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理事長編<1>


理事長は、年齢不詳の美少女です。



何故か、普段魔女のとんがり帽子をかぶり、杖を持ち歩いています。



たまに、杖をついて歩く事もあり校内でひそかに、お祖母ちゃん…と言われています。



そんな、お祖母ちゃんなら優の事をよく知っているはずなので、優の事を聞きに行きました。



お祖母ちゃんは、快く色々と教えてくれました。


きっと、今まで脅されていたから嬉々として教えてくれたんでしょう。



「おば……理事長、色々と教えてくれて、ありがとうございました。」



「いいのよ。それより、今何か言いかけてなかった?」



…間違えて、お祖母ちゃんと言いかけてたなんて言えません。



ここは、上手く誤魔化さなければ…!



「それは…、理事長室にお化けが出ると誰かが言ってたので、本当かどうか聞いてみたかったんです。」




お化けが出る話は、本当なので嘘は言ってません。



聞いてみたかった事も、本当ですし…。




「あぁ、あの噂ね。出るわよ。」



「え…?」



で…出るんですか…?


私が、驚き固まっているのも気にする事なく、理事長はニヤリと笑います。





「お化けの正体は、私の使い魔よ。私、千年以上生きてる魔女だから、最近腰が痛くてね。使い魔達に、仕事を手伝ってもらっているのよ。この話、貴女にしかしてないから内緒よ?もし話したら、優ちゃんじゃなくて私と結婚してもらう事になるわ。別に、私と結婚したければ話していいのよ?」





何処までが、本当なのかは分かりません。



ですが、確実に分かっている事は、話したら結婚させられる事は本当の話だという事です。



ですが、私はそういう内緒話は聞いても秘密にする人です。


というか、慣れてますし…。



「分かりました。内緒にしておきますね。それでは、失礼します。お祖母ちゃん、お話ありがとうございました。」




「本当に、話してもいいのよ?何時でも、来ていいわ…。…ねぇ、今お祖母ちゃんって言わなかった?」




?あれ?…もしかして、私言っちゃいました?



「すみません!!普段、親しみをこめて心の中で呼んでるんです。間違えて、呼んでしまい申し訳ありません。」



ここは、素直に謝らないといけません。



理事長は、見た目はかなりお若いんですし。



「別にいいわよ。これからは、間違えたりしないなら心の中で呼んでもいいわ。その変わり、お姉ちゃんって呼んでね?」


「分かりました。…お姉ちゃん…。」



「フフ♪いい響きね♪」


…許してくれて良かったです。



これからは、間違えて呼ばないように、心の中でもお姉ちゃんって呼びましょう。




実は、姉が欲しかったんですよ。



丁度、良かったです♪






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