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父編<2>
どうやら、父が女性な事は私と兄以外は知っていたらしいです。
後、亡くなった兄の母は父で父が母という事のようですね。
兄に、その事を話した方がいいのか迷っているみたいですけど…。
何で、それを私に相談して来るんですか?
そういう事は、母に相談して下さいよ。
なので、母に相談してみたらどうかと話してみましたが…。
「相談した。だが、こういう相談事は瑠璃が適任だと言っていた。」
母様、何で私に押し付けるんですか!
内心で、母へ文句を言ってから父様と改めて向かい合いました。
「兄に、ちゃんと話した方がいいです。」
「そうだな。よし!さっそく、話しに行く。ありがとう瑠璃!」
そう言って、父は颯爽と立ち去って行きました。
背中を押してもらいたかっただけのようでした。
それなのに、母は何故私に押し付けたのでしょうか?
どういうつもりだったんでしょうかね?