」



どうも彼女の様子がおかしい


見た目的にも、雰囲気的にも、前回見た時と同じ少女とは思えなかった


あれ程慕っていたグリフォンも側には居ない



「貴方は何者なのかしら?」



レミニアがアリスに向かって問いかける


ということはレミニアは少なくとも関わっていないのだろうかと彩輝は推測する


そして一番不可解なのは小さな彼女の身にまとわりつく魔力


透明に近いが、うっすらと青みがかった魔力は両肩から翼のように広がるヒレと人魚のような尾を象っている


それはまるで、自分たちと同じ神子のような―――



「・・・アリス・・・アクアラグナ」



しばらく考える素振りを見せ、彼女はそう名乗った


その名を聞いて暫し考え込むレミニアは顔を上げると微笑みながら問いかけた



「・・・そう。じゃぁアリスちゃん。貴方は一体何故私たちを襲ったのかしら?」


「そう命令されたから」


「誰に」


「言ったら駄目だと言われている」


「・・・そう。じゃぁ貴方の目的は?」


「神子の戦力確認と情報収集。そしてレミニア・アレスティアの、討伐」


「あ、アリスちゃんっ!!」



そこへ一条さんが一歩前に出て感情的にアリスの名を叫んだ


思わず叫んで問いつめたくなる一条さんの気持ちも分からなくは無い


一体、彼女に何があったというのだろうかと彩輝も今すぐにでも問いつめたい


全く、無関係という間柄でないのだから


だから


振り向いた彼女の瞳を見た彩輝と一条は思わず戸惑いなのか、哀れみなのか、どう言葉にすればいいか分からないような感情を抱いてしまう


彼女の目は、自分たちを見ていない


焦点が合っていないとでもいうのだろうか


そう思わせる程に無表情な彼女は三つ又の槍を天に向けて掲げた



「私の首はそう簡単にはとれぬが、まぁ気が済むまでやってみるといい」



レミニアはそんな彼女に微笑みながら両手を広げて、どこからでもやってみろというポーズを取った


挑発に乗った彼女は槍を構えた


鋭く研ぎ澄まされた深紅の瞳もまた、そんな少女の姿を捉える


その深紅の瞳目がけて鋭く突き出された槍の矛先は空しく空を突く


美しく太陽の光を反射させる二つにまとめられた長く白いかみが尾のように揺れ、アリスはそれを反射的に追う


振り返ると同時にその槍を再度突いた


が、その一撃もまるでダンスを踊るかのように器用に避けるレミニア


しかしアリスの攻撃が遅いわけではない


アリスの攻撃速度の方が明らかにレミニアの回避速度より早いのは目に見えて分かった


それでも当たらないのは何故か


二度、三度と槍を突いたアリスだったが、ついに四度目の突きをかわされたところでアリスは槍を引く


それと同時に緩やかに後方へと飛ぶレミニアは翼を広げ、優雅に着地する



「何故当たらないの?そう考えてるわね?」




 レミニアはその顔に余裕の笑みを浮かべながらアリスに向かって言った


アリスは無表情ながらも、脳内ではしっかりと思考を巡らせている


深紅の瞳を見つめ返しながら、何故槍があたらないのかを考えていた


事前にニールから聞いた情報では、彼女は“ただ有って先を知る能力”を持っており、不可避の未来を見る能力を持っているらしい、という事は分かった


どこまでが不可避の未来で、どこまでが未定の未来なのか


それは分からないが、だとするとこの余裕の回避もまたその能力によるものなのだろうか


だとするならとても厄介だ


しかし、まだ試していないことも沢山ある



「あら、槍はもうお仕舞い?」



アリスは空中へと槍を放り投げる


数回回転した後、三つ又の槍はパシャンと水となって空気中へ消えていった


武器が当たらないなら魔術を当てる


アリスは攻め方を魔術での攻撃へと変える事にした


相手に避ける余裕がある以上、相手には反撃のタイミングを計る余裕があるという事だ


神子化しているとはいえ、なにも怪我をしない無敵になった訳では無い


骨は折れるし血も流す


だからこそ、余計に自らの行動には気を配らなければならない



「接近戦ではかないそうも無いとみて魔術に切り替えるのかしら?せっかちね」



対してレミニアは未だに余裕の表情を崩さない



「貴方の主人は何故私なんかを殺したいのかしらね?私の事を知ってるなら、どうせ身内なんでしょうけども」



レミニアは瞳を細め、静かに呟く


レミニアを名指しで殺すように命じたくらいだ。自分の事を知っている存在となれば吸鬼である事はほぼ間違いない


そしてこれほどの手駒を持つ者ともなれば必然的にそれは絞られてくる



「まぁ、貴方がいくら神子みたいな能力を持っていたところで、所詮偽りの力を持った操り人形なんかに負ける程私は弱くは無いつもりよ」


「偽りの力かどうか、試してみる?」



アリスは右手に魔力を込め、それを刀の形状へと変化させる



「それと、私は人形じゃない」


「あら、なら何なのかしら?」


「私は―――私は、水」



少し溜めて、アリスは自分は水だと口にした



「水ねぇ・・・」


「そう。それが今の私」



今にも零れそうなそれを目元に浮かべ、彼女はそう言った


彼女は何を思っているのか、レミニアには皆目検討もつかなかった


しかし、目の前の存在が敵である事は認識していた



「なら、蒸発して消えてしまいなさい」



レミニアの一言に、アリスは身に纏った魔力で作ったヒレの翼を大きく広げ、人魚の尾が地面に叩きつけられる



「消えるのはあなたの方」






 「本当にあの場から逃げて良かったのか?」



氷の四肢を使って力強く大地を駆ける仙が木々の間を縫って飛ぶ三人に向かって問いかけた


まだあの吸鬼との会談は終わってはいなかったが、それも突然の乱入者のせいで強制終了である


未練が無いとは言い切れなかった仙はそう思わずには居られなかった


少なくとも仙には、やっと元の世界に変える手がかりが見つかるかも知れないと思った相手と巡り会えたのだ


彼女は否定していたが、それでも何か小さなピースの一つでも見つかればと思っていた



「メリットないしね」



ばっさりと仮面を付けて白い翼を広げる唯がそれを切り捨てる



「あの吸鬼が今から封印しようとしている魔獣を復活させるっていうなら、あの吸鬼よりも速く現地に着く必要もあるしね」



彩輝は赤と緑の翼を羽ばたかせながらそう言った



「私と仙はあの少女の気まぐれで今生きてるんだから、最初の邂逅した時でもう力の差は身にしみてるし。それにバラバラになった三人とも合流しておくべきでしょ。こんな危険な場所から早く遠ざかりたい」



炎の翼を広げる早苗はそう言って木を避ける



「しかし、こうして逃げているとあの時を思い出すな」


「あぁ、あのぶん殴り事件?」


「そうそう!」


「なんですかそれ?」



ひょいと前方の木を避けて彩輝が何の話かと二人へ訪ねると早苗がクスクス笑いながら彩輝の方を向いた



「いやね、昔私が不良に絡まれた時に一緒にいた此奴がそいつの顔面をグーで殴ってさー、残った不良達が追っかけてきたのよね。いやー、あの不良の叫び声は何度思い出しても笑えるね!!なんで私録音してなかったんだろうね?」


「何故俺に疑問系でバトンパスしてくるんだお前は」


「さぁ?あ、でも逃げ切ったはいいもののその後仙がね、何を思ったのかフラフラッと溝に足踏み外して落ちたのよねー」


「う、うるさい。そんな事覚えて無くていいってのに・・・」


「懐かしいなー。あのころはまだ仙もちょっと中二病だったころだよねたしか?」


「誤解のないように言っておくが、今の俺は断じて中二病ではない!!」



ニヤニヤと笑みを浮かべながら仙を見る早苗


仙は恥ずかしいのを隠すためそっぽを向くが、一応前方確認だけはしつつ木を避けて森を駆ける


木々の間を飛び抜けながら彩輝はふと後ろを振り返りたくなる衝動を抑えた


そんなことをすれば木に激突するので振り向けないが、後方では魔力がぶつかり合う衝撃が此処まで伝わってくる


その度に草木や大地が揺れ、空気が震える


追ってきてはいないものの、どうせ神子化したのならこのまま森を抜けてしまおうという結果に行き着いた


迷ってはぐれたときは、とりあえず森を抜けて合流するという手はずになっているので出口に向かって四人は時折談笑を交えながらも突き進む


遠ざかる魔力の波動、時折場所確認のため空を飛んでいる三人の誰かが森の上空まで出て方向を逐一確かめる


思ったよりも森は広く、このまま進めば迷って遅れた分も十分に取り戻せそうだと思い始めた矢先、四人は近くに知っている魔力の波動を感じた


どうやら近くにカイやウーリィン達が居るらしい


合流できるならそれに越したことは無い


満場一致で全員は進路を僅かに反らして移動し始めた






 紅の血が同じく鮮やかな紅の瞳に映り、その翼は力なく重力に従って垂れ下がっている



「なんて、しぶといのかしら。誰に似たのかしらね全く・・・」



ふとレミニアの脳裏には首だけになっても喋っていた男の姿を思い出した


あれと比べるのも流石にどうかと思うが、どうせ今回の件には関係無いのだからと脳裏に思い浮かんだ老けた男の顔を一蹴する


腹部を押さえるレミニアの手もまた血に染まり、それを見返す少女の姿もまた血に濡れている


片膝を地面につけ、息を荒げている様子からもかすり傷という訳では無さそうだ


肌や服の至る所に傷跡が生々しく見える



「姿形は龍を模しているようだが、どうやらそこまで速く動けるという訳ではないようだな」


スピードに関しては互角か、とレミニアは口から漏らしながらアリスを見る


それを聞いたアリスは僅かに苦虫を噛み潰したかのような表情をレミニアに向けた


そんなレミニア自身も身なりは酷く、薄い服はボロボロになり、その綺麗だった柔らかく色白な素肌も傷跡と血で染まってしまっては見る影もない


レミニアは何も勝機があって戦闘を選んだわけではない


むしろ不確定要素の方が多く、不利であったとも言える


だがレミニアにも優先度というものがあった


我が身は大事であるが、それ以上にこのアンノウンな存在を前に最悪な状況、つまりレミニア、そして神子が全てこの少女に打ち倒される事である


後の戦いに備えて戦力を整える事はもちろんだが、戦力が減ることはなんとしてでも避けたかった


レミニアにはなんとしてでもこの大地を、民を守らなければならないという使命を背負っている


ならばここでその大きな戦力を欠くリスクを負う訳にはいかない


この大陸に置いて、個々の戦力での序列は四天王と三皇の魔女が吸鬼と神子を覗けば頂点となる存在だ


今目の前にいる少女は、そんな三皇の魔女の一角が作り出した家とその周囲を守る結界を一撃で木っ端微塵に吹き飛ばした存在だ


警戒しない方がどうかしているレベルだ


その不安からレミニアは保険をかけた行動を取った


そろそろあの四人は逃げ切っただろうか?


レミニアは森の奥の闇を見据えた


魔力は随分遠い位置から感じられる程に弱々しくなっている


四人がこの場から十分な距離を取ったと判断し、レミニアは時間稼ぎはそろそろ終わりにしようと翼を広げた


その様子にアリスも警戒の視線を強めた


レミニアの中には、自分でも意識していないプライドがあった


こんな自分の半分も生きていないであろう少女に負けたくない、というプライドがアリスを殺せ殺せと、力の差を見せつけてやれと叫ぶ


それがこの体たらくだ、と自分の体を見て吸鬼の少女は思った


自制心を働かせ、片腕を押さえながらアリスに対して半身に構える



「さて、残念だがそろそろ終わりにしよう。そちらの目的は果たせないだろうが怨まないで欲しいわね」


「安心して良い。目的はもう達成できるから」



アリスは再度水の槍を作り出して傷ついた体でレミニアを睨みつけた


両者小柄な体型だが、それでもその場の雰囲気はまるで重力が増したかのように重苦しくなる



「その矛先は私に向けるよりも、未来に向けるといい。槍を突き出すにはまだ早いし、相手を間違えている・・・とだけ言っておこうか」



そう言われたところで、アリスはレミニアを倒す気でいるのでその言葉を無視して槍を構えようとした



「!?」



そのアリスの四肢にいつの間にか黒い闇の靄がまとわりついている


慌ててアリスが藻掻いてその拘束から逃れようとするが、どれだけ力を込めて暴れても靄はアリスの両手足を地面へとしっかりと縫いつけており身動きが取れない



「息つく暇も、ありゃしないのよ。ため息をつく暇もね、無駄にはできないのよ」


「・・・詠唱が無かった」


「あら、貴方のご主人様は教えてくださらなかったのかしら?吸鬼は一部の魔術なら詠唱無しで使えるのよ」



キッと睨みつけられたレミニアは傷ついた体でゆっくりと体を翻す



「暫くしたら解けるようになってるから、心配しなくてもいいわよ。それと、追ってきたら今度こそ足止めじゃなくて殺すわよ。直接戦わなくても、罠ぐらいならいくらでも仕掛けられるしね」



もし追いかけてくるつもりなら気をつけてね


そう言い残してレミニアは森の影へと消えていった


それを見送ったアリスは最後に呟く



――まぁいいわ――と



彩輝達も、レミニア達も、そしてアリスも、皆が皆北の地を見つめていた



――どうせすぐに再会する――



それぞれが思いを秘めたまま、舞台はさらに北へ、北へ


雪の降り積もる森へと舞台は移り変わる







「そろそろ、私も動こうかしら」



離れた場所で様子をうかがっていた魔女もまた、ぽつりと呟いた



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