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烈風のアヤキ  作者: 夢闇
間章 ~鳥と狼~
102/154

『北方の現状2』

「俺としては物騒なここからは離れたいところなんだけれどもね」



神原はそう言ってずれた眼鏡を指で押し上げると獣人の少女ウーリィンに扉を閉めるように指示し、視線をルーティから部屋の中央の机へと向ける


机の上には何もないが、神原はそこへ折りたたんだ地図を広げた


大陸の地図を広げて何をしだすのかとルーティは地図をのぞき込んでみると地図の至る所にマークや文字が刻まれていた


どうやらこの世界の文字では無いらしい


まぁ精霊台を超えてやってきたこのカンバラという男がこの世界の住人でないことはすでに明らかとなっているため彼の過ごしていた世界の文字なのだろう


このカンバラという男は自身の知識が悪用される事を嫌ってこの王都から行方を眩ましていたのである


ロルワートでは彼に対する意見は二つに分かれた


一つは彼の居た異世界の知識を得るために積極的に交流を深めるという友好派


もう一つは彼を過去に侵略してきたアグレシオンと同じと見て早々に排除しようという敵対派だ


彼自身の発言で自ら望んで来たことではない事はすでにルーティも知っていたがそれが本当か嘘かという事で議論がなされた


その間に偶然友好を深めたルーティを良い人間と判断した神原は良くない空気を察知して早々に逃げる事をルーティへ伝えていた


ルーティ自身も上層部の人間にはろくな人間が居ない事を分かっていたので神原の言う事ももっともだと逃走を手伝ったのだ


結果として逃がした当日、彼を牢屋へと送り現状維持する事をオーゼフが正式に発表した


だが彼逃げた事でその日のうちに国内に指名手配された神原は騎士団から追われる事となってしまった


彼が消えて数ヶ月、まさか獣人まで連れて戻ってくるとは思っていなかったルーティは一体ここへ何をしに戻ってきたのだと彼に問うが、「今説明する」と言われ黙って待つことにした



「これにはここ五ヶ月内で戦争や内乱の起こった場所が記してある」



×マークが至る所につけられているが、その主な場所はガルクレス帝国の国境近辺であった


ここまで調べるのに土地勘の無い彼がどれほど苦労したかなど想像もつかない程に正確に記されている事にルーティは驚いた


もちろん協力者はいるのだろう。それがこの獣人であるかどうかは今のルーティにはどうでもいいことであったので聞かない事にした


それよりも聞くべき事がある


ロルワートの上層部の人間でもここまで詳しくは把握していないだろうという小さな衝突場所などを北方を中心に広範囲に、しかも細やかに記されている地図を見てルーティは再度考える


今これを自分に見せて彼は何をしようというのか



「まぁ数カ所抜けているかも知れないが説明するには今はこれで十分だろう」


「カンバラ殿は一体何を説明するというのだ?」


「いいか?今ガルクレスが北方小国群を攻めようとしている事ぐらいは分かっているだろう?」


「あぁ。それぐらいはな」



それぐらいはさすがに気がついている


恐らくこの国の中で最も危機感を持っている自身がルーティにはある


周りはまだ攻めてくることは無いと楽観視している雰囲気でいるが、もし事前に先手を打ったとしてもロルワートが勝てるという見込みは薄いとルーティは見ている


それを実感した時にはその程度の実力しか無いくせに、これまでよくぞ侵略されなかったものだと信じられない気持ちも何処かにあるのだが



「マール、シトーレ、フェーミリアス、フォンドール、イリーユ、エステルタ、アストーン、クロロト、そしてロルワート。ガルトニール帝国に隣接するこの9国の中で最も帝国と小競り合いが多いのはこれを見れば何処か分かるだろう?」


「これは・・・」



現在大きな戦をしているのはフォンドール、そしてフォンドールとガルトニール帝国に隣接するイリーユだ


イリーユは本来フォンドールの南に位置している国なのだが現在西と東に分断されて西領地がガルトニール帝国の領地となったためにイリーユとも隣接する形となっている



「イリーユは確かにフォンドールが突破されれば全面的に帝国と隣接する国になってしまう。ガルトニール帝国と戦えば勝てないと分かっているからな、出来るだけフォンドールに加勢して押しとどめたいのだろう」


「ここ最近で一番大きな戦だな、タルナー平原の戦い・・・」



ガルトニール、フェーミリアス、フォンドール、イリーユ、エステルタに跨る大陸最大の平原、タルナー平原の中で唯一国土がすべて平原の中にあるフォンドールで行われた事からあの戦争はそう呼ばれている


しかし―――



「確かに、この戦争の効果は大きかった。結果として中原の国々に圧力をかけている。いつでも攻められるぞ、とな。最も今はまだガルトニールは手出しできない状況ではあるのだがね」


「だがしかし・・・これはどういう事だ」



大きく×印がつけられたフォンドールの西領地、そしてガルトニールを撃退したというフェーミリアス聖王国とガルクレスとの間に大きな×印


それとは全く別のエステルタ聖王国との国境に無数の小さな×印が地図には描かれていた



「これほどまでにエステルタとガルトニールが戦争をしていたという報告は受けていないぞ?」


「あぁ、そうだ。聞いた話だが、これは内乱のようなものだと思えば良い。早めにガルトニールに寝返って略奪などの被害を押さえようとする村もあればここがガルトニールとの戦の時のエステルタの砦となるという意思と誇りを持った村もある。そんな村々の争いもあればそこにつけ込む盗賊の輩も居てそこにエステルタの騎士が鎮圧に来ていたりもする。今現在一番混乱しているのはこの地域だな。地図を見れば分かると思うが、ここ最近ガルトニールと直接小競り合いを起こしているのは東ではなく南、つまり中原の国々だ」


「しかし、手は出せないと言っていたではないか?今ガルトニールが中原の国々とやりあう戦力があるとは思えないが?」


「そう、つまりこれはフェイクだと俺は見ている。中原の国々に圧力を掛けつつ、本当に狙っているのは油断しきっているこちら・・・とな」



なるほどとルーティは思った


だから上層部は今これほど楽観的に物事を見ていたのだ


事実ガルトニールが目を向けているのは南で東にあるロルワートへは向かってこないと思っているのだろう


一騎士であるルーティにはそこまで詳しい事を知る統べはない


将軍以外はほぼ全員が上の駒という風にしか見られていない。なぜ教えなければいけないのだという対応なのである


故にルーティは国外でこんな事が起こっているとは知らなかったのである


完全に情報統制がなされているこの国に入ってきた情報としてはガルトニールがフォンドールを半分落としたとか、フェーミリアスがガルトニール軍を追い返したとか、それほどの大規模な事情しか耳に入ってこないのである


故にその大きな出来事だけでルーティは動こうとしていたが、本当ならばもっと多くの事を知り、他国に与える影響も考えたうえで行動しなければならなかったと反省しなければならない



「エステルタとしてはこの国境の乱れはまずいと見ている。つけいらせる隙を与えているようなものだからな。正規軍が事態の沈静化を図っているらしいが、どうもそう簡単にはいっていないらしい」


「何故だ?現在のガルトニールの動向は此方を向いているとはいえ、油断して国境警備兵を減らしているという訳でも無いのだろう?」


「確かに、情報ではかなりの兵士がこのエステルタ北方のガルクレスとの国境に集められていると聞いている。近年のガルトニールの行動の活発化に伴いこの国境の動乱。兵を出し惜しみする理由は特にない・・・が、何か妙だ」



何が妙なのかとルーティは少し考えるが、彼が首を横に振った



「いや、思い過ごしだろう。これほど内乱が起こっているのはエステルタへの信用が落ちているからだ。つまり、負けるかも知れないと思う者が居るからこの騒ぎが起きている」


「確かに。民衆が国を信じず、ならば誰が民衆を信じて剣を持たせているというのだ。預けられた剣で主を斬るほどに愚かなのかエステルタの民は。敵が此方を味方と見るかどうかも分からずに剣を振るっているのか・・・」


「そうでも無いさ。それほどまでにガルトニールへの脅威は大きいのだろう。無理もない。すぐ隣のフォンドールが半分落とされてその末路を身近で見てきたんだ。それに反抗する者と怖じける者がいる事は仕方ない。まぁ目に見えない利益、この場合は平和だが・・・人によってその平和の道が分かれているのだろう」


「平和・・・自国かそれとも他国か、剣を持って対立か国にとらわれずその地を明け渡すのか・・・。どちらが良いのだろうな。使われるだけの騎士だから良く分からぬよ」


「簡単な話さ。人は力で物事を片づけようとする悪い癖がある。強い者が支配し、弱い者が支配される。どの世界もそんなものさ。大差なんてない・・・」



神原は静かに視線を落としため息をついた


ルーティは考えていた。一体カンバラは何をしにきたのだ?と


この話の果てに、何を聞かせてくれるのだろうか



「・・・一つ聞かせてくれカンバラ殿。私はただの騎士で上手く答えが見つけられない。強い、とは何なのだ?」


「それは・・・どういう事だ?」


「私は現状を打破しようと密書まで送ってこの国を変えようとした。それというのもこの国が腐敗していると感じたからだ」


「それには同意するよ。全くもって、この国は腐ってる。上層部の連中はそろいもそろって腐ってる。先ほどの演説、少しばかり立ち聞きさせてもらったよ」



どこから聞いていたのだと聞きたかったが、それを聞いたところで話を遮るだけだとルーティは話を続ける



「あぁ、だから私は変えようと思った。恥ずかしい話だが・・・な。しかし、どうやら無駄のようだ。あんな文書を送っておきながら結局は血が流れてしまう事になりそうだ」


「仕方ない。君は悪くないさ。方法がどうであれこの国の事を考えてそれを行動に移せるというのは凄い事だよ。それは王の仕事だからね。俺には想像もつかない。そんな権力も、無い」


「慰めは、いいんだ。ただ私は守りたかったのだ。昔はもう少しマシな国だったと思う。たぶん。これだけ国が腐ってしまったことに私自身が耐えきれなくなったというだけの話しだからね。単なる私の理想が招いた事態だ」


「・・・なら話を戻そう。俺は一つ提案があってここに戻ってきた」


「それは、本題だな。聞かせろ」



二人して一つの地図をのぞき込む



「これでもあんな彼女を持つと少しばかり頭を使うようになってしまってな。確かにガルトニールはこの北方小国群の砦であるロルワート近辺を侵略し、そのまま北方小国群を攻め落とすだろう」


「それはそうだろう。ここには豊富な資源がたくさんあるからな」


「あぁ。確かにそれもあるが、そうして資源を蓄えた後、ガルクレスはどうすると思う?」



ルーティは少し考え、そして



「このまま終わるとは思えないな。勢いというのは殺したくないものだからそのまま南下を始めるのではないか?」


「そう、帝国にとって南下において一番悪い展開はのはフェーミリアス、イリーユ、エステルタという三つの大国がある事だ。それに一度ガルトニールはフェーミリアスを攻めて追い返されたばかりだ」



地図には帝国の南に広がる三つの大国が記されている


三つの国はそれぞれガルトニールよりも領土で言えば半分ほどの土地であるが、それが三つも連なればその領土はとてつもなく広くなり大陸を横に横断するかのように伸びる大きな砦となる


それを落とすにはさすがにガルトニールも苦戦しようとルーティは踏んでいる


もちろんどの国もロルワートがかなうわけもない強国で大陸を横断するかのように伸びるファルトの大脈と呼ばれる道がのびている国々だ


大陸の大動脈とも言えるような長く大きな道であり、それぞれの首都を通るそのファルトの大脈はまさに物流の要といっても良いほどの存在となっている


最近は北と南を繋ぐ第二の道路を建設する予定があるという噂もある


そんな場所がガルトニールの手に落ちるなど考えたくもない話だ



「ガルクレスが一番恐れているのはこの三国が手を組む事。それによって南下が出来なくなることだ。ではどうすればそれを拒めるか」


「・・・一つ一つ倒していくしか無いのでは?」


「頭を使え。視野を広く見ろ。南下されて困る者と得をする者は誰だ?南下するためには何が必要だ?知るという事は武器だ!ふむ、たとえばの話しだが・・・国を落とそうと考えるならば、俺はまず孤立をさせて補給路を断たせる。その方が周囲に余計な敵を増やさず正面から戦えるからな。とくに周りから嫌われている国ならデメリットも少なくなり、メリットが大きくなる可能性もある」


「な・・・!!」



ルーティは強いショックを受ける


そんな事があっていいのかと気がついてしまったのだ


まさにそれはこのロルワートの事では無いかと



「いろいろと調べてみて100パーセントでは無いが、恐らく間違いない。この国に内通している者が居る」


「バカな!そんなことをして誰が得をするというんだ!!」



カンバラはこう言っているのだ。国を売って居る者がいると



「この場合敵の間諜がいるというよりかは裏切り者がいるという方が納得がいく。別にそれが誰だろうと今後の対応が変わるわけではないんだ。その詮索は意味がない」


「・・・そう・・・だな」


「気にするな。お前には関係の無い人間どもの事だ。国を堕落させ、金を受け取り、その先に何が待っているかが分かっていない者がいる。ただそれだけだ」


「く・・・信じがたいが、カンバラ殿がそういうのなら、居るのだろうな」



彼の言うことは間違わない。いや、間違ったことを言わない。それがルーティが彼に抱く印象だ


彼がこの国に現れて以来、王族や貴族は彼が持つ知識に酔っていた


文明の進んだその世界の知識を得ることが出来れば、他国に比べて優位に立てると考えたのだろう


彼は客人として持てなされ、しかしその存在が隣国に漏れることが無いように秘匿した


しかし欲望深き人間は彼の言葉を聞くことなく、ただただその知識を聞き出そうとした


彼はしかし、ほとんど元居た世界の事を話すことは無かった


金を積み、女をちらつかせ、食べ物を見せつけた


程なくしてそのことに嫌気が差した彼はこの国から逃げ出したのだ


ただ逃げ出すまでの僅かな間で、ルーティとカンバラは知り合っていた


両者、何かに惹かれるようにして、出会った


同じ思いをこの国に抱いていた


そのおかげで彼は今こうしてルーティを訪ねてきている



「なぁ、カンバラ殿。何故こんな国に肩入れする?」



だがルーティには分からなかった


異境の地に単身放り出され、人としてではなくただの知識の塊として扱われた


そんな国に戻って、帝国の地からこのロルワートを守ろうとする意味が分からなかったのだ


全くの他人、関係の無い土地や人を、何故彼は守ろうとするのかを



「・・・そうだな。元々は戻ってくる気も無かった。もしかしたら俺と同じように誰か迷い込んでいるかも知れないと探そうかとも思ってた。でもそれより先にやることが出てきた。何となく、今のこの国の現状とか見えてきて、俺に出来ることがあるならやるべきなのだろうと思うようになった」


「セン・・・」



小さくウーリィンと呼ばれていた獣人が呟いた



「確かに全くの他人だ。本来出会うはずではなかった。お前にも、ウーリィンにも。でもこうして出会ったからには何か意味があると信じたい。それに、人が傷つくのは見たくない。そういう国に生まれ、そういう人に育てられた。そんな俺が、知ってしまった現状を無視するなんて出来ない」


「少し、いいかカンバラ殿?」



その会話の中で、一つ気になる事があった


確かにルーティは恐らくこの国の中で一番か二番目くらいに彼と親しい仲だと思っている。だからこうして訪ねてきてくれたのだとも思っている


しかしただ一つだけ触れてない話がある


それは彼がもともと居た世界の話だ


そもそもふれあうべきでなかったのならこれからも触れることがない方がいいと、ルーティは自らその話を遮ったのだ


つまりルーティは、カンバラがこの国に現れた理由を知らなかった。いや、理由というよりも、その時の状況を知らないのだ


神原がバスの事故に巻き込まれ、この国に来たこと。そのバスの事故に巻き込まれていたのが彼だけでは無いということを知らなかったのだ


つまり神原は他のバス同乗者がこの世界に紛れ込んでいる事を知らなかったのである


知る前に王都から逃亡していたのだから知らなくて当たり前なのだが、それを今知る



「な・・・に?」



ルーティは精霊台保持国会議の事を伝える


すると彼の冷静な目が珍しく感情に揺れる光景が見ることが出来た



「そうか、俺が居ない間にそんな話が来ていたのか。精霊台っていうのはあの台座だろう?他の国にもあるのか?」


「精霊台保持国は精霊のお膝元という意味で聖王国と呼ばれているんです」



そうウーリィンが答えた


確かにこの国には九つの聖王国が存在している


ロルワート聖王国

フェーミリアス聖王国

エルフィニア聖王国

エステルタ聖王国

フェリエス聖王国

アルデリア聖王国

リーナ聖王国

グレアント聖王国

ファンダーヌ聖王国



「・・・フェーミリアス聖王国・・・か」


「フェーミリアスがどうかしたのか?」


「ガルトニールの侵略を押しとどめた国はフェーミリアス以外にあるか?」


「・・・無いな。良くて相打ち、悪ければ完全に侵略。二つとなったフォンドールも、あれはあれでよく持ちこたえたものだ」



ガルトニールの土地はフォンドールの数倍はある。そんな国の進撃をよく国土を半分失った程度で持ちこたえたものだと思う


まぁこれ以上侵略されるのはまずいとイリーユ、それにフェーミリアスが途中から参戦してきたのだ


そこで戦火が広がる可能性も十分あったが、早々にガルトニールは矛先をおさめて退いて現在は膠着状態である


だがこれでフェーミリアス、フォンドール、イリーユとの対立が完全なものとなってしまった


元々攻められていたフェーミリアスはガルクレスに対して敵対していたが、イリーユもこの件で完全に敵対してしまった


帝国にとっては攻めづらいだろう


共通の敵を持つということはそこに仲間意識が生まれるものだからだ



「この失敗を今度は生かしてくる。つまり、この国を確実に落とすために」



タルナー平原の戦いの最中、フォンドール、フェーミリアス、イリーユは中原防衛軍事同盟を組んでいる


今はまだ沈黙している中原の国々もこれに参加を表明するのも時間の問題だとルーティは見ている


ガルクレスがもし北方小国群を落とせば、確実に北と中原の国々が争う事となるだろう


それだけはなんとしてでも避けたい



「しかし、フェーミリアスがガルトニールと争ったのはこの国が腐敗した後だ。つまり国を腐敗させて落としやすくするという案はフェーミリアスが攻められるよりも前からあったという事か?」


「もし本当ならそうなのだろう。この国をどうしても落としたいという意思が伺えるな。前々から準備をして、やっと実が熟れたのだ。ガルトニールにしては収穫時に見えているだろうなこの国は」


「・・・舐められているな」


「あぁ。だから、もしこの国がガルクレスに勝つ、あるいは追い返す為にはその隙がどうしても必要だ。お前のとった行動は計算外だったが、良くも悪くも事態は進展した」



ルーティは静かに、それでもこの先の事を考えつつ神原に聞いた



「動く、か?」


「恐らく、動く」



神原の言葉通り、事態は突然のように動き出すのである


まるで待っていたと言わんばかりの勢いでそれは起こった


物語の歯車は一気に加速し始めた




作者自身そこまで国政とかに詳しくないのでまぁこんな感じの適当な設定ですけど、その辺は完全に初心者なんで勘弁してください・・・。


そろそろ国や地名が増え始めたので地図でも描こうかな・・・

一応手元には簡単な資料があるんですけどね、皆さん地図があった方がイメージとかしやすいかなと思ったり思わなかったり。


最近の悩みの種は笑いが掴めない。

何だろう。見ている人がにやけるような話が書けないのが悩み。コツとかあるんですかね?


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